概要
本作は、FBI捜査官の赤井秀一が初登場した記念すべきストーリーである。
現在では頼れる兄貴分となっている彼だが、本作当時は謎多き人物として描かれており、黒の組織(黒ずくめの組織)のメンバーを思わせる発言を繰り返していた。
赤井初登場の事件として知られているが、江戸川コナンと灰原哀の絆が確認できる事件としても有名である。コ哀のカップリングが好きな人はこのシーンをベストに推すファンも多い。
また本作では、灰原と浅からぬ因縁を持つジンベルの関係性も確認できる回でもある。冒頭において、とあるクラブのウェイターに変装していたベルモットが自身の変装を見破ったジンに「どう?今夜……久しぶりにマティーニでも作らない?」と誘いをかけている。マティーニとは蒸留酒のジンと果実酒のベルモットの混合酒(カクテル)ということから、二人がただならぬ関係であることが仄めかされている(ただし、アニメ版ではゴールデンタイムで放送される関係上、台詞が差し替えられていた)。
アニメ版では、コナンが拳銃でバスのガラスを撃ち抜いて割るシーンが、消火器を蹴って割るシーンに変更されている。倫理的な理由もあるが、世界観として、正当防衛であっても拳銃を意図的に用いると色々と厄介な事になるからかもしれない(灰原が初登場回でぶっ放して叱られている。ただし、14番目の標的で暴発扱いのためという理由で許されている)。
赤井のキャスティングは、赤井秀一の名前から赤い彗星ことシャア・アズナブルの役で知られる池田秀一がキャスティングされることを予想していたファンも多かった。事実、今回の容疑者の名前は、赤井を含めて全員がガンダムシリーズのキャラクターの名前から拝借されている。