ベルメール
べるめーる
概要
東の海のココヤシ村に住んでいた女性。現在は故人。有名な不良娘だったが、村を飛び出し海軍に入隊。若くして将校にまで上り詰める。
みかんを使った料理をよく作っており、それを受け継いでいるせいか(金はとるが)、ナミも料理が結構上手。
その一方で不良だった頃の性格もやや残っておりナミとノジコが村の子供とケンカした原因(「ベルメールさんの作ったみかんはまずい」)を聞かされた途端 「うらぁ!このガキャアっ!!」 と大人気なくその子供に鉄拳制裁を行なっている。
能力
アーロンに敗北する以外の戦闘描写がないため詳細は不明。ただ一瞬でもアーロンを取り押さえ、海軍時代には少尉以上(海軍将校)にのみ着用が許される「正義」コートを羽織り、少なくとも一般兵よりは遥かに高い戦闘力を持っていたと思われる。ライフルを片手に勇ましい様子を見せていたことから、銃を得意武器としていた可能性が高い。
所属は明言されていないが、活動描写が東の海のみであるため、支部所属と思われる。
活躍
12年前、戦場(オイコット王国)で死にかけていた時に戦争孤児となっていた当時はまだ赤ん坊のナミと、彼女を抱きかかえて途方に暮れていた幼いノジコと出会って生きる力を貰い2人を保護する(ナミには橋の下で拾ったと嘘を教えていた)。退役後に帰郷し、彼女達の母親代わりとして生活していた。
みかんの栽培を営んでおり、それ以外に特に収入が無かったからか生活はさほど裕福ではなく、ベルメールは2人にいいものを食べさせるため、いつもみかんばかり食べていた。
また手先も器用らしく、幼少期に2人が着ていた洋服は全て彼女の手作り(ただしセンスは若干アレ・・・)。ナミは数少ない形見としてこれらの古着を大事に取っておいている。
ある日の事、些細な事でナミとケンカをしてしまいその自責から仲直りしようと夕食作りに勤しんでいた所を突如村に襲来した魚人の海賊・アーロンに「年貢を納められない」という理由で見せしめのため射殺された。
これは最初ベルメールが養子縁組届けを出していなかった事を逆手に取り、有り金で彼女1人の年貢を収めさせ、その隙にナミとノジコを脱出させる為にゲンゾウや村人達が密かに口裏を合わせていたのだが、大事な家族の存在を無かったことにしたくなかったベルメールは 「そのお金は子供達の分だけで、私の分はない!」 と言ったためである。殺される間際、彼女を心配して引き返してきた2人を抱きしめ、 「どんな事があっても、自分が生まれてきた世界を憎まないで」 という別れの言葉を遺した。
なおアーロン一味に制圧された時点で村にあった船は全て破壊されており、その事に気づいていたベルメールにしてみれば、もはやどう言いつくろっても必ず誰かが犠牲になるのは目に見えていたので、他に選択肢が無かったと思われる(もっとも、仮に村の船が全滅していなくても、ナミとノジコとの家族の絆とプライドから家族のことを無かったことしたくないという理由に、正直に喋り殺されていたと思われる)。
それから10年後、モンキー・D・ルフィら麦わらの一味によってアーロン一味は叩き潰され、ナミ達ココヤシ村の住人達は救われることになる。アニメ版ではナミが旅立つ前に自宅内でナミが語る決意をベルメールの幻影が黙って聞いた後に、家を出る際に優しく娘の背中を押すという粋なアニオリシーンが追加されている。
『ONE PIECE 巻零』および『ONE PIECE FILM STRONG WORLD EPISODE:0』では現役時代のベルメールが登場している。
余談
- ベルメール(belle-mère)とはフランス語で「義母」を意味する言葉である。
- 刈り上げた特徴的な髪型の名前は「女は度胸」。
- 演じた日高は子供を出産してから初めての母親役で、東映サイドから「自分が母親になった記念に」とオファーを受け出演を決めた。
- ゲーム「グランドバトル2」において、イベントバトルでナミとたしぎを戦わせ、たしぎの勝利時のイベント台詞にかつて海軍に所属してい勇敢な女海兵について言及する台詞がありその最後に「‥あの髪型は真似できないけど‥」という台詞があるためおそらくそれはベルメールのことだと推測できる。
- アニメオリジナルエピソード「記憶喪失編」ではナミの記憶から幻影として登場している。この他にもシャンクス、ポートガス・D・エース、くいな、カヤ、ゼフ、ヒルルクも一緒に登場しており、まさしく麦わら保護者会の様相を呈していた(黒幕の目くらまし要因という微妙な理由であるが)。
- 間接的であるが、上述の別れ際の言葉はある人物にも影響を与えている。