分類
和名 | イワヤドリピクミン |
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学名 | Pikminidae habisaxum |
分類 | 歩根類・ピクミン科 |
解説
CV.長嶝高士
『ピクミン3』で新しく加わった灰色のピクミン。花の色は青紫。
名前の通り、胴体がゴツゴツした硬い岩石で覆われており、少し低めのお茶目なハスキーボイスと、コロコロ転がる仕草がとっても愛らしい。
灰色の細い手足はブリトニーやダルメッシュから「美脚」とも言われている。
その特異な体型から意外とピクミンの中でも謎が多い種だったのだが、任天堂の特別公式サイト「PIKMIN GARDEN」の説明において、実はハチャッピーと同じヤドリピクミンの一種であることが判明した。
つまり身体が岩石質に変化したのではなく、岩石に寄生して生きることを前提に進化した種であり、植物のタネが岩の隙間から芽を出すように奥深くまで根を張り、"身体"として使える様になった寄生種とされている。
岩の内部は水晶ジオードのような空洞状で、そこに生命活動に必要な器官を収めており、結果材質の割に体重は軽く軽快に動き回れる。
このため寄生対象と言っても、実質的にはカタツムリの殻のようなもので、岩が砕けると内臓も崩壊し死亡する。
一介の生物として生まれてくるには適切なサイズや形状の岩に宿る必要があり、タネの状態で既に岩に埋まっていることから、岩オニヨンや岩ポンガシグサは内部で、岩ピクミンの原料となる岩を生成・貯蓄していると推察される。
『ピクミン3』から10年越しに判明したこの衝撃的な設定に、SNSなどでは驚きの声が多数上がった。中には、「いつかヤドリピクミンが正式な仲間になるのだろうか、と思っていたらずっと隣に居た」という類の声もあった模様。
特徴
- 硬い体で攻撃
岩と一体化したその身体はとても頑丈であり、他のピクミンの攻撃では歯が立たないガラスの壁や水晶を体当たりで破壊することができる。普通に攻撃させるより、プレイヤーが投げた方が威力が高くなる(『ピクミン4』では投擲しても変わらなくなった)。
その硬さは原生生物にも発揮され相性のいい中型敵には投げだけで完封できる。また空中にいるサライムシに当てると一撃で落とすこともできる。
一方、ゴツゴツと広がった体表が邪魔になり、プレイヤーに投げられても敵に張り付くことができず、ダメージを与えた後は地面にぽとりと落ちてしまう。
身体に張り付かせてダメージを与えて落下させなければならないオオバケカガミなどには素直に他のピクミンを使った方が良い。
また落ちた後は突進⇒反動で後ろに転がる⇒突進…を繰り返し、健気に戦闘を手伝ってくれるが、タイムラグは長いのでこまめに笛で集合させた方が効率がいい。
しかも反動で転がっている間は笛を吹いても戻ってこない場合もあるため、敵によってはダメージ効率が他のピクミンよりも悪い場合も多い。
- 物理耐性
原生生物からの踏みつけ(押し潰し)攻撃を受けても地面に埋まるだけで済み、突き刺し攻撃を受けても怯むだけで無傷で済む。なんとあのアメボウズのローラーですら耐えてしまう(ダメージそのものは紫ピクミンがいなければ不可能だが)。
ただし属性攻撃には耐性を持たないため、踏んだ場所に水場を作るヌマアラシには潰されてしまう。『ピクミン4』でのオオバン系も同様で、属性が付いている面で潰されると死んでしまう。
加えて潰れ耐性も『地面に埋まる』事がキーとなっているため、固い地面など"衝撃を逃せない状態"では空洞の体が砕けてしまうようだ。
『ピクミン4』になってからの外部ポータルサイト「ピクミンガーデン」で明らかになった設定だが、実は『ピクミン3』の時点から起こりうることではあった。『ピクミン3』では固い地面のエリアに潰し攻撃をする敵が出る事がほぼいないため気にならなかったが、『ピクミン4』ではそこそこの頻度で発生するため注意したい。
- その他
能力を底上げするゲキカラスプレーは「張り付いての攻撃速度」だけが強化されるため、体当たりしか出来ない岩ピクミンは一切恩恵を受けられず、むしろ攻撃力が下がり弱体化してしまう。岩ピクミンにゲキカラスプレーを使うメリットは移動速度を上げたり花にしたい時くらいである。
『ピクミン4』での活躍
『ピクミン3』から引き続き、プレイアブルキャラクターとして参戦。もっとも、岩オニヨンを発見するまでは地下にいる野良の個体と仲間になるか岩ポンガシグサに頼るぐらいしか増やす方法がない。
ただ、最初に出会うであろう『けだものの王国』には野生の岩ピクミンが多く生息しているのでオニヨンを見つけるまではここを周回して岩ピクミンを増やすことになる。
