sic / transit / gloria / mundi
あらすじ
今回の公演、舞台は蒸気のディストピア!
思想まで管理された都市を、アイドルが疾駆するスチームパンク・アクション!
あのアイドルは、蒸気効果で美肌も絶好調!
相棒の自動人形役には、若さに似合わぬ芸歴を誇るあのアイドル!
管理者に抗うレジスタンスと共に、夢を求めてひた走る。
その夢を阻まんと立ちはだかるのは、恐るべし鋼の拳……!
スチームのとばりを抜け、パンクを貫き、
約束の地でアイドルたちは何を見るのか――
概要
『 蒸機公演 クロックワークメモリー 』とは、モバゲー版『アイドルマスターシンデレラガールズ』のゲーム内イベント、第29回LIVEツアーカーニバルのイベント名称である。
「蒸機公演」が正しく、「蒸気公演」は間違いなので注意。
イベント内に於いて、岡崎泰葉、斉藤洋子、神谷奈緒、中野有香がそれぞれ後述する役柄を演じている。
重厚かつハードなストーリー、出演するアイドルにマッチした配役、考察や妄想が捗る世界観などが評判となり、イベント最終ラウンドのエピソードが公開されると、Twitterのトレンドの上位にまで上がり、更に拡散された(同時に誤変換である「蒸気公演」までもトレンドの下位に入った)。
イベント開催概要
開催期間
2018年10月17日15:00~10月25日22:59(全8ラウンド)
- 中間ランキング 2018年10月21日22:00発表
- 最終ランキング 2018年10月26日12:00発表
報酬カード
- SR[芽生えし光]岡崎泰葉(コスト25/最終ランキング上位報酬)
- SR[フィアレスメカニック]斉藤洋子(コスト21/イエローメダルチャンス上位景品。引換券500枚と交換)
- レア+[プラウドレジスタンス]神谷奈緒+(コスト14/ステージ3 HARDクリア報酬。イエローメダルチャンス・エクストラ景品)
- レア+[レジームカヴァナー]中野有香+(コスト14/イエローメダルチャンス景品)
※復刻
- SR[ふぁいと一発]三船美優(コスト20/中間結果300位以上報酬)
内容
スチームパンクとディストピアを題材として、機械に囲まれた地下都市に住まう主人公たちが「花を咲かせるために地上を目指す」というストーリーになっている。
他のLIVEツアーカーニバルと同様に、アイドルが出演する演劇の体裁をとっている。
開催期間の折り返しと最終結果発表時には、登場人物による楽屋トークが繰り広げられ、作品や演じるキャラクターに対する見解や感想を聞くことができる。
ストーリー
舞台は蒸気の力で環境から思想まで管理された地下都市。
市民ランクも持たない危険分子であるヨーコは、都市と人を監視するオートマトン・エンフォーサーの集団に追い詰められ、都市管理機構の首席蒸貴官であるユカにより捕らえられそうになる。仕掛けた爆発物によって窮地を脱したヨーコは、拠点であるクズ鉄エリアへ戻る道すがら、廃棄された古いオートマトンを見つけると、持ち帰って修理を試みる。
目を覚ましたオートマトンに、ヨーコは「大昔に失われた言語で、緑の葉っぱがゆったりと生い茂る様子」になぞらえて「ヤスハ」と名付けた。名前の意味を理解できないヤスハに、ヨーコは花の種を見せ、都市では概念ごと失われている花や地上の話を聞かせる。ヨーコは実際に花を見せようと思い立ち、ヤスハを連れて地上へと旅立つことにした。
…続きはモバゲー版アイドルマスターシンデレラガールズでご覧ください。
エピソードの閲覧方法
イベントが終了した現在では、ゲーム内の「イベントメモリー」からストーリーやユニットコレクション(登場人物たちとのLIVEバトル演出)を閲覧することができる。
なお、閲覧には消費アイテムであるスターエンブレムが必要。
【閲覧手順】
ゲーム右上の「メニュー」から、「資料室」のアイコンを選び、「イベントメモリー」のページに入る。
絞り込み機能の「アイドル名」の項目に出演アイドルの名前を入力して検索するか、または「イベントの種類」で「アイドルLIVEツアー」を選んで検索。
