ここでは『ドラえもん』のひみつ道具及びエピソードについて記述する。『ウルトラマンA』に登場するアイテムについてはウルトラリング(ウルトラマンA)を参照。
ひみつ道具としての解説
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。及び同作品のエピソードの一つ。TCカラー作品集5巻収録。
指輪型のひみつ道具で、これを指にはめると力が非常に強くなる。下記の初登場エピソードでは、ウルトラリングをはめたのび太のママがドラえもん(129.3㎏)の鼻を指で弾いただけで、ドラえもんが空き地まで吹き飛んでしまうほどのパワーを発揮している。
具体的にどれほど力が強くなるかは原作版では不明だが、2011年版「ウルトラリング」(水田わさび版アニメ)では、ドラえもんが「力が何千倍にもなる」と言っている。また、作中ではウルトラリングをはめたママがドラえもんを手で押した際、ドラえもんが凄まじい速度で空の彼方へ吹き飛ばされ、そのまま地球を数秒で一周して地面に激突してしまった。
とある考察サイトによると、2011年版におけるウルトラリングのパワーアップは何千倍では留まらず、もはや数百万倍と言っていいほどらしい。
エピソードとしての解説
しずか、ジャイアン、スネ夫と指相撲をしたのび太だが、全員に負けてしまう。のび太から「悔しい。指を強くする魔法は無いの?」と頼まれたドラえもんは、ポケットから「ウルトラリング」を取り出す。
リングをはめたのび太は上機嫌で遊びに出かけようとしたが、ママがルビーの指輪を探していた。実はその指輪はのび太がしずかとお嫁さんごっこをする為に持ち出し、そのまま忘れて来てしまったのだ。
のび太は咄嗟にウルトラリングをママに渡し、急いで指輪を探しに向かう。その後、ドラえもんがやって来ると、ママがウルトラリングをはめていることに気がつく。するとママがドラえもんの鼻にゴミが付いていることに気がつき、指で弾いた瞬間、ドラえもんが窓の外へ吹き飛んでしまった。
ドラえもんはそのまま吹き飛び続け、ちょうど外でルビーの指輪を見つけ出したのび太に直撃することになってしまった。ドラえもんは「ウルトラリングを人に貸しちゃダメ!」と叱りつつ、のび太を連れてママを探しに向かう。
その頃、ママは知人である奥様と世間話をしていた。しかしウルトラリングをはめているせいで、軽く肩を叩いただけで知人が転倒してしまう。彼女の服が汚れてしまった為、ママが「お洗濯しますから!」と言いながら服を掴むと、その部分を引き千切ってしまった。
知人は慌ててその場から逃げ出し、ママも追いかけたのだが途中で息切れを起こしてしまう。思わず電柱に手をついたら、そのまま電柱が倒壊してしまった。「どうして急に力持ちになったのかしら?」と言いながら家へ戻るママだが、玄関のドアを開けようとしてもドアごと持ち上げてしまう始末。
その後、ドラえもんとのび太がママの所へやって来る。ドラえもんはママの指からウルトラリングを外そうとしたのだが、中々抜くことが出来ない。ママが「痛い、無理に引っ張らないで!」と言いながらドラえもんを押しのけようとしたら、ドラえもんがそのまま地面に埋まってしまう。
ママは何とかウルトラリングを外そうとするも、やはり指から抜けない。危なくて近寄れないと思ったドラえもんとのび太は、ママがリングを抜くまで家の外で待つことにした。その様子を、仕事帰りのパパは「何が起きているか分からない」といった表情で眺めるのだった。