ブリュンヒルデ(終ワル)
ぶりゅんひるで
概要
終末のワルキューレにおける主人公であるが、英雄と神の戦いを見守る語り部や狂言回し、解説としての側面もある。
これは作品の性質上一戦一戦における英雄や神々も主人公のような存在というある種の群像劇に近い形態であるが故の役回りとも言える。
作中冒頭において、神々が満場一致で決議した「人類滅亡」にただ1人異を唱え、
神vs人間のタイマン13番勝負(ラグナロク)を提案し、判決を翻させた。
人物
眉目秀麗で聡明な女性。かつてワルキューレでありながら人の身に零落したこともあってか、人間を見下し罰しようと考える神々の中では数少ない親人類派。
常に凛とした佇まいを崩さず、神々の人類滅亡の決議に反対する際も恐怖を抑え毅然と発言、そして神々を挑発する肝の座った一面を見せる。
と、最初の頃は思われていたが…
本性(ネタバレ含)
回が進むにつれどこぞの真ゲスやピエロ漫画家もびっくりの顔芸を披露する機会が爆増。
この顔芸をする時はだいたいキレているか悪いことを考えているときである。
基本的に神々に対しては異常に辛辣な対応をとり、ゼウスに対しては「戦闘変態嗜虐愛好神(エロジジイ)」」呼ばわりしている(ただしこの渾名は神々の間では割と公認されている模様)。
妹のゲルと兄妹のように仲のいいヘラクレスに対しても、悪辣極まる策をぶつけるなど容赦が無く、その憎悪は並大抵ではない事が窺い知れる。
また「神殺し」という目的の為なら姉妹の死すら冷酷に切り捨てる一面もあり、ランドグリーズが呂布奉先と共に完全消滅(ニブルヘル)して悲しみに咽ぶゲルに対しては
「哀しみ(そんなもん)で神々(やつら)を殺れるの?」
と鬼の形相で涙一つ流す事なく言い放った。
(無論彼女にとっては英雄と姉妹が死ぬ事なく戦いに勝利するのが最上であり、肉親の死に怒りを覚えているためまるきり非情という訳ではないはずだが)
上記の顔芸や冷酷な一面のせいで一部読者からは「人類の守護以外に何か真の目的があって悪巧みをしているのではないか」と勘繰られてしまう始末。
ちなみにストレスが頂点に達するとサルミアッキ(北欧のクソまずいあれ)のパイをドカ食いするという奇癖の持ち主。味覚が壊滅しているのか?食べている最中も案の定顔面崩壊を起こしている。しかも食い方が汚い。
能力
単行本6巻時点で一切不明。
他の姉妹と同じように「神器錬成」できるかも分からないが、13姉妹と人類代表の英雄が13人なので彼女自ら英雄と共に戦う可能性もある。
知識の方は豊富で、英雄の持つ能力や神々の歴史などをゲルにレクチャーしている。
関連人物
ワルキューレ13姉妹
ゲル
13姉妹の末妹。1話から共に登場。無謀かつ大胆な姉の言動に終始全力でツッコミを入れている。
人類側
佐々木小次郎
人類最強の敗者
人類側第三鋒。
誰を選出するか極度のストレスの中決めかねていたところを自ら名乗りを上げた剣士。
机から落ちたミルクポットを一滴も零さず長剣で掬い上げたのを見、達人と確信。第三鋒を委ねる。
切り裂きジャック
人類史上最凶の殺人鬼
人類側第四鋒。ブリュンヒルデからの評価は
「人類の中で~~~~一番ん~~~~「キライ」なぁ~~~~クソ中のクソのゲボカス野郎」
…とメチャクチャ嫌われている(この時もやっぱり凄い顔で語っている)。
一方で彼の悪意を評価し、「人類の底知れぬ悪意の結晶は善なる最強神をも穿つ」として最強の英雄神ヘラクレスにぶつける。
神側
トール
北欧神話最強
神側先鋒。同郷の為か顔見知りの模様。会議終わりにブリュンヒルデに絡んでいたインキュバスを一発でミンチにし、「楽しませなければ殺す」とだけ言い放ち去っていった。
その威容に居合わせたゲルはおろかブリュンヒルデ自身も震えを抑えられないほど。
ゼウス
全知全能の神
神側第二鋒。ワガママで第二鋒になった為完全にブリュンヒルデの予想外の出場。
上述の通りエロジジイ呼ばわりしているが、ゼウスの方はラグナロクで完全にテンションが上がっており満更でもない(というかノリノリ)。
ヘラクレス
神に成った伝説の英雄
神側第四鋒。末妹のゲル共々「兄様」と呼び慕う仲。元人間であり、人類を守護する為に神に成った(本人曰く神に「堕ちた」)こともあってか、ブリュンヒルデにとっては数少ない親人類派の同志とも云うべき存在。今回のラグナロクも完膚なきまでに勝った上で「人類救済」を申し出る気でいた。
その信念と正義は最悪の形をもって裏切られる。