概要
現行の300系型はサイズと車両重量がアルファードやヴェルファイアよりも大きい。また、生産は豊田市吉原のトヨタ車体吉原工場で行っていて、同工場にはでかでかと「ランドクルーザーのふるさと」の看板が掲げられている(近くを通っている伊勢湾岸道豊田南IC付近で見ることができる)。
7人乗りと仕様と5人乗り仕様があり、派生車としてより市街地向けになった「ランドクルーザー・プラド」、レクサス・LXの日本向け版「ランドクルーザー・シグナス」がある。
軍用車をルーツとした技術が用いられており、乗用車として悪路の走破性や車体の耐久性に優れている。
さらに販路が広いことから部品の入手も比較的容易で、発展途上国では人気の高い車種である。
密輸目的で犯罪組織による車両泥棒の標的にされやすいとも言われている。そのためか、300系にはスターターボタンに指紋認証がついている。
その開発史の源流は、旧日本陸軍用に開発された4輪駆動トラックに戦争中に鹵獲した米軍のジープの技術が合流したモデルにあるとされる。
1951年に警察予備隊向けに「トヨタ・ジープ」が開発された。
競合の結果採用はされなかったものの、53年に一般販売を開始する。
ところが「ジープ」の名前がアメリカのウィリス・オーバーランド社の商標権に抵触する事から、54年に「ランドクルーザー(Land Cruiser)」と改名された。
なおウィリス・オーバーランド社は、現在はクライスラー社に統合されている。
車名の由来については、英語で「陸の巡洋艦」という意味からとられている。
これはイギリスのオフロード車の名門であるランドローバーをかなり意識した命名であるとされる。
日本車の継続する車名としては最も歴史が長く、55年より販売開始したクラウンより古い。
その後以下の様なモデルチェンジを経て現在に至る。
ちなみに、70系から業務用を想定しピックアップ仕様などが用意されるヘビー系と市街地向けのライト系ワゴン(→後のランドクルーザープラド)に分岐。国内向けの販売は終了したものの国外向けには70ヘビーの生産が継続されているため、現在のランクルは高級路線のワゴンタイプ(2021年現在300系)、70系ヘビー、プラドの3系統に分かれている。また、40系のパーツの復刻も行われる予定。
・BJ・FJ型(1951−55年)
・20系型(55-60年)
・40系型(60-84年)
・55、56型(67−80年)
・60系型(80-90年)
・70系型(84-04、2014-15年、海外向けは生産継続中)
・80系型(89−97年)
・100系型(98-07年)
・200系型(07年−21年)
・300系型(21年-)