『蒸機公演 クロックワークメモリー』のページに入り、スターエンブレムを使って各イベントストーリーを解放する(解放には、エピソード、ユニットコレクションのコメント1つにつき、スターエンブレム1つが必要)。
サイドストーリーを観るには、ユニット「遺物探索チーム」のコメントを、4幕×5種=20種類全て解放する必要がある。
主な登場人物
- ヤスハ (演:岡崎泰葉)
「 廃棄の際、私は故障してしまったのでしょうか……。」
物語の主役の一人。
個体識別番号を抹消、廃棄された「古いOKZ型」の保安用エンフォーサーユニット、オートマトン。ヨーコに拾われて修理され目覚め、初回起動フローに従って彼女を主人と認識する。意識中枢であるエゴチップの刻印は「OKZ-0716」だが、友人関係を望んだヨーコから、古い言語に由来して「ヤスハ」と名付けられる。
現行の量産OKZ型とは異なり、中央演算母(セントラル・エンジン)から独立した思考・行動が可能で、経験による成長の余地を持つ。
「私は人形じゃない…!」という泰葉の有名な台詞が象徴するように、オートマトン(機械人形)という設定やその役回りは泰葉の来歴のメタファーとも言え、泰葉自身もそのことを意識して舞台に臨んでいる。『シンデレラガールズ劇場』1177話や、[芽生えし光]の台詞でも同様の言及がある。
- ヨーコ (演:斉藤洋子)
「 よし、ウチにおいで! おねーさんが直してあげる ♪ 」
物語のもう一人の主役。
地下都市の最下層・クズ鉄エリアで、蒸気義体から生身に至るまで相手をするスチームドク。下層では名の知れた名医だが、廃品漁りにも精を出す変わり者。陽気でノリが軽く、どこか不敵な夢追い人で、自ら市民ランクを捨て、中央演算母からも情報の抹消された「燃え滓(コールド)」と呼ばれる異分子。都市管理機構にマークされており、その言動は多くを語らずどこか意味深。
市民時代のコードは「ヨーコ・SY=10」。「ヨーコ・サイトー」と読めるし「SY」がイニシャルになっている高度な語呂合わせ。
予告では「美肌も絶好調」などと書かれているが、作中でのヨーコの描写は不穏なまでに不健康であり、健康と美肌が取り柄の洋子が演じるがゆえの強いコントラストが印象的な役柄となっている。
- ナオ (演:神谷奈緒)
「 ったく、秒で片付けんぞ! そっちもサボんなよっ! 」
都市管理機構の統制に反抗するレジスタンスの主要メンバー。ライフルの腕も然ることながら、蒸気戦闘術スチーム=テと呼ばれる格闘戦にも熟達している。口調は荒っぽいが面倒見がよい、わりといつもの奈緒。
ヨーコにとっては妹分、またスチーム=テの弟子であり、地上を目指すヨーコたちの手助けをする。
奈緒本人のオタク趣味が知れ渡っているだけに、Pの間では「台本もらって興奮してそう」 「絶対ノリノリで演じてる」等の声が飛び交った。
- ユカ (演:中野有香)
「 正しくない者は、言葉遣いも正しくないのですね。」
都市管理機構の最高幹部である蒸貴官(スチームクラート)のトップに位置する現・首席蒸貴官(スチームプライム)。スチーム=テをマスターしている冷酷非情な管理者。
ヨーコの教え子の一人であり、前向きで善良な少女だった往時の面影はほとんど残っておらず、かつての師を異分子として排除しようと冷徹に追い詰めていく。
相手を問わず丁寧な物腰で接する生真面目な有香が見せる「高圧的な管理者」としての姿を目の当たりにして、新たな嗜好が芽生えた者もいるとかいないとか……。
ちなみに有香は幕間で、芝居とはいえ横暴な振る舞いをしていることについて律儀に平謝りしている。
なお、本公演後も首席蒸貴官の出で立ちで『玩具公演』や『第2次スーパーロボット大戦CG』といった公演形式のイベントへ出演する機会に恵まれており、その度に『蒸機公演』の余白にもちょっとした補完が行なわれるというサプライズの担い手と化している。
- エンフォーサー (演:岡崎泰葉?)
