※この記事は本作のネタバレを含んでおります。と言うか存在そのものがネタバレです。
概要
ワノ国の鬼ヶ島で勃発した決戦にて、百獣海賊団の飛び六胞の一人であるフーズ・フーが対峙していた海侠のジンベエに対して自身の昔の立場及びその際に犯した失態を語ると同時にある質問をした。
その内容は、自身が投獄されていたときにある看守から存在を聞かされた「太陽の神ニカ」についてだった。
フーズ・フーはその存在を聞かされてから脱獄するまで、本当に存在したかも定かではない存在に縋り続けたらしく、ニカは「太古の昔に奴隷達が信じ、人を笑わせ苦悩から解放してくれる伝説の戦士」とされているとのこと。
だがニカの話をした看守は後日消されたらしく、看守の雇い主である世界政府はその名前が広まることを恐れているようである。
なお、フーズ・フーがジンベエにこの質問をしたのはジンベエが麦わらの一味に入る前に2代目船長として率いていたタイヨウの海賊団には、先代の船長フィッシャー・タイガーが赤い土の大陸の聖地マリージョアで解放した奴隷達が多く所属していたからであり、奴隷という単語繋がりで情報を得られると思ったからである。
ジンベエがニカについて何か知っているのかは不明だが、フーズ・フーが質問する際に「魚人の歴史を侮辱する」というジンベエの逆鱗に触れてしまったため、この戦いで新しい情報が出てくることはなかった。
そして五老星によって、かつて本当にその世界に実在していた事と、その性質が明らかとなった。
その体はゴムそのものの性質を持ち、空想のままに戦い、皆を笑わせ励ます解放の戦士であったという。
余談
本編において「神」を自称する者は何人もいたが、本当の《神》の実在が言及されたのはこのニカが初。
同時にはっきりとした元ネタに乏しい本作における現状唯一のオリジナルの神格でもある(原典があるのはジョイボーイの方で、そちらがこのニカにそっくりな伝承を持つ)。
実は「太陽の神」という言葉の初登場は、ワノ国編ではなく、代表的な例は空島編が挙がる。
また「ニカ」という名前のキャラクターは、魚人島編にてメダカの人魚の5つ子の一人としてすでに登場していたりする。
あちらは数字+メダカが語源(上から順にイチカ、「ニカ」、サンカ、ヨンカ、ヨンカツー)であるためまず間違いなく無関係だと思われるが……。
ちなみにニカ(ニケ)とはギリシャ語で「勝利」を意味し、それを司る神の名前で、ナイキの語源でもある。
またゴムの木の仲間であるガジュマルの母国語での名前。現地のモルディブでは人々の願い事を叶えてくれるウィッシングツリーと言われている。
蛇足だが、72巻SBSで明かされたルフィのイメージ県の沖縄県では、ガジュマルは新しい環境にも順応できる縁起物とされている他、キジムナーの住処でもあるとされ、それに関する民話が多く伝わっている。
鬼ヶ島の決戦終盤にて、同じくネタバレの存在である人物が帰ってきたという衝撃的な展開を迎える。そしてその人物はニカッと笑っており…。
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