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エースコンバット3Dの編集履歴

2020-11-23 22:26:15 バージョン

エースコンバット3D

えーすこんばっとすりーでぃー

正式タイトルは『エースコンバット3D クロスランブル』。2012年に発売されたエースコンバットシリーズの一つ。

近接乱舞∞ (クロスランブル無限大)

Carving New Trails into the Skies.


概要

エースコンバットシリーズの一つ。シリーズでは初の3Dに対応した作品である。『1』『2』の舞台や設定を基に、『04』以降の設定・要素を加える事でストーリーやゲームシステムを再構成している。なお本作は『X2』『AH』以降2作品ぶりにストレンジリアル世界を舞台とした作品でもある。

そのせいで『1』 『2』の世界がスカーフェイス隊のアレでどうにかなっちゃったんじゃないかと本気で心配する声があるとかないとか。

「ビースト隊」や「コクーン隊」など、『ZERO』のような複数の敵エース部隊や登場演出がなされ、PAK-FA等の新機体などの追加もされた。また「例の隕石騒ぎ」や「円卓の鬼」「エルジアの若いエース候補」「北の童話の悪魔」など、他シリーズとの繋がりを窺えるセリフも。

また本作はWW2物のレシプロ機を操縦する事が可能で、零式艦上戦闘機F6Fが登場する。ミサイルなどの誘導兵器を持たず、速度も遅い代わりに強力な武装を備える。

『X』『X2』に引き続き機体のカスタマイズが可能だが、代わりにこれまでのシリーズに存在した空中給油や離着陸といったミニゲームが省略されている。なお本作はオンラインプレイに対応していない。


本作の大きな特徴として「マニューバシステム」と呼ばれる機能が導入されており、ゲージを溜める事で敵機の背後に超機動で回り込んだり、敵のミサイルを回避したりする事ができるなど、よりドラマティックで躍動的な空戦を誰でも楽しめるようになっている。

海外でのタイトルは『ACE COMBAT ASSAULT HORIZON LEGACY』であり、『AH』との関連性を思わせるタイトルとなっている。

PSP向けの作品とは違い、本作はバンダイナムコとアクセスゲームズとの共同開発である。


後にamiiboへの対応や任天堂キャラとのコラボレーション機等が追加された『エースコンバット3D クロスランブル+』が2015年1月29日に発売された。


備考

なおストーリーの年代は明らかになっておらず、また本作は『7』の公式年表にも記載されていない為、エースコンバットシリーズにおける正史に組み込まれていない可能性が高い。

しかしトレーラーにて描かれた国境線の配置や作中における数々の描写から、年代は『ZERO』と『04』の中間、おおよそ1997年~1998年の出来事である可能性が推測されている。

また『7』のSPミッション2のブリーフィングにおいてとある人物が『1997年のユージア大陸紛争で駆逐艦ハーンの砲術長として参戦』と言及されている事から本作の年代は1997年である可能性が高い。

以下の内容は、上述の文を踏まえた物として記載する。



あらすじ

「クーデターだと!? 調印式の日に!?」

ユージア同盟軍統括エリアコードNA-P2700において、軍事クーデターが発生した。


ベルカ戦争の惨劇の後、融和の進むオーシアとユークトバニアの二つの超大国間で揺れていたユージア大陸の各国は両国に対抗してユージア同盟軍を結成し、関係を強めていく。しかし南部諸国が独断でオーシアとの軍事条約の締結を画策する。北部・西部の軍事国家の反発にも関わらず条約調印は推し進められ、採掘権消失やオーシア軍駐留を危惧した軍部強硬派が大規模な軍事クーデターを起こした。

これに対抗すべく同盟軍本部は戦士の名誉作戦を発動し、不死鳥を象ったエンブレムのスカーフェイス隊はクーデターの鎮圧に奔走する。



登場人物

同盟軍

  • フェニックス

本作主人公。コールサインは「スカーフェイス1」。スカーフェイス隊の隊長としてクーデター鎮圧に奔走する事となる。スラッシュ曰く無口らしい。

なお彼はクーデター発生前から腕が立つパイロットだったらしく、その噂はオルセンも耳にしていたという。

コールサインは「キーノート」。スカーフェイス隊の指揮を担当する。真面目で冷静沈着な指揮官だが、冗談を飛ばしたりするなどユーモラスな一面も。

基本的に優秀な指揮官なのだが、とあるミッションでのセリフは多くのプレイヤーに衝撃を与えた。

TACネームは「エッジ」。スカーフェイス隊の2番機として登場する。ユージア大陸極東部出身の女性で、冷静沈着で生真面目な性格。時に冷静を通り越して冷酷になる事もあるが、地上では女性らしい一面も見せるという。