「 否定。 『我々』ハ都市ニ偏在シマス。 」
ヤスハと同じOKZ型の量産オートマトン。グラフィックはヤスハ([芽生えし光]特訓前)の流用だが、カラーリングが異なるほか、目にハイライトが入っていない。
「エンフォーサー・エリート」と呼ばれる上位個体も存在する。
中央演算母によって一律に制御される新型で、蒸気の支配する管理機械都市に偏在し、人々の監視、取り締まりを行っている。
劇中では人を指した「執行官(エンフォーサー)」の当て字も見られ、都市管理機構の実動部隊の成員を指す呼称と思われる。
敵キャラとしての属性はすべて泰葉と同じくクール。ヤスハがいるシーンでもお構いなしに複数体が登場するため、役どころに反してちょっぴりシュールでコミカルなキャラクター。
- スチームユカ
「 聖蒸気ヨ! 永遠ナレ! 」
蒸気仕掛けの神と称される、人間の何倍もの大きさを誇る人型蒸機。
ユカによって搭乗・操縦することが可能なほか、自律行動も可能となっており、都市管理機構が持つある役割を遂行しようとする使命感は極めて強い。
ちゃんと別個のイラストが存在しており(カードに映ったりはしていないので完全にこれ専用)、アイドルものにあるまじき無骨でいかつい人型ロボットだが、「ユカ」の名を冠するだけあって、よく見ると黒帯やツインテールといったアイドル中野有香を象徴するパーツが散りばめられている。
敵キャラとしての属性は有香と同じくキュート。
2019年12月10日から開催されたLIVEツアーカーニバル『 第2次スーパーロボット大戦CG THE TUNE DUELLERS 』第7日には、首席蒸貴官ユカと共にスチーム・ユカ・レコンキスタとして蒸進。どのような経緯でこの戦場に迷い込んだのかは不明ながらも、同作に出演したきらりんロボ、グラッシーロボに次ぐ第3のモバマスロボとして、蒸機の鉄拳を振るった。
出演アイドル一覧
(出演者の重複するユニットは省略)
終末を告げる者トモ / 藤居朋
蒸機工師ミヨ / 原田美世
偉大なる冒険家ヘレン / ヘレン
弱気な見張り兵モリクボ / 森久保乃々
市場を牛耳る商会長ツカサ / 桐生つかさ
次席蒸貴官ミズキ / 川島瑞樹
メモリー・オブ・ジ・アース / 上田鈴帆
サイドストーリーを担当。衣装モチーフが「ヴィクトリアン・ゴシックとスチームパンクの融合」である「第4回チーム対抗トークバトルショー」のイラストの3人であり、本公演での扱いが大きいのもある意味必然。
余談
- 本編のストーリーが話題となって、最終ラウンド開始後に最終話が公開されると、誤変換のタイトルもろともTwitterのトレンド上位に躍り出ると同時に、多数のファンアートが投稿されるに至った(関連リンク参照)。これをきっかけに『スターライトステージ』のユーザーがモバマスを開始した例も少なからずあるようだが、プレイの仕方が判らないという意見も散見された。
- 本公演終了からしばらくして、『スターライトステージ』のSNS「デレぽ」では、洋子・泰葉・有香・奈緒で花の種や球根を買いに行くという投稿が話題に(11月19日)。咲いたら報告会をするらしく今後の展開が期待される。
- 2018年11月21~27日に開催された「第32回アイドルLIVEロワイヤル」では、最終日にゲストLIVEユニットとして「クロックワークメモリー」が登場。4人が公演の衣装でステージに立ち、当時の思い出を語り合った。
- 2019年4月22~29日に開催された『第32回 玩具公演 フレンズ・イン・トイズタウン ~光ともるおもちゃの町~』では、ライバルユニットにトモの古い友人として首席蒸貴官ユカの姿をした「機械仕掛けの人形」が登場。トモ達が住むハウス内でも秩序が大切と語る理知的なキャラクターで、自分は本体ではなく「とある作品」に出演した者のレプリカとのこと。