概要
西武ライオンズ出身で吉本興業に入社した石井一久が2018年8月に東北楽天ゴールデンイーグルスのゼネラルマネージャー(GM)に就任して以来、元西武の選手やコーチを次々に呼び込み、楽天の生え抜き選手やコーチを追い出しているチーム編成改革の蔑称。東北芸能界の中心人物であるサンドイッチマン・伊達みきおが2018年の楽天ユニフォーム発表会で初めて発言した言葉がそのまま定着した。
元々外様である石井GMによる編成改革に納得できない楽天ファンは多く、一連の動きで監督をクビにされた平石洋介が取材にて「あのGM」と表現するなど論争に発展しつつある。
経過
2018年
死去した星野仙一の後任として8月に石井がGMに就任すると、シーズン後の移籍市場で福岡ソフトバンクホークスとの競り合いの末に西武の主力選手だった浅村栄斗の獲得に成功する。加えて、同年シーズン最下位に沈んだチームを立て直すべくコーチ陣の刷新を図ったが、新入閣者の面々が元西武の選手やコーチ経験者ばかりで「石井は西武から戦力を引き抜くつもりなのでは」との噂が立ちはじめる。
2019年
前年から変わらない走塁ミスや打撃陣の乱れに加え、エースピッチャーの則本昂大や岸孝之をシーズン通して欠いたが、新たに就任した生え抜きの平石洋介監督によってチームは3位に滑り込みCS進出を果たす。
にも関わらず、石井GM筆頭とするフロント側は現場第一主義の平石を邪険に扱ったらしく、就任たった1年で平石を監督職から外した。ただ、球団創設期から楽天一筋の平石を編成から外す選択はファンから反感を買いかねないと判断してか、フロントは『2軍統括』なる謎の新ポストへの就任を平石に打診したが、これが逆鱗に触れることになったようで平石はチートライバル球団ソフトバンクの一軍打撃コーチへ就任する異常事態が発生した。
若手選手に対しても"編成改革"として、2軍で好成績を残していた西巻賢二を支配下から育成契約への契約変更を打診。これに反発した西巻は戦力外通告を受けた選手が受験するトライアウトに臨み、ロッテへ移籍していく珍事も起きた。
石井GMらフロントの暴挙はそれだけではなかった。平石をクビにして空いた監督のポストには石井がヤクルト時代ともにプレーした三木肇を招致し、移籍市場でも主力投手の美馬学とトレードして元西武のエースピッチャーだったロッテの涌井秀章を獲得。さらに、メジャー球団サンディエゴ・パドレス傘下でくすぶっていた元西武のアンダースローピッチャー牧田和久も獲得するなど、より石井と旧知の仲の選手やコーチが楽天に集まることになった。
一連の編成改革によって、2020年シーズンの楽天コーチ陣は実に1/3以上が西武在籍経験者となってしまった...。