概要
亀有公園前派出所に勤務する警察官(現在は新葛飾署勤務)。
髪や髭が無造作に伸び、覇気のない目をしている痩せこけた男。
とんでもなく物臭な人物で、新人の頃から月に数える程度しか出勤せず、それが段々とエスカレートして現在は四年に一度しか出勤しなくなった。
基本的に彼が目覚めるのは夏季オリンピックが開催される年のため、「オリンピック男」とも呼ばれている。
本来なら間違いなくクビになりそうなものだが、彼には超能力があり、予知能力や念写などの能力を駆使して数々の難事件を解決したり、大事件を未然に防いだりしているためクビにならない。しかし、四年に一度しか起きないため、寝ている間に起きた社会の変化や流行などについていけない事が多い。また、寝起きが悪く、四年経っていないのに起こされたり、無理矢理起こされたりすると怒って大暴れし、周囲に甚大な被害をもたらしてしまう(2009年に放送された実写ドラマ版では、難事件を解決するために起こされ、「今年はオリンピックがあっただろうか?」と疑問に思うも、両津たちが世界陸上(※なお、これはある意味テレビ局ネタでもある)の記事が載ったスポーツ新聞を見せて「オリンピックだ」と偽るというネタが出てきた。当然ながら、最後には嘘がバレて騒ぎになってしまったのだが)。
その性質上溜まりに溜まった仕事を一日で片付けねばならない為、眠気に襲われて仕事の途中で寝ようとすれば両津に拷問じみた眠気覚ましで無理矢理起こされる事も。一度超能力が使えなくなり、その時には「寝てる間の4年分の給料がもったいない」と言う理由からクビになってしまったことがある。その後両津たちのとりなしで、「4年分の給料無し」と言う条件付きでクビを繋いでもらった。
太りやすくも痩せやすい体質で、起きて働いた後、再び睡眠のサイクルが訪れるまでの間に激太りして別人になるほどにまで食い溜め(作中では天丼とカツ丼各10人前、うな重10人前、寿司20人前を一気食いしている。どう考えても餓死しそうだが、冬眠に近い状態らしい)をし、そして起きたときにはまた激痩せしている。そのため、この体質になってからは寝る前に水をがぶ飲みし、髪や髭を剃り爪も限界まで切ってから寝ている。
過去の連載では、超能力が活性化し過ぎたために30日以上不眠状態が続いた事もあった。
2012年以降は寝るのに飽きてしまったとのことで、4年間の間にイギリスの大学で勉学を積んで宇宙飛行士に成り、宇宙ステーションで勤務していたという衝撃のキャラ崩壊が起きていた。無重力空間で生活した結果超能力もパワーアップした模様。ニュータイプじゃあるまいし・・・。
なお、2016年は週刊少年ジャンプ本誌ではなく、連載40周年記念の特別号『こち亀ジャンプ』に登場している。
最終回の40周年企画の復活キャラベスト10で2位になっていた(1位はもちろんあの人)。
連載終了後の2020年東京オリンピック・パラリンピックでは、2月29日にAbemaTVで日暮が登場する回だけを集めたアニメが配信され、葛飾区でオリンピック・パラリンピックをPRすることとなる。しかしオリンピック自体は新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、翌年の2021年に延期された。
それを踏まえる形で、週刊少年ジャンプにて新エピソードが掲載された。
そして2021年、イレギュラーな形で1年振りに日暮が再登場するも彼は新たに過去の時代へタイムスリップする能力を覚えた事で1964年の東京オリンピックに到達してしまい、両津は絵崎コロ助と共に彼が発明したタイムマシンで日暮を探す事になった。
家族
起男(おきお、声:矢尾一樹)という双子の弟がおり、兄とは正反対で四年に一度しか眠らずに働き続け、世界中を駆け巡って数千億円もの契約を纏めてしまう中川の父顔負けのスーパービジネスマンである。彼もまた超能力者であり、両津が無理矢理起こしてしまったために暴れる兄と超能力対決を繰り広げながら携帯電話で商談をしていたが、戦いの最中にその日が自分の眠る日だという事を思い出し、眠ってしまう。
ちなみに、この起男以外にも両親や兄の存在が確認されているが、起男以外は全員熟睡男と同じく超物臭な一家のようである。
……と、されていたが、後の回で行方不明になった熟睡男を探すのを面倒くさがった両津が「弟の方を呼ぼう」と提案した際に、中川達から「あれはあの時だけの設定」と切り捨てられているため、起男は存在していないというのが現状の設定の模様。ただし、アニメ版ではその設定はなく、「こち亀超書」のキャラクター名鑑にも起男がしっかりと載っている。