新3号
しんさんごう
概要
任天堂のゲーム『スプラトゥーン3』のヒーローモードにおいての主人公。
ナワバリバトルに興じつつ、一匹のコジャケと共に荒野でジャンク品を探しながら日銭を稼いで暮らす、バンカラ街の若者(公式ツイート)。
一見ボロボロな格好をしているのは、別に貧しいためではなくトレンドの「再構築ファッション」「バンカラブーム」のアイテムを取り入れたものであり、流行に敏感なお洒落さんである(後述)。
1の主人公であった3号が、本作でアタリメ司令からその座を引き継いた為、空席となったNew!カラストンビ部隊の新たな3号隊員として任命された。
ちなみに1号と2号は相変わらずいつもの2人である。
公式の名称はあくまで「3号」で、新3号というのは、旧3号が司令になったのと混同防止のためのプレイヤーからの愛称だが、『ファミ通』などの大手メディアも使用しているため一般に広まっている。
当然ながらプレイヤー自身のためその姿は千差万別だが、イラストなどにおける新3号はPVなどでも印象深い、黄色いインクに三編みのインクリングを指す事がほとんどである(このPVに登場する新3号は、amiiboでは「インクリング【イエロー】」と名付けられている)。
ちなみに今回からはタコでも始められる。
性格も旧3号と同じく無口だが、選択肢やアタリメの通訳から敬語を使う性格であることがわかる。
だが、新3号は他の主人公たちよりもリアクションがかなり薄めでありムービー中はほとんど無表情。例を挙げると、とあるシーンでメンバー全員がショックを受けたり悲しみに暮れる中、新3号だけ何一つ表情を変えていない。笑顔を見せたこともあるが、ラスボス撃破後にコジャケと戯れている時の笑顔が最初で最後だったりする。
服装・装備
初期装備
ゲーム開始時の初期装備は、甲伝導エンペラEP(アタマ)、サキイカホワイト(フク)、パワーリセットHi(クツ)。パッケージやPVでは新ブキのトライストリンガーを使う姿が印象的なためセットで描かれることが多いが、ゲーム開始時点では所持しておらず、ヒーローモードでメインに使うブキというわけでもない。というよりあるステージにおけるオススメブキ詐欺のせいで逆に憎まれている(かも知れない)。
わかばシューターは、前作・前々作では主人公の持参品であるが、今作ではバンカラ街周辺に存在するクレーターを探検するチュートリアル中に、廃墟に落ちていたカバンから拾ったジャンク品である。
新3号愛用のバトロイカ製のTシャツ、サキイカホワイトは破れてボロボロになっている上に、インクタンクをよく見るとペットボトルであり、一見非常に貧しそうな格好をしている。
しかし、バトロイカの公式設定によると、このTシャツは元からそのようなダメージ加工がされているTシャツである。
このTシャツをはじめとする「再構築ファッション」によって、バトロイカは「バンカラブーム」という新しいファッショントレンドの火付け役になっており、新3号はまさに流行の最先端のギアを身に着けていることになる。
さらに、アタマに身に着けているのは3で新しく追加されたフォーリマ製の最新甲伝導(骨伝導)ヘッドホン(モデルはShokzのフラグシップイヤホンのAeropexもしくはその後継のOpenRun Pro?)。
これは最新機器なので本来はダメージ加工Tとは合わないはずだが、小型で目立たないので、バンカラブームのグランジ的なボロボロ感を崩さずに快適に音楽を聴くことができる。
その上、ヤコ製のクツは映画『エイリアン2』で主人公エレン・リプリーが履いていたReebokの「ALIEN STOMPER HI」がモデルと思われ、現実では世界426足限定生産の超プレミア品である。
もっともゲーム中でのパワーリセットHiの設定は不明ではあるが、ヤコのスニーカーは一般に、他のイカとは違う個性を主張したい、こだわり派のイカに愛好されているとされる。
以上を見ると、一見さりげない格好をしているものの、実は相当ファッションにこだわりのある性格であることがうかがわれる。
ヒーロー装備
初期型
ヒーローモードを始めると冒頭でアタリメ元司令からヒーロー装備一式を支給される……のだが、序盤でオルタナに落下した際、スーツ一式を紛失してしまった。渡された装備は旧3号のおさがりなのだが、サイズが合っておらず脱げたらしい(実際アタリメもスーツを着た新3号に「ちとゆったりしておるが、まァ問題かなろう」と言っている)。
