異能解放軍
いのうかいほうぐん
※この記事は単行本未収録のネタバレ情報を含みます。 |
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概要
まだ個性が「異能」と呼ばれた時代に「個性の解放」を目指し、法の整備を進める政府と対峙した敵団体。当時のリーダーはデストロ(本名:四ツ橋主税(よつばし ちから))。
抗争の末メンバー全員が逮捕され、デストロ自身も獄中で活動を記した書物「異能解放戦線」を出版した後に自決したため解体されたと思われていたが、デストロと血縁関係がある人物が意志を継ぎ、水面下で活動を再開。
幹部の社会的地位も高く、現在の構成員・解放戦士も11万6516人と作中のヴィラン組織でも最大規模であり、思想に感化された民間人は勿論のこと、一部のプロヒーローや警察も解放軍の協力者となっている。
額に親指を付け、上を指差すジェスチャーが特徴。「個性」の名前を用いず「異能」と呼び、別名も「解放コード」と扱う。
自分たちの手で敵連合の解体を目論み、関わりを持つブローカー・義爛を拉致。彼の身柄と引き換えに連合を泥花市へ誘い出し、「再臨祭」と称して戦闘を繰り広げる。
だが激闘の末、多くの解放戦士と幹部のキュリオスが死亡、リ・デストロが死柄木に敗れたことで降伏し、ヴィラン連合と併合し「超常解放戦線」として新体制を築き上げる。
構成員
本名:四ツ橋力也(よつばし りきや)
異能(個性):『ストレス』
最高指導者にしてデストロの子息。M字ハゲのオレンジのトサカ髪、尖った鷲鼻が特徴。
表向きはライフスタイルサポート企業「デトネラット」代表取締役社長。普段は部下から見た目で失礼なことを言われても笑って許す懐の深い人物。だが自身の思想に賛同しない者は首をへし折っても厭わない非情さを持つ。
異能「ストレス」はストレスを溜めてパワーに変える強化型。溜め込む程に強靭・巨躯となっていく。ストレスを解放するごとに目の周りがロールシャッハの様なメイクに染まり、全身を巨躯にすることで身体中が染まり、さながら魔人のような姿となる。
負荷塊(フカカイ)
リ・デストロが本気で戦うと決めた時に出した技。
身に溜めたストレスをエネルギーとして外に出現させ全身に纏う。
纏ってる時には腕を振るった衝撃波によって多数の民家が崩壊する程の力を発揮する。
泥花市のタワーで高みの見物をしていたが、到着したトゥワイス(のコピー)と交戦。彼が作った死柄木弔らのコピー相手に圧倒的な力を見せるが、到着した死柄木本人が「崩壊」でタワーを倒壊したことで直接対決となる。交戦の中で死柄木の両手を巨大化した指で粉砕する。
しかし死柄木が覚醒、攻撃を与える内にストレスが発散され減退したことで自社製の負荷増幅高圧機構「クレストロ」を身に纏いストレスを150%まで引き上げ対抗するも死柄木を止めることも出来ずクレストロも崩壊、覚醒した死柄木に自分達連合軍が理想とする全てから解放された姿を見出したことでストレスも底を尽き、両足にも崩壊が及んでいたことで破片を使って切断。勝つ見込みが無いことと死柄木こそが全てを解放する者に相応しいと判断し、降伏を宣言。敵連合と併合し、死柄木にトップの座を譲渡した。
以降は脇目も振らず死柄木に胡麻をするかの様に優遇する対応をとった。また両足を失ったことと解放軍最高司令官の立場から解放されたことでストレスの力を発揮できなくなり、自社製の車椅子ロボットで移動を行うようになる。
本名:気月置歳(きづき ちとせ)
異能:『地雷』
女性幹部。青肌で右を隠した薄紫のロングヘアー、反転目が特徴。
表向きは出版社「集瑛社」専務。「異能解放戦線」の出版元でもある。
解放コードの名の通り好奇心旺盛で元記者らしく、なりふり構わず相手に質問攻めする。また相手の個性と背景を解釈して理解させるカウンセリングのスキルも持ち合わせている。
異能「地雷」は触れたものを起爆装置に変える。殺傷力は低いが数でカバーする。
他の解放戦士らと共にトガヒミコと交戦。自らの異能を使い彼女を追い詰めるが、トガがお茶子に変身した際に発現した「無重力」の個性で空中に浮き上がり、解除されたことで地面に激突する。その後死亡したことが報道され、幹部の中で初の死者となった。
本名:近属友保(ちかぞく ともやす)
異能:『人形(ヒトガタ)』
幹部。長身で両目が隠れたおかっぱロングが特徴。
表向きは大手IT企業「Feel Good Inc.」取締役。
完璧主義者で神経質かつ執着心が強く、失敗を指摘されると血走った目が露わとなる。本人曰く「失敗は一度だけ」。
異能「人形(ヒトガタ)」は冷蔵庫や机など人と同程度の大きさのモノを操り人形に変えられる。デトネラット製のマイクロデバイスと自身が構築した通信システムで精密操作が可能となっている。
トゥワイス(素顔)の人形を大量に作り、タワーからの遠隔操作で精神的に彼を追い詰めていくが、「滅多打ちの暴行を加える」と指示を出したことで逆にトラウマを克服されてしまい、トゥワイス本人が「二倍」で自身を無限増殖したことで逆転、失敗を防ごうと部下を増やしトゥワイスの元へ向かう。しかし合流してきたギガントマキアの襲撃で足止めをくらう。
その後は超常解放戦線の式典に参加していることから、組織の併合を認めている模様。
名前と外見から元ネタはお笑いコンビ「金属バット」の友保隼平。
なおゴリラっぽい顔の部下は相方の小林圭輔と思われる。
本名:花畑孔腔(はなばた こうくう)
異能:『煽動』
幹部。前髪を少し出したオールバック、サングラスをかけている。
表向きは政党「心求党」党首。
連合のメンバーが彼が解放軍にいることに驚き、11万人いることに確信を得たことからかなりの大物と思われる。
政治家らしく演説と人心掌握術に長けており、カリスマ性が高い。
異能「煽動」は声に宿る特殊な電磁波で、彼に心を許す者を高揚させ、肉体・精神をブーストさせるサポート型。空気の振動が大きければ大きい程効果が上がる。
デトネラット製の高音質拡声器マスク「セブンスラウド」で能力を強化している。
異能戦士たちを自らの異能で強化し、スピナーと交戦。
外典(げてん)
異能:不明(氷系)
解放戦士の一人。フード付きジャケットを羽織り、フードで顔を隠している。一人称は「僕」。
リ・デストロの影響を受け、学校に通わず長い期間の中で異能を鍛えてきた。解放軍の会合に出席しているが、ジェスチャーはとらなかった。
現時点での名称は不明だが氷を自在に操るもので、水を凝固させて氷に作り変え、竜の様な巨大な氷塊を作ることができる。
鍛えぬいた異能の威力は街一区画を丸ごと強大な氷の剣山で覆うほどで一時期トゥワイスによって追い詰められかけた戦況を一気に引き戻した。Mr.コンプレス曰く「規格外過ぎる」。
荼毘と交戦し、合流してきたギガントマキアにも迎撃を仕掛けた。
荼毘から「氷男」呼ばわりされていたが超常解放戦線の式典ではフードを脱ぎ、中性的な顔つきでロングヘアーであることが判明している(公式ガイドブック「Ultra Analysis」でも男性だと明らかにしている)。素顔や個性からある人物との関係性が疑われるが・・・。