概要
歴史上において、兵士の数が敵より少ないことは珍しくない(というより事前に両勢力で打ち合わせでもしない限り兵数が同じになる方が珍しい)。
『孟子』では「寡は衆に敵せず(少ない者は多い者には勝てない)」とある。通常であれば勝つことは出来ない戦いに勝つ。そんな有り得ないことをやってのけた例を紹介したい。
寡戦の例
スキピオのローマ帝国軍8万VSハンニバルのカルタゴ連合軍5万。ここでハンニバルはローマ軍を引き付け、最終的に包囲殲滅した。ローマ側は死者5万に対しカルタゴ死者5千。一度の戦いで5万の死者が出るのは第一次世界大戦まで無かった。今でも戦略の教科書として名高い。
王莽の新軍40万VS光武帝の後漢軍3千。さすがに数は誇張だと思われるが、とにかく圧倒的不利な状態で光武帝は勝ってしまう。
今川義元の三河軍2万5千VS織田信長の尾張軍3千。今でもなぜ勝てたか議論の的になるが、ひとつは雨が降っていたこと。そして奇襲である。桶狭間の戦いで今川義元は弱いなどと思われがちだが、「東海一の弓取り」として有力な武将だったことを抑えてほしい。その大物を倒したことで、織田信長の名声は大きく知られることになる。
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