概要
植物や動物の死体や生物活動の痕跡が地面の下に埋まり、気の遠くなるような長い時間をかけて土中に染み込んできた水に溶けていたミネラルが生体組織と置き換わり、「化石化」する。堆積環境によっては、数千万年前のものにもかかわらず「化石化」しきっていないものもある。
主に骨や貝殻など硬い組織の化石が多いが、内臓の痕跡が残っているもの、毛や糞の化石も存在する。また、足跡や巣穴の痕跡など、生命活動に関連する痕跡も化石(生痕化石と呼ばれる)として扱われる。ただし、砂紋が化石化した「漣痕」(リップルマーク)などのように生物に関連しないものは化石とは言わない。
アンモナイトが化石化する過程で真珠やオパール化した「アンモライト」や、貝殻の成分が瑪瑙に置き換わってできた化石のシェルアゲートのように、化石宝石も存在する。
その性質上人工的に造り出す事は不可能な宝石であるため愛好家に人気が高い。
考古学上の概念である遺跡や出土品とは別概念だが、稀に考古学者も化石を利用することはある。
比喩としての「化石」
時間がたってすっかり忘れ去られてしまった物事や、時代遅れで古臭い考え方を曲げない頑固な人に対する比喩。→時代錯誤
関連タグ
資源として利用される化石:石油 石炭 埋れ木 オパール 琥珀 石灰など