本作では自然物が比較的多かった『ピクミン3』よりも人工的かつ硬めの床が増加しているため、場所によってはイモガエルやフタクチドックリ相手にやや遅れを取る場面もある。加えて『ピクミン3』とは異なり踏まれると花が散るようになってしまったのも残念なところ。
また、『ピクミン4』においては敵を潰してくるタイプの原生生物にもヤキオオバンやヒヤシイモといった属性攻撃を持つキャラが参加しており、前作と比べると安易に岩ピクミンで挑めない敵も増加している(潰してくる生物が前作で影が薄かった点の反省と思われる)。
加えて、ヨロヒイモムカデやホシオトシの様なスイショウを持つキャラが軒並みリストラされたうえ、紫ピクミンのストーリー復活に伴い、攻撃面でもそっちに席を譲ってしまったせいで岩ピクミンの優位性がかなり削られている。
(貴重なスイショウ枠として続投したエボシトバシですら紫ピクミンの衝撃波で倒せるほど)
また、敵に張り付けないという特性によって、本作の醍醐味でもあるオッチンのトッシンとあまり相性が良くない。
張り付けない分、ダメージ効率が他のピクミンよりもやや悪いという欠点が浮き彫りとなり、笛による吹き戻しを利用しても他のピクミンまで戻してしまう結果を生んでしまう。
そのため、フタクチカブトやダイオウデメマダラと言った密着した方が危険性の低い相手には全体的に相性が悪いということも。
一方で、トッシン+一斉攻撃の瞬間最大火力は紫ピクミンのそれを大きく上回る。
実現するには数がいるうえ、『ピクミン4』の特性上、引き連れるピクミンの種類に限りがあるせいでなかなか拝めるチャンスはないが、岩100匹で一斉攻撃を仕掛ければボス級の生物すら瞬殺できるという紫ピクミンもびっくりの火力を発揮する。
弱点にさえ当てれば、相性が悪いと言った先述の大型生物すら瞬殺可能で、その爽快感は抜群。
トッシンや突撃、岩ピクミンの攻撃が当てられる敵ならだいたい成立する戦法のため、エンディング後などで戦力に余裕のある場合はぜひ一度お試しあれ。
ただし、一回で倒せなかった際はやはり隙が大きいため、笛吹きによるフォローを忘れずに。
『ピクミン3』より機会は減っているが、ガラスの壁を破壊できる唯一のピクミンであることに変わりはなく、決して個性が消失したわけではない。
(バクダン岩で壊せるじゃんとか言わない)
また、紫ピクミンの衝撃波との差別化なのか、上記の押し潰しや突き刺し攻撃をしてくる原生生物には岩ピクミンをぶつける方がダメージ効率がいいという仕様(?)がある。
見た目でいうと「ぶよぶよしてる原生生物」が対象のようで、それらの相手には紫ピクミンの衝撃波ではいまいちダメージが通らなかったりする。(ぶよぶよで衝撃が逃がされるのだろうか)
相手の攻撃に対する相性面でも岩ピクミンに軍配が上がるため、決して不遇というわけではないというのは絶妙なゲームバランスと言うべきか、なんとも難しい話。
また、岩ピクミンに指示した時のみピキノツユクサの実がかなり速く落ちるため、ピクミンの中で最もピキノツユクサの回収効率が良かったりする。
五つの実を全て落とすまでにかかるその速度たるや、攻撃力の高い赤・紫ピクミンですら比較にならず、なんと1秒未満。
足が速いため回収要員として重宝する白ピクミンでも、火力不足のため時間がかかる。
そのため、岩ピクミン数匹に指示をさせたままプレイヤーはエリア探索をしているだけでゲキカラエキスがもりもり手に入るという小技が存在する。
岩ピクミンを花にしていればなおのこと速い。
余談
- 開発中は「ロックピクミン」の名称で黒色の手足だったが、完成版で現在の名称と灰色の手足に変更された。
- 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズでは、『ピクミン3』までに登場したピクミンの中では唯一ファイターとして参戦していない。『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』ではスピリットとして参戦している。ただその数字は攻撃力が全スピリッツ中ワースト2位(と言うか1位が完全に攻撃力ゼロなので実質最下位)と言う原作の演出からすると悲しい扱いになっている。防御力はそこそこあるのだが…。マリオ界の岩キャラを呼び出すのに使う。
- 火に触れて燃える際に岩ピクミンは熱の影響か真っ赤になる。
- 『ピクミン4』ではルーイがピクミン達の中から、何故か岩ピクミンだけかぶりつこうとしてたらしい。結果は「歯が折れそうになった」・・・当然といえば当然。
- スマホアプリ『Pikmin Bloom』では、紫ピクミンの次に力持ちという設定が追加されている。