藤原秀郷(月歌の始まり)
ふじわらのひでさと
容姿
皺のある厳然とした風貌だが、時折みせる柔和な表情は老成し温和な一面もあると感じられる。
加齢をものともしない屈強な体格をしており、戦場では得意とする弓術のために、和装左側を開(はだ)けた姿からみえる肉体美が見事な武人。また和弓を使いこなすためか、腕へ巻き付けるように素肌へ肉体の補強装具と思われる縄を締めている。
平常時では和装と洋装を兼ね合わせた風の落ち着いた容姿から、貴族の一員らしく気品も感じられる。
なお戦闘時でも変わらず被る帽子や所々に、(なんか見覚えのある)目玉のような装飾?も特徴的である。
人物
弓の名手にして、琵琶湖での巨大ムカデ退治の逸話などで名が知られる猛将。別名に「俵藤太(たわらのとうた)」がある。そして中臣鎌足の血を継ぐ貴族の一人。
初登場時は「坂東(ばんどう)」の武将・平小次郎将門を追捕する軍団「平将門追討軍」の副将に就いている。
なお朝廷から「追討官符(ついとうかんふ:逮捕状のようなもの)」を出された将門だが、実は藤原秀郷(俵藤太)も「追討官符」が出されていた。でも、それは全て昔のこと。今はなんやかんやでうやむやになっている(※史実です)。
ムカデ退治などの英雄譚を持つ武人であり貴族の藤原秀郷(俵藤太)が住む荘厳な屋敷には多くの人たちが働いている。屋敷に招かれた鬼娘(ヒロイン)・小紅からは、使用人たちの所作(おもてなし)や働きぶりから「主の凄さを見せつけてやるぞ!」の気概を感じ取っており、それは意地や自尊心と言うより深い愛情から来るものだとも感じた事から、藤原秀郷(俵藤太)という人物は彼を尊敬する人たちに愛されてる良い大将と評価した。
実際に秀郷(藤太)の右腕である女妖怪・百足(ひゃくり)からは「藤太」と呼ばれて信頼されている主従関係が感じられる。
平常時では老成した雰囲気をもつ善人のようだが、戦人として厳格苛烈な一面もあり、本気の殺意を持って主要人物を射殺す覚悟をもった弓術士「帝の神弓」である。