概要
『悪魔城ドラキュラ 暁月の円舞曲』で初登場した敵キャラクター。
悪魔城で働くスケルトンの給仕人であり、何時も美味しいカレーを運んでいる。
そしてそのカレーを全力で投げつけてくる。
悪魔城ドラキュラシリーズでは最早お馴染みのザコ敵【スケルトン】系の派生種であり、
見た目は(上半身だけ)給仕服に身を包み、片手には(何故か)カレーを携えているスケルトン。
スケルトン系を始め悪魔城ドラキュラシリーズの雑魚敵はシリーズを重ねる毎に色々とユニークな派生種が数多く登場しており、
スケルトンボーイもその内の1体である。正に開発スタッフに愛されている証拠と言えるだろう。
暁月の円舞曲
「美味しいカレーを運ぶスケルトンのボーイ」
悪魔城の中央エリア『舞踏館』にのみ出現する。給仕にはピッタリの場所だろう。
大体初見で出会うのは『幻夢宮』エリアに続く上層フロアを探索している頃のはず。
使用人のはずなのに出現場所や数が限られているが、悪魔城の給仕的に大丈夫なのだろか・・・
性質は普通のスケルトンとほぼ同じ。ただし骨を山形に投げてくる普通のスケルトンに対して、
コチラは殆ど直線上にカレーを投げてくる。・・・なんとも罰当たりな攻撃だが、実は地味に厄介。
この攻撃は旧作における『スケルトン・リブ』の性質に近いため、避け難くなっているのだ。
しかし侵入者を撃退するためとは言え、カレーを投げるのはボーイとして失格では・・・?
食べ物を粗末に扱うなんて給仕の教育がなっていないぞ伯爵!!(もしくはデス様かもしれない)
弱点は聖(光)属性。耐性は闇属性。コレは他のスケルトン達と全く同じ。
ただし中盤のザコ敵らしくHPは120もある(!?)。普通の『スケルトン』のHPが20。
剣と鎧を装備した『スケルトンナイト』のHPでさえ48なので、倒し難さは専らボーイの方が上。
給仕に抜擢されるだけでここまで歴然の差があるとは・・・案外エリートなのかもしれない。
ドロップアイテムは当然の事ながらHP回復アイテム『カレー』。これだけである。
「この味はやみつきになる」との謳い文句に違わず、そのHP回復量は脅威の+800。
これ以上の性能を持つHP回復アイテムは存在せず、ドロップアイテム限定で比較しても、
と、高級メロンと豚骨ラーメンを押さえ堂々の1位である。更に入手可能時期も最も早い。
出現数が少なく倒し辛い上、なかなかドロップしないため狙って入手するのは難しいが、
何度も入手可能な最強の回復アイテムがスケルトンからとは随分と出世したものである。
(ただ店売り品である『ハイポーション』の+400でも十分と言ってしまえばそれまでだが・・・)
・・・ちなみに『フレッシュゴーレム』の能力は「変な物も美味しく食べられる」である。
これを装備してコイツか『エビルブッチャー』の落とす『3年ミルク』を使用すると・・・
+800
蒼真「美味しいっ!」
カレーと同等の回復量を持つようになる(普通に使用するとHP-800のダメージが入る)。
賞味期限が3年過ぎている牛乳やらゾンビの腐った肉で回復する蒼真君も大概だが、
一緒くたにされたカレーの気持ちは如何に・・・(味は絶対にカレーの方が勝っている・・・はず)。
蒼月の十字架
「悪魔城で働くスケルトン いつもカレーを運んでいる」
続編である本作にも無事続投。何気に名前の表記が「スケルトン・ボーイ」に変更された他、
前作ではスケルトンとほぼ同じ見た目だったのが、固有のグラフィックに描き直された。
またウェイターよろしく常に直立不動で待機しており、仕草もより給仕人らしくなった。
・・・相変わらずカレーを投げてくるのは変わらないけどな!!
