概要
本エピソードは、FBI捜査官の赤井秀一が初登場した記念すべきストーリーである。原作ではFiles 287-289、アニメでは第230-231話。
現在では頼れる兄貴分となっている彼だが、本作当時は謎多き人物として描かれており、黒の組織(黒ずくめの組織)のメンバーを思わせる発言を繰り返していた。
前述のように、赤井初登場の事件として知られている。
また本作では、灰原と浅からぬ因縁を持つジンベルの関係性も確認できる回でもある。冒頭において、とあるクラブのウェイターに変装していたベルモットが自身の変装を見破ったジンに「どう?今夜……久しぶりにマティーニでも作らない?」と誘いをかけている。マティーニとは蒸留酒のジンと果実酒のベルモットの混合酒(カクテル)ということから、2人がただならぬ関係であることが仄めかされているが、アニメ版ではゴールデンタイムで放送される関係上、台詞が差し替えられている。
(しかし、別の原作エピソードでは「激しい運動」や「女体盛り」という言葉が差し替えやカットなしでそのまま放送されている。また、アニメオリジナルでは「ババ抜き」という男女の関係を表す言葉も登場しており、差し替えられる基準は曖昧となっている部分がある)
アニメ版では、コナンが拳銃でバスのガラスを撃ち抜いて割るシーンが、消火器を蹴って割るシーンに変更されている。メタ的な意味での倫理的な理由もあるが、作中においてもたとえ正当防衛や緊急避難であっても拳銃を意図的に用いると色々と厄介な事になるからかもしれない(灰原が初登場回でぶっ放して叱られている。一方で『14番目の標的』におけるコナンによる発砲は暴発扱いにされたため軽い注意に留められている)。
なお、消火器はヤカンより固いので通常は痛がってもおかしくないが、原作にはないシーンの為か、レンガと同様に痛がる素振りが全くない。
赤井のキャスティングは、赤井秀一の名前から赤い彗星ことシャア・アズナブルの役で知られる池田秀一がキャスティングされることを予想していた視聴者も多かった。
事実、後述するように関係者の名前は、赤井を含めて全員がガンダムシリーズのキャラクターの名前から拝借されている。
乗っていた重要人物の素性が判明した今となっては「こんなメンツが乗り合わせていたバスを運悪くジャックしてしまった犯人一味にある意味同情する」という声も少なくない。
ストーリー
コナンと阿笠博士、少年探偵団はスキー旅行に行くため路線バスに乗っていた。
途中で新出先生とジョディ先生がバスに乗り込んでくるが、なぜか哀は酷く怯え出し、席を替わって欲しいと隣のコナンに申し出る。
哀は黒ずくめの組織のメンバーの強烈なオーラを感じていた。もしこの状況で組織のメンバーに見つかれば、コナン達にも危害が及びかねない。
そんな中、そのバスは拳銃で武装した二人組の男達に乗っ取られてしまう。犯人達の要求は、服役中である自分達のボスを釈放すること。
状況を打開しようとするコナンだが、行動が逐一犯人達にバレてしまう。コナンはバスの最後部の座席に座っている3人の乗客の中に犯人の仲間がいると考える。
ゲストキャラクター
犯人グループ
バスの運転手と乗客
名前 | 声優 | 備考 | 名前の元ネタ |
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小林 | 竹村拓 | バスの運転手 | ハヤト・コバヤシ |
赤井秀一 | 池田秀一 | バスの乗客 | 赤い彗星&池田秀一 |
町田安彦 | 菅原淳一 | バスの乗客 | マチルダ・アジャン&安彦良和 |
富野美晴 | 定岡小百合 | バスの乗客 | 富野由悠季&ミハル・ラトキエ |