分類
和名 | モモイロトビピクミン |
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学名 | Pikminidae volarosa |
分類 | 歩根類・ピクミン科 |
解説
『ピクミン3』で新しく仲間に加わった桃色のピクミン。花の色は青紫。
名前の通り、背中にミツバチの様な一対の翅が生えており、空中を自在に飛行することが可能。
やや丸みのある胴体にもミツバチのような縞模様がついている他、目も青色ゴーグルの様に綺麗な複眼状となっている。童謡の「とんぼのめがね」よろしく、青いお空を飛ぶから「みずいろめがね」なのかもしれない。
このように植物の派生生物であるピクミンでありながら、翅も植物性でないなど虫の要素が強く、同じ星に棲むムシ系原生生物に近い組成をしている模様。
これは太古の羽オニヨンが、飲み込んだ生物の持つ飛行能力のDNAを取り込み、産み落とすピクミンに与える形で形質を転移させ、羽ピクミンへと変えたのではないかと考えられている。
飛行生物共通の命題たる軽量化のため、体躯はピクミン中最も小柄となっている。その分叩く力は弱く戦闘は不向きだが、ふり払われてもあきらめず獲物に集り続ける戦法を得意としている。
一生懸命、羽ばたきながら果実を運ぶ姿は、声や体色も相まり妖精の様でとっても可愛らしい。CMでは上野樹里にキイチゴをプレゼントしていた。
ただ活動圏を拡張しすぎた弊害か、下記にもある通り、他のピクミンとの共同作業は苦手。故に共生関係を築きづらかったのか、『4』の野生体は紫や白ほどでは無いがかなり少ない。
特徴
- 空を飛べる
常に空中を飛行しているので活動範囲はとても広く、目下に川が流れようが谷があろうが獲物や果実を抱えたまま飛び越えることが出来る。
本来ギミックを解かなければ運べないものも羽ピクミンは無視でき、ピクミン特有のうねった道なども無視して突破するため歴代ピクミンでも最強クラスの運搬力を保有している。
空を飛んでいるため、奈落にうっかり投げ落としたとしても死亡することはない。ただし振り払われる形で転落した場合は死ぬことがあるため注意。
更に空を飛んでいたり弱点の位置が高い原生生物にも、飛んで行って直接攻撃を仕掛けられる為、他のピクミンで付きまとう"届かせる努力"を行う必要が無い。これによって、ヘビガラスやフーセンドックリなどの対処が非常にしやすくなった。一方でマリグモやウオノコなどの天敵も存在する。
その他にも、数本の竹筒で出来たゲートを集団で持ち上げ開通させたり、ゼンマイ型の「ひっこぬけ草」を引き上げて掘り出すといった"上から吊り上げる作業"を唯一行うことが出来る。
さらに別作品の『大乱闘スマッシュブラザーズfor』『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』や『Hey!ピクミン』ではオリマーを抱えて飛行する事で、場外からの復帰や空中戦を可能にしている。
なお、他のピクミンと共同で運搬をすると、活動範囲の違いから不都合が生じてしまう事がある。空輸を優先する傾向があるため、羽ピクミンの数が多いと他のピクミンが落ちようが、お構い無しで空を飛んでしまう。運搬は匹数で計算しているのか、なんと10匹分の力がある紫ピクミンですら落ちてしまうようだ。
無効化できる属性も無いため、作業の過程でうっかり水場や敵に接触させて死なせてしまわない様に気をつけてあげよう。
なお『ピクミン4』では高所にある対象物へロックオンや突撃で無理やり到達させたり、水上にいる間は突撃指示を出すことが出来なくなったりとナーフされており、黄ピクミンや青ピクミンの得意作業を無理やり担わせることが不可能になった。
- 攻撃力が低い
攻撃の威力は控えめで、黄ピクミンや青ピクミンの半分程度の火力しか出ない。コチャッピーの弱点を狙っても一撃で倒せず、1ペレット草さえ破壊に時間がかかる。
同様に攻撃力が低い白ピクミンと氷ピクミンでもコチャッピーや1ペレットは一撃で倒すため、羽ピクミンの攻撃力の低さが窺える。
しかしゲキカラスプレーとの相性は抜群であり、このコンビが『3』にて猛威を振るっている。
ゲキカラスプレー使用後は赤ピクミンでも羽ピクミンでも同じ攻撃力値まで上昇される。つまり元々の攻撃力が低い羽ピクミンとはとても相性が良く、大量の羽ピクミンにゲキカラを振りかけ突撃させると強大なボスですらワンターンキルが可能なほど。
特に中ボスは全て相性が良く、ゲキカラの後突撃か解散で完封することができる。
- その他
飛んでいる間は押し潰しを受けても、潰れる前に吹っ飛ぶ形で回避する為死ぬことはなく、岩ピクミンとは別ベクトルで耐性を持っている。
ただし地面に伏せている状態になると踏まれてしまう他、流石に広範囲すぎるヌマアラシやダマグモインフェルノの押し潰しには耐えることができない。
『ピクミン4』での活躍
本作でも引き続きプレイアブルキャラクターとして参戦しているが、仲間となるのは中盤以降となる。本作は羽オニヨンを入手できるのがかなり後になる都合上、途中まではポンガシグサなどでしか増殖させることができないのがネックか。
今回では運搬ルートが若干ナーフされたのか、比較的地上のピクミンと似たような道筋で物を運ぶことが多く、羽ピクミンに運ばせても劇的に効率は変動しない。ただ、逆に言えばまだ開拓前のルートにあまり沿わなくなった分、事故死の遭遇が改善されており、一概にこの調整が悪い方向に陥っているわけではない(本作では天敵のマリグモもかなり数が少ない)。また、『3』にあったひっこぬけ草、竹の柵、バッタン板などの空を飛んで上から持ち上げるギミックが軒並み削除されて羽ピクミンがいないと突破できない箇所が格段に減ってしまった(バッタン板に類似したギミックはあるが、基本的にどの色でも対応可能かつ黄ピクミンがもっとも適性が高い)。
『3』と比べると属性攻撃の多い『4』の環境下では羽に押され気味だった黄・青も重要度がかなり増しており(特に青ピクミンは「とこなぎの浜辺」などで大きく戦力となる)、ナーフの分他のピクミンとバランス調整が施されたと言える。
なお、ピクミンの数を揃えるのはやや面倒だが本作でもゲキカラスプレーとのシナジーは健在であり、やろうと思えば『3』と同様にボスキャラの討伐には多大な貢献を果たしてくれるだろう。
また、羽ピクミンにしか越えられない地形として「沼地」が新たに登場し、沼地に生息する原生生物との戦いや沼に沈んだお宝の回収は羽ピクミンに一任することになる。
もっとも、デフォルトで地上・地下に行けるピクミンが三色に固定される『4』の環境下では、羽単独よりも当然属性耐性の持つピクミンやその場に応じた色を選ぶことになるので、その時々に応じたピクミン選びをするのが重要となる。
『ピクミン4』の生物図鑑でシミュレーションでピクミンを比較的自由に引き出すこともできるので、暇ならば羽ピクミン100匹+ゲキカラで敵を無双してみるのも面白いかもしれない。
現在は修正されているが、羽ピクミンを水晶に投げたり突撃したりすると挙動がおかしくなり、場合によっては岩ピクミンかオッチンのトッシンでしか壊せないはずの水晶を非力な筈の羽ピクミンが破壊するバグが存在した。