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概要
ローレライ教団最高指導者である「導師イオン」の守護役(フォンマスターガーディアン)。階級は唱師。
背中に背負っている人形「トクナガ」を音素振動によって巨大化させ戦闘する「人形士(パペッター)」で、同時に譜術の使い手でもある。
可愛らしい外見に反して本性は黒く、また両親に多大な借金がある環境ゆえか、お金に対してがめついところがあり、玉の輿を狙っている。そのため親善大使となる前のルークや、皇帝でありながら軟派なピオニーに対して露骨に猫を被る一面も見せる。腹黒という性質上、ジェイドとは気が合う模様。
元々イオンの守護役であった妖獣のアリエッタからは、役目を奪われたとして一方的に恨まれている。
あるシーンで吐き捨てるように言った「月夜ばかりと思うなよ」は彼女の腹黒さを一言で表現したインパクトあるセリフ。
ただ、何度騙されても懲りない両親に呆れつつも純粋な心を持つ両親を愛しており(玉の輿という夢も、両親に楽をさせてあげたいから)、守護役として付き添っているイオンに向ける敬愛の念も本物。素性の知れない他人に対して必要以上に慎重であったり、損得勘定にこだわるのは両親を支えるための独立心の現れでもある。(漫画版でも教団の人間から、両親の愚直ともいえる人柄を馬鹿にされたことに対し、涙ながらに「パパとママを悪く言わないで!」と激昂する場面がある)
そのほか、食堂で一人寂しく食事を取っていたディストを不憫に思って声をかけたりなど、本来は他人を気遣う優しい性格である。
※ちなみにその後ディストがこの時のお礼でトクナガを巨大化できるように改造してあげた。
漫画版では、ある理由から導師守護役が総入れ替えになり、イオンに気に入られようとガツガツしていた他の導師守護役にうんざりしていた態度をイオンに気に入られ(イオンも常に全員で付いてくる導師守護役たちにドン引きしていた)、アニスだけが基本的に常にイオンの側に付くようになった。その為他の導師守護役から嫌われており虐めを受けた事もあるが、アニスも「あいつらと仲良くする必要もないか」と開き直っている。
パーティの中では一番料理が得意。
パーティ内の同性であるティアやナタリアとはどちらかというとかなり折り合いが悪かった(特に後者とはなにかと小競り合いもあった)が最終決戦前にはお互いに「最初は絶対に好きになれそうになかったけど、今は大好き」と言い合うほど強い友情で結ばれる関係になった。一方でTVアニメ版では如何にも微妙な感じでナタリアと最初小競り合いをする程度であり、原作より少々早めに彼女たちとは打ち明けるなどどちらかと言えば大体ましな印象が大きかった。(コミック版でも同じくナタリアと小競り合いするもののTVアニメ版よりも早く丸い関係になるなど適正な感じかいずれより物凄くまともな印象か強かった。)
戦闘
トクナガ(人形)の背に乗って操り、格闘術で戦う前衛型で、ルークに次ぐ防御力を持つ。しかし有用な譜術もそこそこの数を覚えるため、後衛からの援護攻撃も可能という『打たれ強い魔法戦士』的なキャラ。覚える譜術は主に闇属性。
専用アクセサリとして「○○の人形」シリーズが存在し、それらを装備すると装備中のみ一つずつ使える技・術が増える。人形の元ネタは他の『テイルズ オブ』シリーズの人物のほか、バンダイナムコゲームス発売のゲーム作品からのものもある。
それら人形によるものも含めると使用できる術技のバラエティはパーティ中最多だが、実はとあるイベントで手に入る『蟻地獄人の人形』を装備したときの圧倒的な継戦能力こそが本領である。長いダンジョンでもHP・TPがガス欠せずに戦えるのが魅力。
使用できる秘奥義の数も味方メンバーの中では最多であり、通常プレイで習得できる「殺劇舞荒拳」以外にコマンド入力で続けて発動する「十六夜天舞」、そして特殊な条件を満たしていれば発動できる「フィーバータイム」の三つを使える。
