CV:早見沙織(オーディオDVD、アニメ)
概要
元は無料のWeb小説であったため、ながらく公式ビジュアルのない状態のまま、想像によるイラストが投稿されていたが、2011年4月9日より『電撃文庫マガジン』誌上でついに公式ビジュアルが付いた。スピンオフコミック『魔法科高校の優等生 』では主人公。
身長160cm、体重49kg
人物像
主人公である司波達也の実妹(11ヶ月違いで3月生まれの年子)。主席入学の一科生(A組)。
母親の教育により、完璧な礼儀作法を身に付けているお嬢様。
入学試験をトップの成績で合格し、破格な魔法力でハイレベルな魔法を豊富に駆使する優等生である。
人称・呼称・言葉遣い・口癖
- 一人称は「わたし」、ただし公な場所になると「わたくし」へと変化する。
- 二人称は一貫して「あなた」。
- 呼称は高校の年上には「苗字+先輩」「苗字+先生」、彼ら以外の年上には「苗字+さん」、同い年以下の男子には「名前+くん」、同様の女子には名前の呼び捨てで呼ぶ。なお、家族・親戚には「お兄さま(達也)・お父さま・お母さま・おじさま・おばさま」と呼ぶ。
- 言葉遣いは達也・敵以外の年上の人物・頭が全く上がらない人物には敬語を常用し、タメ口では絶対に接しない。ただし、同い年以下の男女子には女性語を頻繫に使い、タメ口で接する。
- 口癖は「すみません、お兄さま!」と「さすがはお兄さまですね!」
美貌について
この彼女に関して特筆すべきことのひとつは、その類稀な美貌と可憐さ、男女子を問わない魅力を表した描写の多さである(もうひとつの特筆すべきことは行き過ぎたブラコンであること)。
以下に原作の中から、その「絶世の美少女ぶり」を描いた表現を集めてみた。
- 稀有な美少女で、その場にいるだけで注目を集めずにはいられない天性のアイドル、というよりもスター(1巻p44)
- 中学生時代、毎日のようにラブレター(というかファンレター)を押し付けられる(1巻p44)
- 全国から九校が集まる魔法スポーツ対抗戦の会場で、男性人気で一番だった先輩と女性人気で一番だった先輩を抜き、それ以上の熱心なファンを男女共に獲得する(3巻p322)
- 競技中に客席の青少年が動悸と息切れを引き起こし、担架が呼ばれそうになる(4巻p370)
- 生身の人間ではなく、オーバーテクノロジーによって青少年の願望が具現化した立体映像だと言われても信じられるほど(5巻p171)
- 世界的なトップモデルが裸足で逃げ出す美貌(5巻p218)
- ブティックの試着中に他の客が人垣を作り、店内がファッションショーと化す(5巻p218)
- (ある芸能事務所で一番の美貌のスター女優から見て)神に愛されたのか悪魔と取引したのか、努力で手に届く次元ではない美しさ(5巻p231-232)
- ダイヤに喩えるなら、価格の付けられない「ザ・グレート・スター・オブ・アフリカ」だと芸能事務所の社長が一目で感じ、スカウトされる(5巻p234)
- 鈴を振るように可憐な声(7巻p298)
- 女子生徒を含んだ生徒の意見の一致する、学校一の美少女(9巻p69-70)
- 生身の人間であることを忘れさせる神秘的な美貌(10巻p170)
- (深雪が入学してくるまで学校一の美少女だった先輩が認める)性別を超えた美しさ(11巻p368)
- (一学年後輩になる女子にとって)自分の理想像そのままの美しい女性を見たのは初めてで、「女神様みたい」と感じるほど現実離れしている(12巻p169-170)
……というように、司波深雪は「作品世界の中でNo.1と言っていいほど美しい(可愛い)」というキャラクターの座を与えられたメインヒロインであり、これに肩を並べるのは留学生のリーナ一人である。
他のヒロインとの描き分けが不可欠となるキャラクターだが、実際のところは公式のイラストやコミカライズ作品では、全キャラクター中で最もキャラデザが定まっておらず、描き分け表現をしたものもあれば描き分け表現自体をしていないものもある。
二次創作でも、公式のどのデザインを基準とすべきかは難しいところだろう。
外見は、艶やかな背の半ばまであるストレートの黒髪。黒い瞳と合わせて「夜空より深き漆黒の髪。黒真珠より黒く澄んだ瞳」と形容されるほど(イラスト上の瞳はペールブルーの蒼)。
日本人離れして白く透き通った肌と、左右対称で均整の取れた完璧な容姿。折れそうに細い腰と、華奢でありながら女性的な曲線を日々増していくプロポーション。
髪型はストレート(耳は出している)の他に、アップの髪留め、軽い三つ編みなどを披露している。
左耳の上に付けた雪の結晶型の髪飾りは、兄が高校入学祝いにプレゼントしてくれた品であり、日常的に身に付けている。
容姿はあまり兄と似ていないらしい。
重度のブラコンについて
先述したように、彼女が「重度のブラコン」であることは公式のキャラクター解説にも記されていることであり、語るに欠かせない要素である。
どう見ても恋愛感情が入っているのだが、本人は「敬愛」と主張しており、それは尊敬を越えて「崇拝」とも呼べるレベルに達している。
兄に対しては常に尊敬語と謙譲語を用いる敬語妹だが、原作からその敬愛ぶりが窺える言動を以下に集めてみよう。
深雪さんのお兄様敬愛行動集
- 新入生総代の答辞を達也に譲ろうとして、本人に制止される(1巻p15)
- ふだんの服装では肌の露出を好まないが(そもそもこの時代のファッションは露出度を抑える傾向にあるが)、兄と自宅で二人きりでいるときだけ何故か露出度が高い(1巻p55)