シューターに至っては破損し、異様に短い極端なフォルムになっている。そのためヒーローモードでは黒一色のへそ出しインナーの状態でオルタナの世界を冒険することになる(一応元のインナーも着ている)。ちなみに雪が積もっている中で寒くないのかと心配になるが、2号の「地下なのに日差しが強いとは これイカに…」「ココ寒くないんよね~…あったかい服おろしたのに」という独白から分かる通り、お腹を冷やす心配は無用のようだ。
ブキはヒーローシューターを中心に、支給されるブキを幅広く使ってミッションをこなしていく。
完成型
オルタナでの冒険を進めてスーツを強化していくと元のヒーロー装備一式に修復される。クリア後はレプリカを対戦で使用することも可能。
初期装備同様、ヒーロー装備もかなり凝ったデザインである。
今作のライターのような平べったい形のヒーローシューターの元ネタは、ドイツのH&K社が1980年代に完成させた珍銃、G11ではないかと推測されている。
前作のヒーローシューターはFNH社のP90が元ネタだったので、連続して珍しい構造の銃をモチーフにしていることになる。
この今作のヒーローシューターは、装填機構と薬室が、2Dプリンターのカートリッジと3Dプリンターのフィラメントのような奇妙な形をしているのだが、これはG11が無薬莢弾(ケースレス弾)を使用するというユニークな機構を搭載していたことに由来していると思われる。
また、ヒーローシューターのフレームにはストライクプレートもしくはストライクフェイスと呼ばれるトゲトゲのスパイク状のアタッチメントが付けられている(実銃よりもマルイ社のガスガン、ストライクウォーリアで有名)。
この機構は、銃の反動を軽減するマズルブレーキとしての役割と、近距離での格闘戦を有利にさせる役割を兼ねている。
ちなみにスプラトゥーン3とほぼ同時期の作品では、アニメ『リコリス・リコイル』の主人公、錦木千束がやはりストライクプレート付きの銃を使用しているのだが、同じ時期に珍しい機構がかぶったのはなにか理由があるのだろうか……?
アタマ(ヒーローブレイン)は、近年開発が進んでいる脳波デバイス(EmotivのEPOCやInteraXonのMuseなど)をモチーフにしたものだろう。
フク(ヒーロースーツ)は、スウェーデンのアウトドアブランドであるクレッタルムーセンが出しているアルグロンというハードシェルジャケットの初期型と思われる。
前面に斜めに入ったジッパーが特徴。
クツ(ヒーローブーツ)は、2020年ごろから流行りつつあるタイヤ型のチャンキースニーカー(アンダーアーマーのHOVR Summit Fat TireやY-3のGR.1P HIGHなど)の路線に沿って独自デザインされたと思われる。
実はバレンシアガのディフェンダーというスニーカーがほぼそっくりそのままなデザインなのだが、初公開時期がヒーローブーツとほぼ同時期のためおそらく偶然の一致。
パリを代表する高級ファッションブランドとデザインがかぶったのは、スプラトゥーン3のデザイン班が優秀な証であろう。
ラスボス戦
ヒーローモードのラスボス戦では、ステージに入る直前にマンタローから1のヒーローヘッズによく似た形の三角形のイヤホンのようなアタマギアを渡され、ヒーローブレインからこれに着替えることになる。
詳細は不明だが、宇宙空間で活動できるようになる力があるようだ。バリアのようなエフェクトがあるため、空気を逃がさないようにしている?
また、この時シーンが切り替わると同時にスーツとブーツが黄色から黒色になっているのだが、理由は不明である。着替えが写っていないだけだろうか?
※この記事は単行本未収録のネタバレ情報を含みます。 |
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コロコロ版の新章として連載した『Splatoon バンカラ!』の新キャラクターとして登場している。
外見は片ゲソを三つ編みにしたインクリングの女の子であるため、ミツアミちゃんという名称(名前)が付けられている。
緊張すると奇声を上げる癖がある。
グッズ・メディア展開など
2022年11月11日発売のamiiboでは、「インクリング【イエロー】(スプラトゥーンシリーズ)」として登録されている。→商品ページ
バンカラ街の広場で読み込ませて登場させると、二人称が「あんた」、語尾に「〜ぜ」を付けるなど男勝りでワイルドな口調で話す。ただし、あくまで「インクリング【イエロー】」としての口調であり新3号の公式設定かは不明。 →動画
2022年12月頃に配布が開始された無料冊子「ニンテンドーマガジン 2022 winter」では、防寒具を着た姿でコジャケと共に表紙を務めている。→ニンテンドーマガジン 2022 winter デジタル版