ちなみに、後者二つは二周目以降のプレイで習得できる隠し秘奥義である。
外伝作品出演
イベント「ティル・ナ・ノーグバレンタイン ~チョコに込めた想い~」で登場・加入。
本作で、マグネティックゲート、マグネティックすごいゲート(マグネティックゲートの技変化)、めちゃハッピーライト(ラックラックが技変化したハッピーライトが確率で更に変化)を新術技として習得。
魔鏡技は「斬影連旋撃」「双夜月旋牙」「レイノ・デ・カスティーリャ」「ブラッディゲイト」「ぐるぐるぐんぐにる」。
関連イラスト
関連タグ
ルーク・フォン・ファブレ ティア・グランツ ジェイド・カーティス
CPタグ
内情(ネタバレ注意)
両親の借金を大詠師モースが肩代わりしているため、両親共々ローレライ教団ではただ働き同然の身で、特にアニスは両親を実質人質に取られ、イオンを監視するスパイの役割を強いられていた。後にある人物を結果として自ら殺める形を作ってしまい、死亡後のチャットでは後悔の念から号泣するなど、深く苛まれることになる。
スパイという身でありながらアクゼリュス崩落の際に、自分だけ罪から逃れようと言い訳したルークに、ティアたちと同様酷く怒った事に関して、彼女の性格に腹黒さが孕んでいることや、彼に対する掌返し同然の態度の変わりようと相まって、ファンによってはジェイドやティアたちとセットでアンチ対象にされるほど嫌われている傾向がある。
ここで一応フォローを入れるが、アニスは自分がスパイという罪を犯していることから一度も目を背けてはおらず、無論アクゼリュス崩壊に関しても、当時のルークと異なり自分なりの責任感を持っている。「俺は悪くねぇ!」と喚くルークの無責任さに対しても、スパイという業の罪深さを全部背負った身だからこそ許せなかったともとれる。
そもそもこの作品の、預言に依存しすぎた世界観が原因でアニスの両親が騙されても懲りない性格になってしまったこと、その両親を人質にモースからスパイとしての任務を無理やりさせられたこと、最初から彼女に選択の余地などなかったことを忘れてはならない。つまり彼女も預言による被害者の一人とも言えなくもないので、ルークを責めた彼女たちを、逆に一方的に責め返すべきではない。
更に追記すると、アニスにとって人質とされていたイオンやアニスの両親についてだが、これは逆にイオンにとっても、アニスの一家はモースによって人質にされていたと言える。もしイオンが預言を読むことを拒絶していたら、アニス一家の誰かがモースや彼に従うレプリカに殺害・生きてても拷問・借金についてもさらに深刻化させられる可能性が十分にあり、アニスとイオンの両者は最初からモースの掌で踊らされていた。(マルクト・キムラスカの和平や外殻大地降下等、預言に反することに関しては、ルークたちをはじめ多くの後ろ盾がいたうえ、ヴァンによって世界が滅亡しかねない状況であったこともあってモースの権力をもってしても止められなかったが、アニス一家とイオン個人のみに絞ればどうとでもできたことになる)
そのうえでイオンは、アニス一家を救い出すためにも、加えて瘴気に侵されていたティアを救うためにも、敢えてモースに従って預言を読み、自ら音素乖離を引き起こしたところでティアの瘴気を吸収、最終的に消滅した。
つまり、モースとアニス一家、そしてイオンの関係性を考慮すれば、モースが止めない限りアニスの不本意な裏切りとイオンの死は最初から止めようがない悲劇だった。
ファンによっては不服な表現かもしれないが、彼女もリオン・マグナスと似た立場にある。
もっとも、その後仇である大詠師モースをアニス含めてルークたちで打倒することになるが、その時点でモース自身の精神汚染が極限まで侵されており、アニスも「イオン様の仇なのに…可哀想…!」と述べていた。