分類
通称 | アメニュウドウ |
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和名 | セイヨウコガネアメビト |
学名 | Unknown(不明) |
科目 | ?科 |
解説
『哀しき獣の塔』に現れる未知の生命体で、本作のラスボスである。
塔の上でダウンしているキャプテン・オリマーに興味を持ち、その体を吸収しようとしている(ステージの構造から塔の上には最初に行ける)。
攻撃するとオリマーを救出できるが、その後ピクミンで彼を運びながら塔内を進む道中に現れ、執拗に後を尾け回して来る。
塔の中ではピクミン1のミズモチを思わせる巨大なスライム状の姿で、オリマーの方へ引き寄せられていく。体が透き通っている為か一切の攻撃が効かず、プレイヤーは追いつかれないように仕掛けや外敵をピクミンで突破しながら脱出を目指す事になる。
追いつかれてしまった場合はオリマーを体内に取り込んでキューブ状の物体に閉じ込めるが、同時に体が実体化して反撃できるようになる。
ただし、この状態では体力を0にしても中のオリマーを助け出せるだけであり、本体は無数のキューブに分裂して一定時間後に復活する。
また実体化する瞬間のアメニュウドウにピクミンが重なっている場合、そのピクミンは即死してしまう。
更に戦闘中(及び脱出中)に日没が来てしまうと、翌日オリマーは塔の上に戻されてやり直しとなる(突破済みの仕掛けはそのまま)。
塔を脱出するとオリマーを再び取り込み(強制イベント)、歪んだ人型に変形して最終決戦へと挑める。
決戦時はピクミンを食べる為に両腕を針のように突き刺して捕らえようとする他、コニュウドウと呼ばれる分身体を生産して前作のラスボスのような多属性攻撃を繰り出して来る(しかも終盤になると一度に3つの属性を出す)。
体力が減ってくるとなんと空中に浮き上がって空から一方的に捕食攻撃をしてくることも。
突き刺しには岩ピクミン、コニュウドウには各属性に耐性のあるピクミン、浮遊状態では羽ピクミンによる対処が有効なため、全色のピクミンを導入した総力戦が正攻法となるだろう。
もっとも、本作では炎、水、そして前作で即死だった電気も含めて笛で救出ができるため、難易度は高いが一色でも攻略は可能。その場合、アメニュウドウ自身へのダメージ効率はやや落ちるが笛で救出ができない突き刺しと押しつぶしを無効化できる岩ピクミンで攻略するケースが散見される。
とはいえ、まさしくラスボスに相応しい能力の持ち主といえる。
行動を起こすたびに体の一部を撒き散らすため、これを処理していくことによって次第に体が小さくなっていく=ダメージを与えられる。特にコニュウドウの撃破に成功すると大きく体力を減らすことができる。
ただしモタモタしていると、撒き散らされた体の一部を吸収し回復してしまうため長期戦になりやすい。
とは言え、ここまで来た場合は日没を迎えても次の日にすぐ再戦でき、体力の減りも引き継がれるので比較的バトルは楽になる。
倒すとスッカリ小さくなってオリマーを吐き出し、液状となって退散していく。しかし、その目的・行動や存在そのものには大きな謎が残っている。
残された謎
アメボウズとの関係
名称(英語名も”Plasm Wraith”であり、”Waterwraith”=アメボウズとの関連を示唆しており、Wraithは英語で幽霊という意味)、水飴のような体、実体化したり透明になったりする特性、ひたすら此方を追い掛けてくる性質、和名にアメビトの名が付けられているなど、前作『ピクミン2』のアメボウズとの類似点が非常に多い。
そのため生物学的に近似種なのではないかと推測されるが、そもそもアメボウズ自体が集団幻覚扱いされるような未知の存在なので何とも言えないのが現状。
また、学名もオリマーメモがなかった1のミズモチを除いて現状唯一判明していない(アメボウズは学名Amphibio sapiensで判明している)。
なお、塔の内装が広くて開放的である事や、BGMがおどろおどろしい物でない(むしろ非常に勇ましい曲である)ところから、その強さの割に恐怖系のトラウマ度はアメボウズよりも低い。しかしアメニュウドウ戦のBGMをよーく聴くとアメボウズ戦のBGMが小さく鳴っている・・・。
アメボウズとは異なる点も多い。
たとえばアメボウズの体が半透明ないし紫色なのに対し、アメニュウドウが実体化した際はその名どおり飴色に近い黄金の体になる。
形態はアメボウズが完全な人型に近かったのに対し、アメニュウドウは(伸縮自在だが)腕が短く、頭部にあたる部分が存在しないなど全体的に歪な形をしている。また、捕食を行わないアメボウズと違って、胸部にポッカリ空いた穴が口の役割を果たし、ピクミンを積極的に捕食する・・・など。