おそらく最初に出会えるのは中盤に訪れるエリア『妖魔迎賓館』の一室。
殺風景な部屋の中にポツンと1体だけ配置されている。コイツ(使用人)の部屋なのかは不明。
自発的に攻撃してきた前作とは異なり、コチラが近づくまでは一切動く事はない。
しかし接近しすぎると途端に驚愕し、手に持ったカレーを投げつけてそのまま逃走。
そして逃走してから一定時間経つか、壁に接触するとバラバラになって消滅する。
弱点は打属性と炎属性と聖(光)属性。耐性は突属性と闇属性。やはり他のスケルトンと同じ。
「非戦闘員です!」と言わんばかりにヘタレな性質になってしまったコイツだが、
カレーを投げる理由が侵入者撃退よりも、自衛目的になった分まだマシかもしれない・・・
ただし逃走して自滅した場合は、アイテムもソウルも一切ドロップしないので注意。
HPは60と地味に高いので、初見の頃では攻撃力が足りずになかなか倒せないかも。
地下エリア『沈黙の遺跡』にも『地下冥府』に続く出口付近に2体出現するため、
効率よく狩るならコチラがおすすめ。ただし段差があるため、必ず接近する事になるが。
ドロップアイテムは勿論、HP回復アイテム『カレー』。謳い文句も前作と同じ。
HP回復量は若干控え目になった+500。本作もドロップアイテム限定で比較すると、
と、全回復する『エクスポーション』は流石に反則級な性能のため除外するとしても、
他のエネミー達も倒しやすく、アイテムを落としやすいため全体的に価値が下がった。
また1週につき1つしか入手できないが、隠し部屋にある世界三大珍味が+1000のため、
最も早く入手できる利点はそのままだが、回復量も最強とは言えなくなってしまった。
(やっぱり店売りされている『ハイポーション』の+200でも十分・・・と言うのは酷だろうか)
・・・ちなみに『グール』の能力は「まずい食べ物を美味しく食べられる」である。
これを装備して『デッドパイレーツ』の落とす『さびたかんづめ』を使用すると・・・
+600
蒼真「う…うまっ…!」
カレーを超える回復量を持つようになる(普通に使用するとHP-600のダメージが入る)。
開けるのが怖い缶詰に遅れを取るとは・・・コチラもカレーを寝かせて勝負するしかないね(?)。
尚、本作の『3年ミルク』は回復量が-300に減少した。一応、牛乳には勝っている模様。
能力
暁月も蒼月も能力は同じ。
「美味しいカレーを出す」
これだけ。わざわざ記述されるほど美味しい絶品らしい。しかし、たかがカレーと侮ってはいけない。
その正確な効果は「敵を引き付けられるダメージ判定付きのカレーを投げる」事である。
つまり、敵の注視を引き付ける設置型トラップ兼デコイとして大いに活用できる。
暁月の円舞曲
消費MPは-30。地面に1個しか設置できず、カレーが消滅するまで次は撃てないが、
美味しい匂いに誘われた敵がカレーに接触すると炎属性の継続ダメージが発生する。
出現時間が短めでダメージ量こそ少ないが、敵の注視を簡単に引き付けられるため、
敵の攻撃を全てカレーに誘いつつ、コチラはその間に通常攻撃し放題というわけだ。
ただし、カレーを設置中に他のソウルに変更するとカレーも消えるため注意しよう。
尚、「敵の目を人形に向ける」という似通った能力を持つ『キラードール』の存在もある。
コチラは消費MPは-20で出現時間は長めだが、攻撃能力は皆無と言う点が異なる。
またドチラも空中には設置できないという欠点があるので、場所を選んで使おう。
(ちなみに人形は基本的には主人公の蒼真の姿だが、たまにヒロインの弥那になる事も)
蒼月の十字架
レベルアップの概念が追加された続編では更にパワーアップ。その効果は勿論の事、
消費MPが-10に減少した他、同じソウルを集めれば3段階までレベルアップできる。
- レベル1