旅客機のパイロットに憧れているという設定があり、『04』との関連が示唆されている。

  • ジョン・ハーバート(CV:藤真秀

TACネームは「スラッシュ」。同じくスカーフェイス隊の2番機として登場する。パイロットとしての腕はトップクラスだが陽気で冗談好きな性格。バカンスが大好き。オルセンとはルーキーの頃からの付き合いらしく、彼を「親父」と呼んでいる。

『04』『5』にて同名の人物が登場するが、いずれも関連性は不明(ただし『04』の人物に関しては彼と年齢が近く、また似た経歴を持つ事から同一人物ではないかと推測されている)。

クーデター軍

TACネームは「プライド」。敵エース部隊「ランサー隊」の隊長。F-14Dに乗って主人公の前に立ちはだかる。元貴族の家柄で父親も同盟空軍少将とエリート一家の生まれだが、自らのプライドと正義感の強さから周囲の反対を押し切ってクーデター軍に参加する。

TACネームは「イーター」。敵エース部隊「ビースト隊」の隊長。F/A-18Eに乗って現れるが、ストーリーのルートの分岐によってはF-15S/MTDを駆って再登場する。

彼はベルカ戦争、とりわけ円卓の空戦を経験しているようで、フェニックスを「」と喩える事などからサイファーとも交戦したとされる。また彼にはベルカ出身との噂もある。

なお、実際にベルカ戦争を描いた『ZERO』では彼と同じ「セルゲイ」という名のネームド機が存在した。しかし真相は未だに不明のままである。

TACネームは「キャットウォーク」。敵エース部隊「コクーン隊」の隊長。Rafale Mを駆って主人公に戦いを挑む。男ばかりの海軍航空隊を己の実力でのし上がってきた女傑なだけあって強気な口調で部隊を率いるアネゴ肌な人物。部下からは「クイーン」と呼ばれ慕われている。

TACネームは「バーズアイ」。エルジア空軍最強と謳われる敵エース部隊「アルビレオ隊」を率い、PAK-FAに乗って現れる紳士的なパイロット。チェスが得意で、戦闘前にも部下と無線で目隠しチェスを楽しんでいた。彼の死後、エルジア空軍では鳥の名前を部隊名に付ける事が流行したという。

また彼は「エルジア軍にもいるぞ。君のような若いエース候補がな」という発言をしており、この「若いエース候補」は恐らく黄色の13を指していると思われる。



用語

架空兵器

作中に度々現れる謎の戦闘機。撃墜される事もあれば撤退する事もある。詳細はリンク先を参照。

究極を目指して開発された攻撃機。詳細はリンク先を参照。

  • ドラゴネット級原子力潜水艦

同盟軍が建造した原子力潜水艦。本作では「フェンサリル」と「フォルクファング」の2隻が登場する。クーデター軍に鹵獲運用されていたが両艦ともスカーフェイス隊に撃沈された。

  • XB-10

同盟軍が開発した大型爆撃機。同じくクーデター軍に鹵獲運用されている。爆撃機ながら機銃やミサイルなど、強力な対空兵装を備えている。

  • 衛星兵器

接近が予測されている小惑星を宇宙空間で迎撃すべく開発されたレーザー搭載の人工衛星。後に軍事転用を図ったクーデター軍により鹵獲されるが、打ち上げ直前にスカーフェイス隊に破壊された。

  • イントレランス

極北の軍事国家ノースポイントに建設された巨大な要塞。ICBMの発射機能も備えている。既に廃棄が決定されていたが隕石騒動の混乱に乗じて追い詰められたクーデター軍が占拠・再稼働し、ユークトバニアに向けてICBMを発射しようしたもののスカーフェイス隊によって阻止・破壊された。

