概要
『仮面ライダーセイバー』に登場する広大な異空間。
本のページをめくるように展開していく不思議な世界で、果てしない自然が広がり、シャボン玉や空想上の生き物が飛び交い、凶暴な怪人たちが襲いかかってくる。
主人公の神山飛羽真は、街の一部が消失し、このワンダーワールドに出現するという怪現象に巻き込まれる。
また、それらの光景を撮った筈の須藤芽依のスマホに写真が残らなかったことから、少なくとも現実世界の媒体では記録に残せない模様。
ちなみに、今の所この世界への行き方は作中でも明言されていない。
第1話で芽依が街の外に出ようとしたときは、見えない壁に阻まれて出ることができなかった。
但し、ユーリは何度もタッセルの所を訪ねている描写がある上、始まりの5人の前例もあるので恐らく、方法が全く無い訳ではないと思われる。
作中で描写された、ワンダーワールドであると思われる世界は以下の通り。
- ブランクライドブックで開いた世界
ブランクのライドブックをメギドが開く事で、現実世界から転送された場所。この世界でメギドに破壊されたものは焼けた本のように剥がれていき、侵食が進むと完全にワンダーワールドと同化してしまう。この世界を元に戻す事が、序盤の剣士たちの目的となっていた。中盤以降は新型メギドの台頭により侵食は起きていなかったが、終盤ではワンダーワールドを破壊しようとする者によって再び開かれている。またその際の描写から、こうして転送された世界はワンダーワールドと現実世界の境界となる模様。
- 柱の立つ荒野
第1章でゴーレムメギドによって開かれたブランクブックによってセイバーが転送された世界。一面に荒野が広がり、またそこには巨大な柱が立っている。
後に仮面ライダーソロモンも、「ソロモンゾーン」で同様の世界を展開した。
- タッセルの家
最序盤から「ワンダーワールドにあるのではないか」と言われていたが、ストーリーの進行の中でそれが確定した。
- 目次録への道
聖剣を束ねることによって生み出される、全知全能の書の一部たる目次録へと続く道。
オープニングでは、かみやまの背景にワンダーワールドが広がっており、まるでワンダーワールドの内部にあるかのような描写がなされているカットがあった。
始まりの5人
2000年前、一人の巫女と共に初めてワンダーワールドに降り立った五人の人間。
- 初代マスターロゴス:現実世界の守護を担うためソードオブロゴスを組織するが、現代のマスターロゴスであるイザクはその役割を放棄した。
- ビクトール:ワンダーワールドを守るため留まる。
- ストリウス、レジエル、ズオス:全知全能の書の力に魅入られ、メギドに変貌。
関連タグ
アヴァロン(仮面ライダーセイバー):同作に登場する別の世界。ワンダーライドブックと深く関連しているが、ワンダーワールドなのかは定かではない。
アンダーワールド(仮面ライダーウィザード):名前が似ているが全く関係はない。
マルデヨーナ世界:ニチアサにおける普通のホモサピエンスが立ち入れない繋がりの異世界。
ワンダーワールド物語ワンダーライドブック:この世界の名前が入っているが、実際のところ関係性は不明。
不思議な異世界、一冊の本より誕生する。
第41章で、飛羽真たちの前に現れたタッセルの口からワンダーワールド誕生の理由が明らかになった。
一人の巫女……即ち「世界を繋ぐ存在」から受け取った全知全能の書から生まれた異世界がワンダーワールドである。知識の源から生まれた世界だからこそ、不可思議な現象や空想の動物が存在していたのである。
しかし、その強大な力に魅入られたレジエル・ズオス・ストリウスの暴走によって心を痛めたタッセルと初代マスターロゴスは、世界の均衡を守るべく全知全能の書を二つに分けることで現実世界と切り離した。
ワンダーワールドの崩壊
第43章でワンダーワールドの守護者であるタッセルがストリウスに倒されたことでワンダーワールドの崩壊が始まり、現実世界と融合しようとするが剣士たちが結界を張ったことで一時的に食い止められる。
しかし、ストリウスがグリモワールワンダーライドブックを生み出したと同時に結界が破壊され融合が再び進行。
その影響でワンダーワールドと密接な繋がりを持つユーリやルナ、ソフィアは消滅の危機に陥ってしまう。
ユーリによると「ワンダーワールドが消滅すればワンダーライドブックは力を失ってしまう」との事。
その後、結界が破られ再び崩壊が始まり、ワンダーワールドによる侵食と崩壊が更に進んでいくことに。さらにはそれに並行してワンダーライドブックの力も失われていき、剣士たちは絶体絶命のピンチに陥る。侵食はクロスセイバーの刃王剣十聖刃によって一時的に食い止められてはいるものの、徐々に自体は悪化するばかりで…
物語の消滅、世界の終わり。
更に世界の侵食は進み、既に十聖刃のみの力では完全に阻止できないものになりつつあった。ワンダーライドブックの力も失われていき、さらにはユーリが力を使い果たし、完全に消滅してしまう。もはや剣士たちは変身すらままならない状況であった。
さらには全ての物語の源たるワンダーワールドが消える事で、世界中から「物語」が消滅していく。そしてとうとう、世界そのものが消滅を始めるのだった。
しかし、飛羽真が人々の思いを胸に奇跡を起こしたことにより倒れた剣士たちも息を吹き返し、消滅したはずのユーリも復活したとともに消えたワンダーワールドも新しく甦ったため、世界の消滅は回避されることになった。