CV:古谷徹
概要
鬼太郎と石動零が探している大逆の四将の1人にして、日本三大妖怪の酒呑童子の息子。平安貴族を思わせる物腰や言い回しが特徴で姿は人間に近いが短い牙、尖った耳、左額に生やしている角が特徴。威厳ある最強の鬼一族の1人で名刀の達人で猫娘や零を圧倒したり、鬼太郎と互角に戦える力を持っている。復元能力や上空を浮遊することが可能。腕は普段は人間の物と変わりないが、鬼の腕に変化する。
第69話で登場する。鬼道衆の誕生に関わりがありそうだが、鬼道衆に対する恨みはなかった模様でハズレと判明した。
名前の由来は酒呑童子の幼名の伊吹童子と酒呑童子の息子で半妖の鬼童丸から取ったと思われる。なお、酒呑童子自体がヤマタノオロチと人間の息子であるともされている。酒呑童子は鬼太郎と戦ったことはないが、ヤマタノオロチは原作、2期~4期、6期にて鬼太郎と戦った。
過去
1000年前、父の酒呑童子と共に京の都を滅ぼし、その住民たちを大江山の住処に拉致してきたが、"ちはや"と云う娘と恋に落ちて、良心が芽生えて大江山に捕らえていた住民たちと共に豊かな村に移動してそこで人間や鬼も関係のない異文化交流を受けて幸福な生活を送るが、追手である近隣の村の領主によって村を焼かれてしまい、伊吹丸以外の住民も殺されてしまう。特にちはやは伊吹丸を挑発する目的で首を切られて胴体を持ち去られてしまうという非情というには生ぬるい仕打ちを受けていた。
このような仕打ちに怒り狂った伊吹丸は復讐の鬼と化し、国とその国にいると言うだけで関係者を殺害。それでも怒りの収まらない彼は近隣の村の住民たちを国諸共滅ぼしたことで、鬼道衆に封印されてしまう。
※つまり彼が大逆の四将の身へと堕ちる切っ掛けを作ったのは他ならぬ人間たちであり、そういった意味では他の3人と違い同情の余地があるともいえる。
ただし、伊吹丸は父と共に都を滅ぼし、多くの非道を起こした過去も事実であり、また現代日本と全く事情が違うため、国主が警戒して襲撃を決断することや、伊吹丸が自身の過去の所業に対し都合よく罪もないかの如く振る舞って警戒を怠ったこと、復讐心で無関係の者も手にかけたのも事実であり、一概に伊吹丸が一身に悲劇に見舞われた訳でも国主が悪の化身と言う訳ではない事は留意するべきである。
現代
その後何者かによって解放されて現代に戻ると、ちはやの胴体を探すためにまなをよりましに選んで、猫娘を人質に取り彼女を荒れ寺に連れ去った。しかし結局まなに危害を加えることなく、事情を打ち明けて(ただし、彼自身の行った非道な行いを伏せている)直後彼女が承諾したのかその力を借りて、ちはやの胴体はかつて自分たちが住んでいた村がダムになっており、その湖に埋められていたことが判明される。そのお礼として、不思議なお札をまなに与える。
ある晩そのダムを破壊しようとしたところを、首のない女性の幽霊がダムに現れるという情報を得た鬼太郎・一反木綿・砂かけ婆・猫娘と遭遇。一行にまなを確保してある荒れ寺の位置をあっさりと教えて、鬼太郎・零・一反木綿・応援のぬりかべ(零と直接対面するシーンはない)と戦闘になる。しかし猫娘に救助されたまなの証言によってすべてを知った鬼太郎は、カッパたちと砂かけ婆の依頼を渋々受けた零の協力で、ちはやの胴体を埋めてある窪みに自分が回収したちはやの頭蓋骨を置くと、ちはやは成仏し彼も良心を取り戻す。
その後、鬼太郎たちに感謝の気持ちと人間と妖怪の共存を願う彼に激励の言葉を伝え、零には自分と同じ復讐に縛られた者として「復讐を果たした満足は一瞬、後に残るのは押し寄せる苦しみ以外にない」と指摘すると閻魔大王に自首して、牛頭と馬頭によって拘束され地獄に旅立つのだった。
※この話で彼は四将の中で唯一悪意のない妖怪と判明した。
九尾の狐との最終決戦では獄卒に無理を言った猫娘とまなたちに魂のみを解放され零に力を貸し協力しその功績からか半身を解放され零と共に旅立つ。
ちはや
CV:山崎和佳奈
伊吹丸が生涯でただ一人心を開き、想いを寄せた人間の女性。
元々は伊吹丸の父・酒吞童子率いる鬼たちの軍勢が京の都を滅ぼした後に彼らの住処に攫われてきた高貴な身分の娘の1人だったが、他の攫われた者たちに寄り添い励まし、意気消沈する者たちの心の支えとなるなどの行為から他の同じ境遇の者たちから慕われていた。また、他の攫われた住人たちと違い鬼というだけで必要以上に恐れ媚びる事も無なかった。
そんな彼女の人柄は当時、人間に何の価値も見出していなかった彼の心を溶かすのに十分なものであり、後に彼女に思いを寄せるようになった伊吹丸は父が打たれた後、彼女と共に他の捕らわれた者たちを連れて人里離れた山奥の郷へと落ちのびると人間と鬼が共存する異種族間の交流を続けて幸せな毎日を過ごしていた。
しかしそんな幸せな毎日はある日突然に終わりを迎える事となる。伊吹丸を追っていた村の領主たちが伊吹丸が留守の隙をついて里を襲撃して滅ぼした上に、伊吹丸を挑発する為だけの理由で彼女を殺害するとその首と胴体を切り離して体をとある場所へと隠してしまったのだ…。
なお、伊吹丸の目的は彼女の霊魂を成仏させる事であり、今まで登場した他の四将たちと違って決して私利私欲のために活動していた訳ではない(ただしその目的を果たす為ならば、数多の被害を意に介さず手段を択ばない非情な一面ものぞかせていたが…)。
その後、自身の首と伊吹丸を探して現世を彷徨い続けていたが、最終的に鬼太郎と零の協力を得た伊吹丸によって首を元の場所へと戻され数千年ぶりに伊吹丸との再会を果たし、お礼の言葉と共に昇天していった…。
関連タグ
名無し(ゲゲゲの鬼太郎)、水釈様→境遇が似ている者たち関連で。