概要
チームの誕生秘話を描いた「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」の続編。
時系列は『ウルヴァリン:SAMURAI』から10年後の2023年及び『X-MEN:ファーストジェネレーション』から10年後の1973年。暗黒の未来を変えるため、未来と過去の二つの時間を股にかけたミュータントたちの壮絶な戦いが繰り広げられていく。
キャストにはウルヴァリン役のヒュー・ジャックマンのほか、前作「ファースト・ジェネレーション」のジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダー、ジェニファー・ローレンスらの続投に加え、パトリック・スチュワート、イアン・マッケラン、ハル・ベリーらオリジナル三部作のメンバーも再結集。
ストーリー
2023年、地球はバイオメカニカル・ロボット“センチネル”の暴走によって滅亡へと向かっていた。それは、ミュータントに不信を抱くボリバー・トラスクがその抹殺のために開発した最強兵器だった。
しかし今や、センチネルはミュータントばかりか人類にも牙をむき始める。そこでプロフェッサーXは宿敵のマグニートーと手を組み、トラスクが開発を始める1973年に遡って危機の根源を絶つことを決断、そのためにウルヴァリンの魂を50年前へと送り込むことになる。
地球滅亡のカウントダウンが刻まれていく中、2つの時代で壮絶な戦いが繰り広げられていく。
果たして、ウルヴァリンは歴史を変え、世界の滅亡を防ぐことができるのか?
登場人物
演:ヒュー・ジャックマン(吹替え山路和弘)
治癒能力により時間移動に耐えられる唯一の人物であり、悲惨な歴史を変える任務を負う。
演:パトリック・スチュワート(吹替え:大木民夫)/ジェームズ・マカヴォイ(内田夕夜)
世界で最も強力なテレパス。ミュータントが徐々に狩られる様を静観していたが、現在と過去の両方のX-メンを率いて最大の戦いに挑む。
演:イアン・マッケラン(吹替え:家弓家正/長克巳※追加部分のみ新録)/マイケル・ファスベンダー(三木眞一郎)
磁力で金属を操る能力を持つミュータント。数十年にわたってプロフェッサーX及びX-MENと対立していたが、ミュータント存亡の危機に瀕している現在は協力関係になる。
天候を操る能力を持つミュータント。
最も多くの戦いを経験した強力なX-メンの1人である彼女はこれまで直面した中で最も厳しい試練に仲間たちを導く。
- ミスティーク/レイブン・ダークホルム
演:ジェニファー・ローレンス(吹替え:剛力彩芽/牛田裕子※ローグ・エディション)
変身能力を持つミュータント。
演:ケルシー・グラマー / ニコラス・ホルト (浅沼晋太郎(若年期)))
怪力と卓越した俊敏性を持つミュータント。
- クイックシルバー / ピエトロ・マキシモフ
演:エヴァン・ピーターズ(吹替え:吉野裕行)
超音速での移動能力を持つミュータント。
余談
本作は、原作からあまりにも乖離しすぎているという指摘のあったシリーズの流れをいったん修正する、いわゆる「テコ入れ」としての側面も持っており、この作品のクライマックスの出来事がきっかけで、途中で死亡して退場してしまったジーン・グレイやサイクロップスなどが復活したほか、キャラ崩壊も甚だしいと大不評を買ってしまったデッドプールのキャラクターの再構築を行うことが可能となるなど、後のシリーズ展開にも影響を与えることとなった。
いくら何でも強引すぎやしないかと思うファンも多いだろうが、こういった無茶苦茶な手法はMARVELの原作コミックでは割と普通に行われていることだったりするので、そういった意味ではアメコミらしい作品と言えるのかもしれない。
原作
『Days of Future Past』というタイトルは、1981年に刊行された『The X-Men #141』の副題から来ている。これは二部構成の前編で、後編は『The Uncanny X-Men #142 - Mind Out of Time!』と、シリーズタイトルの改題を挟んでいる。
ミスティークがブラザーフッド・オブ・イビルミュータンツを再編し、ロバート・ケリー上院議員(Senator Robert Kelly)を暗殺。
これをきっかけとしてミュータントへの迫害は苛烈さを増し、33年後の世界はセンチネルによって支配されたディストピアとなっている。
生き残ったX-MEN関係者たちはレイチェル・サマーズのテレパス能力を用いて、(ローガンではなく)ケイト・プライドの精神を33年前の本人の肉体に宿らせ、上院議員暗殺事件を未然に防ぐことで歴史改変を試みる。
1981年の33年後は2014年、映画『X-men:DoFP』の公開はこの年に合わせられた。