このように両種の関係には謎が多く、関連性を強く疑われながらも具体的にどのような繋がりがあるのかは全くの不明である。
なお、アメボウズが操る「車輪」が自然界にほぼ存在しない構造であることや、アメニュウドウが自らの身体で生態系の再現(ビオトープ)を試みていること、分身体であるコニュウドウの核はまるで加工されたかのような紋様を持つことなどから、何らかの「文明的な存在」が彼らの存在に寄与しているのではないかという考察も存在している。
オリマーへの執着
アメニュウドウは何故か塔を訪れたオリマーに強く執着していた様子がある。
危害こそ加えないが何日も監禁状態にしており、塔から脱出しようとする彼を執拗に追い回しては捕まえて屋上に連れ戻していた模様。
オリマーを奪取したアルフたちをしつこく追い掛け襲って来たのも、おそらくオリマーを取り戻そうとしていたのが理由。
なお、塔の内部にはアメニュウドウ以外の原生生物も存在するのだが、これらの生物は倒すと金色の液体となって消えてしまう。
このことから塔内部の生物は全てアメニュウドウの細胞で創り出された偽物であると推測されている。
また、オリマーは航海日誌にてアメニュウドウのことを『哀しき獣』と呼んでおり、これがステージ名の由来にもなっている。
更にエンディングでは倒されたはずのアメニュウドウが何事も無かったかのように復活しており、飛び立つドレイク号に対して激しく体を震わせて見送っている。その様子は手を振っているようにも、怒っているようにも、あるいは嘆き悲しんでいるようにも見える・・・。
このようにどことなく行動がヤンデレじみており非常に不気味。また、行動に何らかの感情や執着が見受けられる点からも、あくまで生物としての本能で行動していたこれまでのラスボスとは全く異なった印象を受けるラスボスとなっている。
結局のところアメニュウドウが何を考えていたのか、真相は謎である。
追加情報
Switchの移植版であるピクミン3DXでは、生物図鑑が追加されたことである程度の情報が開示された。
やはりというべきか、アメボウズと同様に集団幻覚という見方もされている。とはいえ、こちらでは実際に捕縛された詳細な記録が残されている分「確かにそこには何かがいた」という点ははっきりしている。
胸部に空いた穴は心の傷によるものとされ、その原因の究明が惑星PNF-404の生命の進化と歴史を紐解く糸口になるのではないかと期待されている。
「心の傷」という生物図鑑としては非常に曖昧で特徴的な言い回しをされていることからアメニュウドウが他とは一線を画する複雑な知性を持つことは明らかであり、孤独を埋め合わせているかのように塔の中で再現された生物群、哀しき獣の塔というネーミング、文明的な外来種への並々ならぬ執着など、その行動はPNF-404にかつて存在していたであろう何者かの影を思わせる。
また、ルーイ曰く「危険な味と香りがして飲むのを断念」したらしい。
危険な味と評されているので、おそらくは舐めたのだろうか?
海外版では爽やかな柑橘系の香りがするものの、やはりここでも危険な風味。
さらに「オリマーの冒険 ふたたび」においても終盤に訪れる多くの初号機のパーツが存在する地下洞窟エリアにおいて哀しき獣の塔と同じ倒すと金色の液体となって消えてしまう原生生物が登場し、姿こそ現さないものの、今なお息づいていることが窺える。よく見ると洞窟エリアとその周辺の地形は哀しき獣の塔と全く同じ。
加えて、メインエンジンを除いたドルフィン初号機のパーツは前述の洞窟エリア内に偏在している。
かつてPNF-404で遭難した経験があるオリマーは、自身の遭難時に惑星地表の広範囲に散らばっていたこともあってか洞窟に初号機のパーツが落ちていることに引っかかりを覚えている模様。
そしてオリマーの業務日報における「原住生物に飲み込まれたのか、移動する複数のパーツの反応」という記述、それらのパーツを飲み込んだ生物たちも皆倒すと金色の液体となって消えてしまうこと(アイツらは違うが消える事自体は変わらない)。
かつてオリマーに執着し、PNF-404から帰還するその姿を見送った哀しき獣。
その獣の住まう塔と同じ特徴を持つ原生生物。
まるで誰かに集められたかのようにほぼ一箇所に集まっている初号機のパーツ。
これらの事を踏まえると哀しき獣は彼の事を諦めていないのだろう・・・
関連タグ
ピクミン歴代ラスボス
フェストゥム:コアがある、人を取り込むなど共通点多め。ただしフェストゥムにはミールと呼ばれる母体がいるので全くの別種