プロフィール
CV | 矢作紗友里 |
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概要
反タイタニア・グループのメンバーで、カサビアンカ公妃の元侍女の孫。
タイタニアに追われていたヒューリックをかくまった。
カサビアンカ公国元大蔵大臣の遺児フロリモンド・デ・ボーアと恋人同士で、二人で公国再興ごっこをやっている。
カサビアンカの元王女ミランダの妹分でもあり、信頼も厚い。
関連タグ
注:これから先はネタバレを含みます。
悲劇の結末
反タイタニア派の英雄ファン・ヒューリックを逃がしたのち、デ・ボーアの2人と共に4公爵ザーリッシュ・タイタニアの弟であるアルセス・タイタニアに捕縛されてしまう。
デ・ボーアが拷問を受ける一方で、リラもアルセスの部下の男たちから女性として最悪の屈辱を受けそうになるが、直後にアルセスに一矢報いようとし、アルセスと共に肉食魚のいる水槽へと落ち、彼女だけが死亡してしまう。
…という情報のみが小説版ではミランダ元王女の口から説明される。
(アニメ版では、デ・ボーアがリラを売った展開になった挙句、ファン・ヒューリックを再びおびき出す為に利用されたあげくに同じく死亡している。)
彼女に少なからぬ感情を抱いていたファン・ヒューリックはこれを聞いて激怒し、躊躇していた反タイタニア派への合流を決意する。
その後、ウラニボルグに逃げ出そうとしたアルセス・タイタニアを乗艦ごと抹殺する、アルセスの死に取り乱す母テリーザをなだめるためファンの逮捕に向かってきたその兄ザーリッシュ・タイタニアを返り討ちにする、ポニー(いんちき)戦争においてアリアバート・タイタニア艦隊を海中におびき寄せて壊乱させるなど、作品刊行が一時停止する第3巻までに『ファン・ヒューリック無双』ともいうべき活躍を発揮し、タイタニア一族の内紛に影響を及ぼしていく。
本当の悲劇
そんなこんなで、アニメ版でもリラとファンの悲恋にリソースが割かれているは、原典でもファンの大好物であるオムレツが得意…というよりもろに彼好みの容姿であるという、誰がどう見ても反タイタニア派の正ヒロインであったにも関わらず、
物語序盤で『皆殺しの田中』の栄えある一人目にされてしまうという悲劇のヒロインというのが彼女のポジションであった。
しかし、ある意味での本当の悲劇は22年ぶりに刊行が再開された第4巻とラストの第5巻であった。
『天の城』事変と銘打たれたタイタニア一族間の紛争では、テオドーラ・タイタニアやラドモーズ・タイタニアといった今までただの端役でしかなかった人物にスポットが当てられていった反面、ファン・ヒューリック以下の反タイタニア派そのものが『干されたポジション』に移動させられるという憂き目に遭う。
この誰徳な方針転換には多く往年の読者からも疑問と不満が寄せられる事態となったが、最終巻ラストでも『ただウロチョロしただけで終わった』と読者から形容されるだけの内容----母組織である宇宙海賊としての「本来の仕事」と嘯きながらタイタニア一族の財産をネコババしてまわった----で物語は終了した。
つまり、リラ・フローレンツという一ヒロインの死はインパクトこそ大きかったものの、物語の最後までその趨勢に直接の影響を与えることはできず、ともすれば犬死としか解釈できない結末となってしまったのだ。
(あるいは、作者が読者のニーズに構ってられなくなっただけなのか…)
こうした経緯を辿った為かは不明だが、現在『タイタニア』を専門家()が解説する際には「『タイタニア』という作品は、あくまで『タイタニア一族間の権謀術数』がメイン」という注釈が強調される向きがある。
(その度に古参読者が「絶対に原作を読んでないな…」となるのはご愛敬…でもない)