前作とほぼ同じ見た目をした普通のカレーを投げる。
威力や攻撃範囲はそのままだが、敵を引き寄せる効果は前作よりも若干抑え目に。
- レベル2
レベル1よりも少々ボリューミーになった大盛りのカツカレーを投げる。
威力と攻撃範囲が若干強化されたが、それでも引き付け効果はまだまだ控え目。
- レベル3(最大値)
日本式のカレーから飛躍した結果、高級ナン付き本格式インドカレーを投げる。
威力と攻撃範囲は申し分ないレベルになり、引き付け効果も前作並みに上昇。
相変わらず空中には設置できないが、殆どの敵を引き付ける効果はやはり強力無比。
更に本作では前作の『キラードール』のような似通った能力は存在しないので、
スケルトンボーイの能力は唯一無二の性能を発揮する事に。
更に『スケルトン・エイプ』のソウルと組み合わせるとより効果的に使う事ができる。
その能力は「思いっきり投げる」、・・・つまり「飛距離が伸びる」と言うもの。
カレーの射程が大体2倍程伸びるので、より遠くに敵を引き付け易くなるのだ。
尚、本作にはこの能力を使用しないと出現しないレア敵『イエティ』がいる。
全てのソウルをコンプリートするにも必要不可欠なので、必ず入手しておきたい。
・・・実際はカレーに接触する前に倒さないとダメージを受けた瞬間に逃げてしまうので、
流れとしてはカレーをなるべく遠くに設置してイエティをコチラ側におびき寄せた後、
とにかく通常攻撃の威力を上げて速攻で撃破する事。レベルと装備をしっかり整えよう。
他のソウル能力は使用できないため(ソウルを変更するとカレーも消えてしまうため)、
弱点である炎属性の武器を用意しておくと良い(ちなみにイエティのHPは200もある)。
炎属性の『レーヴァテイン』の他には、石化属性の『ミリカンの石刀』もオススメだ。
幸いにもイエティにアイテムドロップは無く、ソウル自体も倒せれば簡単に入手可能。
考察
名前の『ボーイ』とはホテルやレストランなどで主に料理を運ぶ男性の給仕の事。
普段我々がよく耳にする『ウェイター』や、他には『ギャルソン』とも意味が同じ。
魔王であるドラキュラ伯爵が1人で住むには広大過ぎるだろうと専らな噂の悪魔城だが、
やはりお世話をする使用人の存在は必要不可欠だろうし、居ても不思議はないだろう。
しかしよくよく考えてみると、色々と疑問が尽きないスケルトンだと言わざるを得ない。
そもそも誰に仕えているのだろうか?普通に考えれば城主であるドラキュラ伯爵のはずだが、
ボーイが初登場するのは2035年。既に1999年の決戦で魔王が完全に滅ぼされた時代である。
つまり城主不在の悪魔城で働いている事になる。そして更に何故カレーを運んでいるのか?
一般的に吸血鬼とは、人間だった頃の食事では満たされず(食べられないわけではないが)、
人間の血を吸う事でしかその存在を保てないとされている。真祖であってもそれは同じ。
ドラキュラ伯爵に仕えているのだとしたら何時もワイングラス片手に嗜んでいるであろう
人間の血で良いはずなのに、スケルトンボーイ達はその全てがカレーを運んでいるのだ。
スケルトンボーイ一同「伯爵様、カレーをお持ちしました」
ドラキュラ「・・・(お前達は一体何を言っているんだ?)」
一応、悪魔城にはドラキュラ伯爵以外にも城内のエリアを守護する眷属達が大勢いるため、
その中の誰か、もしくは兵士達のためにカレーを運んでいると考える事もできなくはないが、とにかく謎は深まるばかり。
さすが悪魔城は混沌の産物。
余談
主人公の来須蒼真が公式でもカレー好きな描写があるのは大体ボーイの所為である。
詳しくは本人の記事に譲るが元々ユニークな能力だけにファンの間でキャラ付けし易いためか、
「カレーの魔王様」の愛称で親しまれている。もはやスケルトンボーイは蒼真のためにカレーを運んでいるという可能性がある。