概要
『Fate/Grand Order』公式サイト連載漫画リヨ:作『もっとマンガで分かる!Fate/Grand Order』第23話(外部リンク)でのアルテラの台詞である。
呼符で☆5サーヴァント(確率は1パーセント)のアルトリア・ペンドラゴンを引いたアルテラ。
それまで課金しても☆5鯖を引けずガチャを悪い文明として粉砕しようとしていた彼女だったが、「確率の問題」「運が悪かっただけ」と冷静になり思いとどまる。
そこにリヨぐだ子が現れ「ワイロですよワイロ……」「アルテラさんみたいなめんどくさいのはワイロで黙らせとけってことです」などとあらぬことを吹き込む。
怒り心頭のアルテラは「やはりガチャは悪い文明!!粉砕する!!」と叫び、軍神の剣の刀身を回転させる。
背後ではリヨぐだ子がそれを心底面白そうに眺めるのだった。
実際
現在のFGOのガチャにおいて、☆5サーヴァントは1%の排出率となる。
10連回せば☆5一人確定ということもなく、純粋に1%を引かねばならない。
100回ガチャを回して一回も☆5が排出されない確率は、0.99^100=0.367…とそこそこ現実的な値。
最も効率の良い9800円課金でも55連程度しか回せないため、2万円弱の課金が成果なく消えることとなる。ガチャ確率の公表によってピックアップ率自体は高いことが判明したものの、☆5を引ける確率がここまで低ければ焼け石に水と言わざるを得ない。
有償石限定で10連に☆5確定枠の付く福袋召喚も存在する。
こちらは召喚できるサーヴァントのクラスが決められている。
ただしクラス内で特定の☆5がピックアップされるということは無く、闇鍋から誰かを引き上げるという賭けとなってしまう。
回数も期間限定かつ1回限定であり、目当てのサーヴァントを引くのは極めて困難。
またアクセス過多によってサーバーに過負荷がかかり、過剰請求などのトラブルに見舞われる可能性もある。
何よりサービス開始から2020年4月時点までのおよそ5年弱、FGOには課金上限枠(いわゆる「天井」)が設定されていない。
よって何万、何十万円と聖晶石召喚へ注ぎ込んだとしても、出ない時は全く出ない。
2019年になって「10回に1回2連続召喚」が発生するようになり、10連召喚も11連召喚へと昇格したため、召喚のチャンスは相対的に広がってはいる。
このような有様ゆえ、☆5サーヴァントは滅多に手に入らない。
にも関わらず、ビジュアル、ストーリーやイベントでの活躍に惚れこみ、無償石や呼符を使い切った先で効率の悪い課金ガチャに走ってしまうマスターは非常に多い。
一度課金してガチャを回し始めてしまえば、サンクコスト効果(それまでにかけたコストが無駄になってしまう)という心理に支配され、気づけば万単位の課金になっていた…ということも珍しくない。
このような事例が数多く繰り返されてきたゆえに、「ガチャは悪い文明」なのである。
これ自体はガチャを搭載しているソーシャルゲームでは珍しくない。
FGOは☆5サーヴァントの排出率が極めて低く、確定入手の機会も少ないためによく取り沙汰されるというのが真相である。
また昨今のソーシャルゲームは、「初回ガチャをリセマラ無しで無制限にリセット可能」「天井を設定する」「無課金アイテムでの召喚も課金上限に反映する」「天井までの回数上限を次のガチャへ引き継ぎ可能にする」――など、課金圧を可能な限り下げる方針へと切り替える動きが定着している。
その時流にあって、今なお青天井上等のスタイルを一貫しているFGOはかなり稀な存在でもある。
余談だが、福袋ガチャは洒落にならないトラブルも引き起こしている。
また、最近になって、ソーシャルゲームのガチャが賭博に相当するかどうかが議論されており、もし認められれば年齢制限が課せられる事になる。
オランダのギャンブル規制当局が調査をした10作品中4作品のルートボックス(日本で言うところの「ガチャ」)を賭博法違反のギャンブルと判断し、修正を勧告した。当局指定期日までに修正に応じない作品は後日作品名を公表される。
例え外部業者の手によるものであっても、RMTを可能とするゲームでルートボックスを実装してしまうと、パチンコの景品交換所と同じ事(換金)可能な場合に違法性を問われている。
粉砕とまでは行かなくとも、「ガチャは悪い文明」という判断が現実のものになるかもしれない…
関連イラスト
関連外部リンク
FGO関連
2018年04月19日「ファンの愛を収益化」している事例として海外ゲームメディアがFate/Grand Orderを挙げる - GIGAZINE https://gigazine.net/news/20180419-fgo-addicted-players/ "ウォールストリート・ジャーナルが「ダイゴ」という男性を紹介""FGOプレイヤーのひとりで、ゲーム内課金に700万円以上を費やした""Polygonが「特殊なマーケティング戦略」と考えている「悪意のある主人公のコピーの存在」""「マンガで分かる!Fate/Grand Order」""リヨぐだ子を「だらしなく、スケベで、ギャンブル中毒の小さなモンスター」""ファンはこのマンガとリヨぐだ子のことを好意的に受け止め""FGOがFate自体を物笑いの種にすることを恐れていない""ファンがメタジョークを愛している"
ルートボックス(ガチャ)関連
2014年03月20日ガチャに効くカンタンな確率と経済学(全文) [ゲーム業界ニュース] All Abouthttps://allabout.co.jp/gm/gc/440939/all/ "1%でレアカードが当たるガチャなら、何度まわしても、何回はずしても、次に出る確率は1%""確率論的独立性""1回目と2回目連続して外れる確率はというと、99%に99%をかければいい""0.99を100個かけると、0.36603234127、つまり約36.6%""100回ひいて全部外れる確率が約36.6%"
2018年2月17日世界で「ガチャ」規制の動き 賭博か否か問題に スターウォーズゲームがきっかけ https://newsphere.jp/technology/20180217-1/ "課金によって貴重なアイテムを入手するチャンスが得られるルートボックス機能がアメリカをはじめ各国で問題に""規制しようという動きが活発化""ルートボックスを実装したゲームのプレイがギャンブルにあたると認定された場合""18~21歳未満の子供への販売が禁止""制限年齢に幅があるのは、アメリカでは州によって成人の年齢が異なるため""ゲーム開発者カンファレンスが最近発表した統計によると、現在開発中のゲームの10%にルートボックスが実装される予定""開発者にとって、ルートボックスはドル箱"
2018年4月20日オランダ政府がルートボックス問題に関連して,複数の人気タイトルに改善を命令 http://www.4gamer.net/games/999/G999905/20180420030/
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- ラストピリオド:アニメ版最終話において、これを元ネタにしたかのようなラスボスが登場した。