- 友人相手ならオートメーションに任せて料理するが、兄が口にするものには手料理の手間を惜しまず、コーヒーも手挽きして自分で淹れないと気が済まない(1巻p56)
- 生徒会役員にスカウトされて、本来その資格のない兄も一緒に入れないか生徒会長に直訴する(1巻p137)
- 風紀委員として活動したくらいで「名声を博する」は言いすぎだ、と達也に言われて「わたしにとってお兄様の名前は名声なのです!」と顔を赤らめる(2巻p50)
- いつも食事は「兄が先に箸をつけてから」が当然で、達也から命じられない限り先に食事を取ることはしない。言い付け通りに食事を先に取る場合も「遠慮」しながら(2巻p118-119)
- 達也の魔法開発の現場に立ち会って、「お兄様の妹であることを誇りに思います!」と達也の手を両手で握りしめながら感動(3巻p132)
- 外出時はナンパ除けのため、恋人のフリをして兄と腕を組むことができるので、特に面白みのない場所に行っても大層機嫌が良い(5巻p249-250)
- いつも相手にされていなくても側にいてくれるだけで満足だし、たまに構ってもらえればそれで幸せなため「都合のいい女」が褒め言葉になる(6巻p351)
- 「お兄様の服を自分で作る」というシチュエーションを前にして、そのことを思うだけで多幸感でアルコールに酔ったような状態になる(オーディオDVD付録小冊子p8)
- 自分の身も心もお兄様のもので、全身のどこを自由にされても構わない、他の男性には触れられるのも嫌だと心の底では思っている(11巻p75)
なお、彼女がここまでの行き過ぎたブラコンとなってしまった経緯は、文庫8巻「追憶編」にしっかりと記述されている。
深雪視点で語られる追憶編は、司波深雪のキャラクター性を理解する上で優先的に目を通してみてほしい。
その他の情報
汎用型CAD(細長い、カバー付き携帯端末形状)の使い手で、通学時は制服の内ポケットに収納している。
得意とする魔法は冷却魔法で、達也絡みの事で怒ると暴発させて周りに冷気を振りまくのがお約束となっている。魔法は通常意識しなければ効力を発揮しないため、無意識による魔法の暴走は非常に高い魔法干渉力の裏付けでもある。
広域振動減速魔法「ニブルヘイム」や空間内の温度を極寒と灼熱に二分する魔法「氷炎地獄(インフェルノ)」など難易度が高いとされる魔法を難なく使いこなし、特殊能力で強い兄とは正反対に、純粋な意味で強いチートキャラである。
容姿端麗、才色兼備の美少女だが、実は兄と同じ道場で武術の修行もしている。腕前は兄に及ばないがそれでも結構強い。
関連イラスト
関連タグ
魔法科高校の劣等生 魔法科高校の優等生 司波兄妹 血の繋がった夫婦 敬語妹
(第一弾追加キャラとして『とらドラ!』の逢坂大河&高須竜児、兄の達也とともに発表され6月5日のアップデートにより追加された。深雪がプレイヤーキャラ、達也がサポートキャラ。ディレクターのツイート・電撃オンラインでの記事)〈深雪と正反対の炎を操る参戦キャラと兄の担当声優が同じキャラとは、バトル前に専用セリフがある。また、続編 IGNITIONにて達也のプレイヤーキャラ参戦に伴いサポートキャラとしても参戦(ただし深雪同士の選択はできない。)それに加えて、SAOのキリトとのバトル前トークにてキリトが「君みたいに魔法を使えたら大勢の人が死なずに済んだのに」と言う、CV繋がりのとあるSAOキャラを思わせるやり取りがある。〉
(×2承<2期の分割3クールの内の1クール目>の一話にて、ワゴン組のワゴン車のドアに描かれている。その後の×2結<2期の分割3クールの内の3クール目>ではOPで登場。余談だが、達也と『デュラララ!!』の門田京平は担当声優が同じである。)
容姿がきわめて似ている上、お嬢様、敬語妹、優等生など共通点も非常に多い。
以下ネタバレ注意
実は達也を暴走させないように用意された、調整体の完成形である完全調整体という四葉家の最高傑作だった事が16巻にて明らかとなった。
その美貌も完璧なのはそのため。
達也が世界を滅ぼさないための物理的、精神的ストッパーとしての役割を持たされ、逆に深雪が暴走して達也の命を奪わないよう深夜は達也への敵愾心や興味を持たせまいとしたが、これは深雪が達也を愛してしまった為、中途半端に終わっている。
改造の結果、遺伝子的には両親や達也とはかけ離れている事、更に真夜の思惑によって達也が代理出産によって彼女が産んだ息子という事になり、兄妹ではなく従兄妹とされた事によって、次期当主に決定されると同時に達也が婚約者となる。
当の深雪は自分の出生を聞かされてもうろたえるどころか、正式に兄と婚約できた事を純粋に喜んでおり、自分がずっと胸に抱いていた想いを抑えられなくなった深雪は、ただでさえ混乱と苦悩に苛まれていた達也に、想いを打ち明けてしまう。
この事態に、十氏族の一条家は異議を申し立てる事態になっており、達也の方も、深雪にシスコン的な感情はあっても「一人の女」としての感情は全くの皆無で、むしろ元の「兄妹」の関係に戻りたいとさえ思っている。
物語当初は、兄の達也を四葉の束縛から解放したいと願っていたはずだったが、真夜の悪意に満ちた誘惑によって「叶わぬ願い」が叶う様になってしまった事で、当初の想いとは真逆な方向へと向かいつつある深雪は、はたして達也と擦れ違いを加速させてしまうのか、気になる所である…。