もしかして:メタルファイターMIKU
概要
巨大ロボット同士が肉弾戦を繰り広げる格闘大会「メタルファイト」に参加するロボットの総称。基本的に格闘用のマシンであるが、軍用から作業用、救助用までさまざまな環境で使用されることも。普及率は高く、中古機ならばある程度の資金で入手できるがそれでもそれ相当の金額が必要である。
操縦にはパイロットであるメタルドライバーの脳波コントロール(イメージフィードバックシステム)が使用される。搭乗時には専用のヘッドギア(ドライバーの脳波セッティングをするためのもの)を着用するが登録すればなくても操縦が可能となる。
肉体の延長上にあるシステムのためメタルドライバーの精神状態が機体の性能を左右し、メタルファイターがダメージを受けるとメタルドライバーにもダメージがフィードバックされる。これは『人機一体』を目指した結果であり、シンクロ率向上の副作用でもある。そのため優れた身体能力と精神力がなければメタルドライバーになることはできないが、逆に言えば細かいマッチングを行う必要があるもののスキルを持ってさえいれば機体の乗り換えもスムーズに行える。機体特性の関係上乗り手を選ぶレッドバロンは例外だが、操縦システムを流用してはいるものの救助用ロボットとして製作されたものであるため本来のメタルファイターの意義とは外れているといえる。
メタルドライバー
メタルファイターのパイロットの総称。武闘家やスポーツ選手が大半を占めるが、金に物を言わせて参加する素人同然の選手も存在する。そのケースもあるため性能差で勝利する選手も多く、メタルファイトのバトルバランスを崩す結果となっている。
メタルドライバーになる資格は体力と精神力の強靭さだけでなくメタルファイターやそれに関連する必要最低限の知識が必要である。ただし修理スキルは高くなくても資格を取ることが可能で、現に主人公の紅拳はレッドバロンのメンテを翔子やサポートロボットのロビーに任せていた。
メタルファイトに出場するにはメタルファイター購入等の初期費用が必要となる。そのためには出資元であるスポンサーと契約し多大な資金を得る必要があった。
資金が十分に得られないドライバーは中古のメタルファイターを入手するほかないが、中には入手もできず出場を断念するケースも多い(有名選手所属のメタルドライバー道場に弟子入りするものも少なくない)。そのこともありメタルドライバーの中には資金集め目的で副業を営む者も少なくない。建築業者、研究員、軍人、果てはサービス業を営んでいる者もおり、そこから大手スポンサーを受け入れるケースを取っている。
メタルファイト
各国で展開されるロボットプロレス。物語開始時の時点で30年以上の歴史がある息の長いスポーツである。初代チャンピオンは『コンデ・コマ』という拳法家であり、紅拳は7代目チャンピオンとなる。
発端はメタルファイターの前身ともいえる作業用ロボット同士の格闘である。当然ルールは未発達であり、何でもありのバトルを繰り広げていた。喧嘩同然のバトルは世間の批判を買うこととなったが、それに目を付けた鉄面党がレギュレーションを設定、改めてメタルファイトとして世に送り出したのである。そしてメタルファイトの推進とともに専用のロボット(メタルファイター)が開発され、各国に普及することとなる。そして物語開始時には知らない人のいない有名なスポーツとなったのである。
主なスポンサーは鉄面党。メタルファイトの発案者であり、レギュレーション管理等も担当している。他の会社のスポンサーも存在してはいるものの、鉄面党ほどの巨大組織は事実上存在しないといえる。また、軍から支援を得ているドライバーもいる(軍用メタルファイターのテストヘッドの役割も担う)。
レギュレーション
メタルファイトのレギュレーションは一般地域をリングにする関係上厳格であり、
・委員会が決めた場所で行い重要施設や環境破壊になるような場所では決闘を行わない
・必ず対の人数で行う(相手が2体で試合を行う場合はこちらも2体で)
・殺生能力を持つ武装を禁ずる(ルールに反しない装備なら可)
・あらかじめ登録する必要があるため試合ごと、もしくは試合中の乗り換えを禁ずる
・試合を行う際には対戦相手に内容を通達する必要があるが飛び入りでの参加も認められる。ただし試合中の割り込み参加は認められない
などの規則がある。
ただしメタルファイト実行委員会が鉄面党下にあることもあり、レッドバロンに対してはかなりルールを捻じ曲げている模様。現に鉄面党がプロデュースしていた『アルティメット大会』ではドラゴン島外の試合禁止と1対1を厳守する以外はなんでもあり(試合中の事故死を含む)のルールの下に行われている。
鉄面党の崩壊とメタルファイト存亡の危機
表向きはメタルファイトのスポンサーを担っていた鉄面党だが正体は自我を持った高性能コンピュータであり、真の目的はロボットで世界を支配することであった。その前段階としてメタルファイトを提案し開発員や資金を集めていたのである。冴場翔子が開発したレッドバロンに目を付けた鉄面党は、バロン強奪のためにルールを捻じ曲げ拳よりレベルの高い選手や訳ありの強敵、果てはメタルファイトに関係のない無法者まで対戦相手として送り込んでいる。中には1対3というメタルファイトにあるまじき卑劣な試合まで行っており、その行為を見て鉄面党の闇の部分に気づく者も少なからずいたようである。
そしてデスバロン事件によって鉄面党の正体が世界中に暴露されることとなる。各国のメタルファイターが協力し鉄面党のデスバロン軍団に対抗したため事件そのものは解決したものの、鉄面党がメタルファイトを利用して人類を支配するという噂が世間に流れたことで各国でメタルファイト反対運動が勃発、そのうえ被害が予想より大きいため世界の復興を優先することとなり大会は中止された。行き場を失った各国のメタルファイターは復興作業に駆り出されている。
メインスポンサー消滅と人々の批判により解散寸前にまで追い込まれた実行委員会だったが、冴場博士や元鉄面党の研究者を中心としたメンバーが立ち上げた新スポンサーが委員会に協力、メタルファイト復興と共に汚名返上のため各国を駆け回り説得をした。結果、メタルファイト再開のめどは立ったものの、大会開催にこぎつけるまで相当の年月を要することとなった。
一覧
各メタルファイターの基本構造は同じであり、手足のジョイントに互換性があるため非常時には入れ替え合体が可能。ただし個々のマッチングの関係上、接続できても本来の能力を発揮することは難しいとされる。この仕様は基本フォーマットを作った鉄面党の開発チームの思想が色濃く残されているためで、基本構造の優秀さを物語っているといえる。
主なメタルファイター
キングソード/キングオックス
ヴィーナス
関連タグ
モビルファイター:同時期に開始した格闘ロボットアニメに搭乗するロボット。スポーツ用(格闘技用)に開発された点は同じだが、こちらは各国代表同士が闘う点が異なる。またスポンサーも国が担ってるため、オリンピックに近い競技といえる。