日本語吹替
青野武(映像ソフト版(レンタルDVD・BD版))
人物
本作のもう1人の主人公。
カリフォルニアのヒルバレーに住む発明家であり、みょうちきりんな発明をする変人として街では知られている。正式な名前は「エメット・ラスロップ・ブラウン」。
愛称は「ドク」。
先祖は割と新しく、アメリカへ移民としてやってきたドイツ系のフォン-ブラウン氏であったが、アメリカに渡った際にブラウンに改姓している。
1955年頃ぐらいまでは広大な土地を持つ資産家一族だったらしいが、1985年現在ではそのほとんどをドクがタイムマシン開発に費やしてしまった模様である。
『海底二万里』を読んで科学者を志して以来、科学に魅了されては変な発明に没頭するようになる。
フラックス・キャパシターこと次元転移装置を洗面台に頭をぶつけた衝撃で閃いてから30年の時を経て開発に成功する。
主人公:マーティ・マクフライとは孫と祖父程の年の差はあるが大の親友同士であり、タイムマシン開発に成功してからは彼を巻き込む一大事に発展した。ただし、意外にもどういった経緯で80年代になってマーティと知り合ったのかは劇中では一切語られていない。少なくとも、1955年にタイムスリップしてきたマーティとの出会いが初めてである。
彼の凄さは何もタイムマシンだけではない。それに必要なエネルギー供給源である小型原子炉を個人で開発してしかも実用化させてしまった(しかも、この原子炉は何故か使用済み核燃料が出ないという謎の仕様となっている。現実世界でもしもこんな原子炉が発明されたのなら非常に画期的であろう)。しかも核燃料となるプルトニウムをリビアの過激派を騙して入手している始末。後に未来ではゴミをエネルギーにする融合炉に換装している。
さらに凄いのは1885年に取り残されて以降に、蒸気機関車をベースにタイムマシンを創り上げた事である(さすがに1885年当時の技術だけで作られているわけではないらしい。一説には、マーティが2015年から持ち込んだホバーボードや一度封印したデロリアンを再び掘り出して必要な部品を動力源に組み込んだのではないかと言われている。そしてデロリアンの場合はタイムパラドックスにならないように故障状態に再び戻し封印したとの説も)。
なお、酒には弱く少量でもダウンしてしまい、マーティと違って女性との接し方に不器用で、長く独身であった理由がうかがえる。しかし、第3作目のラストで……?
とある西部開拓時代の映画に時系列が合わないがカメオ出演している。
各時代の彼
1955年の彼
この時点で既に時間旅行ができる装置を閃いた時の彼である。
当然、1985年のマーティなぞ知らなかった為、最初はほら吹きと見做して全く相手にしていなかったが、マーティから自分以外誰も知らないはずの次元転移装置の事を言われた事と、完成品であるデロリアンとそこに搭載されていた次元転移装置を目の当たりにしてからはマーティを信用するようになった。
パート1で活躍するのはこの時代の彼である。パート3でも前半で廃坑に隠されていたデロリアンの修理を行った。
次元転移装置を思いついただけで意図せずに数日間で未来を垣間見たため、彼の人生は複雑な未来が待っている事となった。
彼自身は気付いていないが、パート2で1985年の未来の自分と遭遇している。パート1でマーティのエメットの危機を記した手紙をタイムトラベルが起こす負の危険性を恐れた故にマーティの目の前で破いたが、実はその場で捨てずにポケットの中に入れていたのを修復して読んでいた為に1985年で危機を回避している。おそらくはパート3で1885年に飛ばされた現代のエメットを置いて1985年に帰る事をせずなんとしても助けようとしたマーティの意思が彼の考えを変えたと思われる。
1985年の彼
現代の彼である。
タイムマシンを完成させて時間旅行を満喫…と、思いきやトラブルに巻き込まれて命の危機にあったり、未来で若返り手術を受けたり、1885年の西部開拓時代で鍛冶屋を営んでいたりと波瀾万丈な人生を送っている。パート2とパート3中盤以降のドクである。
ビフがアメリカを牛耳る暗黒時代と化した1985年の世界ではどうやら拘禁(精神病院送りにされてしまったらしい)されてしまったが、歴史を正規に軌道修正した際には科学者として何らかの名誉ある賞を受賞しているらしい…が、この時雷雨の影響でデロリアンが落雷した事で1885年に飛んでしまった為に、この未来はまた変わってしまったと思われる。
パート3のラストで、1885年の冒険の過程で知り合った女性:クララ・クレイトンと結婚し、ジュールとベルヌという2人の息子も授かっていたことが判明した(当初はエメットも1985年に戻ることを考えていたが、クララと知り合ったことがきっかけで生じたトラブルにより最終的に実現しなかった)。
家庭を持ったこともあり、その後も19世紀末のアメリカで生き続けることを選んだようだが、上で書かれているように、その時代でも蒸気機関車をタイムマシンに改造する等相変わらずの発明家ぶりを発揮しているようで、一家そろってのタイムトラベルも行っている模様。
「The Game」ではその後度々1985年に戻っては、時間旅行を駆使して入手したものを売買する古物商をやっているらしいことが語られている。