ファラオ
ふぁらお
古代エジプトにおける「王」のこと。
誘導分岐
解説
古代エジプト王国の君主であり、絶大な権力を有した。
上エジプトと下エジプトの統一王。当時のエジプトの領土とはファラオが旅できる範囲と考えられ、様々な民族・部族が混在していたため、複数の民族の王である皇帝とされることもある。
ファラオの被る冠(プスケント)あるいは頭巾(メネス)は上下エジプト統一の象徴であり、コブラが下エジプト、ハゲタカが上エジプトを意味する二重冠である。
単なる人間ではなく現人神と考えられ、太陽神ラーの息子とされたホルスの化身と解釈された。
王位継承のシステムは女系であり、つまり皇太子は第1王子ではなく、「王の娘の夫」なのである。そのため第1王子は王の座を継ぐべく、王女を妻に娶るという近親婚が常態化していた。ただし多くの場合、近親相姦ではなく側室との間で子をなしたと考えられている。
ファラオは基本的に男王が多いが、例外的にハトシェプスト女王やクレオパトラ7世などの女王もいた。ファラオは常に1人とは限らず、複数のファラオによる共同統治が行われたケースもあった。
フォラオの一覧
※エジプト考古学者のピーター・クレイトンが著した『古代エジプト ファラオ歴代誌』を元にした年代による。
初期王朝時代
第1王朝
- ナルメル(メネス)…上下エジプトの統一。
古王国時代
第3王朝
- ジェセル(ネチェリケト)…史上初のピラミッド建造。
第4王朝
- スネフェル…ピラミッド建設の試行錯誤期。いくつかの失敗の教訓を活かし「赤いピラミッド」を築く。
- クフ…スネフェルの遺産を活かしギザの大ピラミッドで最大のものを築く。
- カフラー…ギザにピラミッド建造。
- メンカウラー…ギザに大ピラミッド建造。
第5王朝
- ウナス…美しい「ピラミッド・テキスト」
第6王朝
- (ニトクリス)
中王国時代
第12王朝
- アメンエムハト1世
- セべクネフェル