『2』とは違い要塞の各所に戦艦の主砲のような砲が設置されている(しかしオブジェクトなので撃ってくる事は無い)。

組織・出来事・地理

  • ユージア同盟軍

ユージア大陸各国が結成した軍事同盟。『2』における統合軍に当たる。今回のクーデターを受けて鎮圧後に解散となった。

  • クーデター軍

スプリング海条約締結に反発した国々の軍部が同盟軍から離反して生まれた反乱軍。中にはエース部隊や大艦隊など多くの勢力が参加している。

なお同条約に反発したエルジアの都市アンカーヘッドがクーデター軍に占拠されていた事からクーデターを起こしたのは一部の軍部の模様。

  • スプリング海条約

豊富な資源を有する大陸南部の諸国がオーシアとの間に結ぶ予定であった軍事条約。オーシア軍駐留許可と採掘権をオーシアに与える物だったが、これに対して資源に乏しい北部・西部の軍事諸国家群が反発した。これが原因となり今回のクーデターが勃発する事となる。

クーデター終結後にこの条約は白紙に戻されたものの、『7』の時代には結局大陸南部や東部にオーシア軍が駐留している。そしてこれが『7』における戦争の原因にもなった。

  • ユージア大陸紛争

本作のクーデター騒動に付けられた呼称。

  • ユージア大陸

今作の舞台となる大陸。大国であるオーシア・ユークトバニアに挟まれる形で位置している。北部・南部の資源問題や東部・西部の軍事的対立など複雑かつ深刻な対立を長年に渡って抱えており、歴史的に紛争が絶えない地域。

今作以外にも『2』『3』『04』『7』『5』のアーケードモードなど他シリーズの舞台となっている。

  • ノースポイント

ユージア大陸北東に位置する島国。ユークトバニアを仮想敵国としていた軍事国家で、スプリング海条約に反発した国の一つである。

本作以後も度々登場し、『04』ではISAFの反攻拠点となり、『5』では中立国、『7』では引き続き中立国で、またIUN国際停戦監視軍の基地が置かれている。

  • エルジア共和国

ユージア大陸西部に位置する軍事大国。同じくスプリング海条約に反発した国の一つ。

ノースポイント同様に以後も度々登場し、『04』ではISAFの敵対国家、『7』では再びオーシアの敵対国家として登場する。なお『7』の時点では王政復古により「エルジア王国」となっている。

  • オーシア連邦

二大大国の一つ。大陸南部諸国とスプリング海条約を締結しようとした国。ユージア大陸から見て西の北オーシア大陸に位置する。

『5』『7』では主人公部隊が所属する国であり、『ZERO』でも味方の連合軍側として登場する。

  • ユークトバニア連邦共和国

オーシアと双璧を成す大国。要塞イントレランスのICBMの照準が向けられていた。ユージア大陸から見て東のベルーサ大陸に位置する。

『5』ではオーシアの敵対国家、『ZERO』ではオブザーバーとしてベルカ戦争に参加している。

同国はベルカ戦争での疲弊からオーシアとの融和政策を取っていた時期にあり、もしICBMが発射されれば条約は白紙…どころかオーシア・ユークトバニア両大国を敵に回すというとんでもない事態が待ち受けていた。

  • 新たな火種

最終ミッションクリア後にオルセンが発する言葉。彼はクーデター鎮圧後に軍備を消耗した大陸各国がこぞって軍拡競争を始め、いずれ新たな原因によりまたユージア大陸が戦火に包まれる事を予想している。悲しい事に彼の予想は見事に的中し、それからおよそ2年後の1999年に小惑星ユリシーズの衝突により発生した各地の被害と難民問題が引き金となり、この「新たな火種」によって2003年に第一次大陸戦争が勃発した。以後もユージア大陸は度々戦争に巻き込まれる事となる。

残念ながら第一次大陸戦争を描いた『04』においてスカーフェイス隊、及びフェニックスの名が聞かれる事は無い。しかし本作の紛争で英雄となったフェニックスにISAFの声が掛からなかったとは考えにくく、秘密裏に活躍した、もしくは名を変えて不死鳥の如く戦場に舞い戻ったのかも知れない。



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