概要
ドラゴンクエストⅣに登場する一部の人間達の総称。
一攫千金のためロザリーを泣かせ彼女の流すルビーの涙を手に入れようとする。そのためピサロが彼女をかくまっているロザリーヒル周辺をウロついている。(一部攻略本より)
行動
彼らのうち3人は勇者一行がエスタークを倒した後エビルプリーストにその欲を買われ、ピサロが愛するロザリーを攫い虐待を行った挙句死に至らしめる。
愛するものを失ったピサロは絶望し、全てを滅ぼすべく進化の秘法によってデスピサロとなり果てた。
リメイク版での追加エピソードに登場した一人はロザリーを追いかけまわしているが、その際ピサロに焼き殺された。
小説版では、この辺りや前後の出来事がフィーチャーされている。
黒衣に身を包んだ男達で、その正体はエビルプリーストを信奉する邪教の集団。第五章開始前にライアンが砂漠を渡る際に同道者を求めた時はキャラバンに偽装しており、アネイルにある天空の鎧を偽物とすり替えて盗み出すなどの悪行を働いた。邪教は親やその前の代から受け継がれており、ライアンと言葉を交わした一人は呪いのようなものだと自嘲していた。
物語の終盤近くで、開拓民とは名ばかりの悪人を扇動し、ロザリーヒルを襲撃・蹂躙させたスキにロザリーを拉致する。先んじてこの地を訪れた勇者によって、護衛のピサロナイトが倒されていたのは不運だった。
アッテムトにてエスターク復活を目前に控えたピサロはこの知らせを受け、急ぎ烏に姿を変えて降り注ぐ陽光に苦しみながらも駆けつける。しかし間に合わず、拷問で致命傷を負ったロザリーは彼の腕の中で息を引き取った。
この時彼の怒りが炎となったかのように、連中は黒焦げになって死亡。またロザリーヒルの塔に乗り込んで宝物を物色していた人間達も、残らず殺害されている。
ピサロの慟哭は世界を駆け抜け、元々体が弱かったピサロの父ニュイイは血の繋がりゆえに増幅された衝撃に耐えられず死亡。そして勇者一行とは入れ違いの形でエスタークが滅ぼされ、多くの魔物は崩落するアッテムトに巻き込まれて壊滅する。
全てを失ったピサロは一転して絶望の底に叩き落とされ、一連の出来事を仕組んだエビルプリーストの狙い通りの結果となった。
なおエビルプリーストがひきつれているスモールグールは彼らのなれの果てという説がある。
彼らへの批判
リメイク版では仲間に話しかけると、彼らを非難する。
ライアンの場合:「何を守るために 努力をしているのか……。これでは むくわれませんな。」「その ロザリーどのを つかまえた人間とやらを できるなら 探したいですが……あまりにも 手がかりが なさすぎますな。」
彼らの所業に何もできなかった自分の無力さを後悔している。
アリーナの場合:「なんてこと! そんなことをする 人間がいるなんて!」
まさに彼女の言うとおりである。
クリフトの場合①:「エルフも人間も 同じ 生きとし生ける者同士。 まったく 情けないですね。」
彼らが人間のクズであることがわかる。
クリフトの場合②:「欲に走った人間と 愛のために わが身を滅ぼしても 復讐をちかう魔族。私には もう どちらが 正しいのか わからなくなりました……。」「人間のおかした罪は 私たち人間が どうにか 罪滅ぼしを したいですが……。」
後者は彼らに尻拭いさせられていることがわかる。
ブライの場合:「これは いかん。 取り返しのつかないことに なってしまったようじゃ。」
彼らの悪行がいかに重大な事かわかる。
トルネコの場合:「私たちが 命をかけて 地獄の帝王と 戦っている間に こんなことが……。」
余計な事を…と言わんばかりのセリフ。
マーニャの場合①:「エルフを いじめるような 連中は きっと 日ごろ 人間社会で いじめられてんのよ。それで やり場のない 怒りを そういうところへ ぶつけてるのね。情けなー。」
むしろ逆に人間社会で脅かしているのではと突っ込みたくもなる。
マーニャの場合②:「ふう……。 まったく あさましい人間ね。同じ人間であることが イヤになってくるわよ。」「人間と魔物と…… どっちが悪者だか だんだん わからなくなってくるわね。」「いい魔物もいれば 悪い人間もいる……。 まったく 困ったもんだわ。」
おそらく彼女が彼らを一番非難している。非難のセリフは最も多い。
ミネアの場合:「人の犯した罪が 魔族の若者を 人を滅ぼす 悪鬼へと 変えたのですね。なんて 悲しい話でしょう。われわれが戦う相手は 人の罪 そのものなのですね。」「そんなことする 人間こそ 地獄に 落ちちゃえばいいのに……。」
彼らがピサロを暴挙に走らせたことが分かる。
ただし、身勝手かつ利己的な理由でロザリーを狙った挙句に死に至らしめた人間達に対する仲間達の怒りに間違いは無いし、もっともな事を言っていると評価出来なくもない。
ないのだが、人間を滅ぼす事を掲げ非道な行いを繰り返してきたピサロを単純に被害者扱いして擁護している一部の台詞に疑問を抱くプレイヤーも少なくない。
よく勘違いされるが、ピサロはロザリーの件より以前から人間を滅ぼすために活動している。
ロザリー殺害の一件が後押しになったことは間違いないが、決してこのことがきっかけで人間を滅ぼすことを決意したわけではない。
おそらくは、後に仲間になるピサロを被害者として持ち上げる為の伏線も兼ねていると思われるのだが、ピサロによって故郷や家族を滅ぼされてしまった勇者は、仲間達が彼に同情する台詞を聞いて、どう思っただろう?
ロザリーは、人間を滅ぼすピサロを止めるよう夢を通して懇願していたが、その彼女が人間に狙われていたというのは皮肉である。
ドラゴンクエストモンスターズ3
ピサロのスピンオフ作品である本作にも登場。エンドールのモンスター格闘場Gクラスで優勝すると大勢の観衆が観ている中でロザリーにルビーの涙を流させようとするだけでなく、ルビーの涙目当ての客に商談まで行っていた。
涙が消えた事による揉め事の間に逃げられてしまい、ロザリーを追い詰めるがピサロによって頭部に炎をつけられた事で逃走した。
関連タグ
他作品
垂金権造:漫画『幽遊白書』の登場人物。涙が宝石になる妖怪の少女を誘拐して、涙を流させ暴利を得ようとしたという共通点がある宝石商。