分類
和名 | シロブシピクミン |
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学名 | Pikminidae venalbius |
分類 | 歩根類・ピクミン科 |
解説
『ピクミン2』の序盤でオリマーが発見する事となった白色のピクミン。花の色はピンクで、声はやや高め。
『4』では声の高さがわかりやすくなっており、『3』以前の声からかなり高くなっている。
赤く大きな目と小柄な体格が印象的で、一見宇宙人のような印象を受ける。
植物から進化したピクミンの中でも毒草の特性を残したままの種で、身体中に即効性の猛毒を有しており、自らを食べた原生生物を弱らせ死に至らしめる有毒生物。自身も他のピクミンには害となる多くの有毒成分に耐性を持つ。
毒の成分はシテルベン系アルカロイドの一種で、トリカブトなどの野草の根から検出されるものに近く、接種した生物の殆どは即、嘔吐・呼吸困難・臓器不全などの症状に陥り、最終的に心停止して死亡する。その強さは、一匹で成体アカチャッピーの致死量に匹敵するほど。
加えて体外に放出できる程の貯蓄量もあるらしく、初登場時には毒ガスを、ショートムービーでは錆びた金属を急速に溶かす酸に変え吐き出しているシーンが確認できる。
このように強力な毒性ではあるが、加工次第では生薬としての効能もあり、上記トリカブトの塊根を乾燥させたものと同じ「附子」という名で使用される事もある。
遭難者や調査員によってオニヨンが発見された例は無いらしく、基本的には地中奥深くに咲く白色のポンガシグサにピクミンを投げ入れることでのみ増やす事ができる。
出し入れする待機場所も『2』ではドルフィン初号機のコンテナ、『4』では他の色のオニヨンとの共同生活。
公式サイト「PIKMIN GARDEN」によると、その毒性が祟ったのか、他のピクミンと十全に共生関係を築けず、地下に移り住んでなお数を減らしてしまった希少種にあたる模様。
種全体の気質も無表情とは裏腹に短気かつ粗暴らしく、ショートムービーでは作業を滞らせた紫ピクミンに怒鳴る、良かれと柱を壊そうとして他のピクミンに止められキレて酸をまき散らす場面などがあり、ピクミンガーデンの4コマ漫画でもやはり些細なことで激昂し暴れている。この凶暴性も上手く共生関係を構築できなかった一因と思われる。
それ故、現在でも発見例はポンガシグサから生まれヒトに管理されている個体ばかりで、純粋な野生体は絶滅してしまったのではとさえ考察されている。
一応、太古の名残が残る地下深くのどこかにはオニヨンが眠っているとする説もあり、それは『4』のクリア後で実を結ぶ事に。
絶対数が少ないため扱いには注意が必要だが、相方の紫ピクミンとは別ベクトルの凶悪な性能を持ち、主に捕食を行う原生生物との戦いで真価を発揮する。『3』ではストーリーモードには登場せず、チャレンジモードとビンゴバトルでのみ使用可能。
特徴
- 身体に毒を持つ
自らを食べた原生生物に、食われた数に比例した大ダメージを与えることができる。
設定通り僅か1匹でチャッピーのHPを全損させ、数によってはアカヘビガラスやタカラサンショウなどのボスも速攻で屍を晒すほど。
そうして斃れた生物を他の色のオニヨンが回収しても悪影響は全く無い。
現在まで「毒を警戒し食おうとしない」原生生物はいないため非常に強力だが、『2』ではコマンマン・オオマンマン、『4』はおったまダケを始めとした毒属性の生物のように白ピクミンを食べても平気な生物がいるためそこだけは注意。ただし『4』ではオオマンマンには毒が通用するように変更された。
また、オナラシ等の毒を撒き散らす生物や障害物にも平気で飛びついて攻撃が可能。
それゆえ、白ピクミンを事実上使用出来ない『ピクミン3』や『Hey!』の原生生物が放ってくる毒攻撃は、他のピクミンで避けることしか打つ手がない。
- 足が速い
身軽な黄ピクミンや羽ピクミンと比べても足が非常に速く、最も遅い葉の状態でも紫の花よりも素早いほど。花の状態ではダッシュブーツ取得前のプレイヤーよりも素早い。
そのスピードは運搬の時にも有効であり、身体が小さくとも力は他のピクミンと大差ないため、極めてスムーズに獲物を持ち帰ることが出来る。たとえ運搬中に襲われても、場合によってはそのまま自身の足で逃げ切ってしまえるケースすら存在し、原生生物の攻撃を回避する際にも有効である。
RTAではその俊足から運搬要員として重宝される。
- 感知能力
『2』でのみ持つ特徴で、完全に地面に埋まった物体を感知することができる。そのため、お宝の回収には必須と言える。
『ピクミン3』の白ピクミン
『3』では各種能力にナーフが入り、普通だった攻撃力が羽ピクミン並に低くなったほか、移動速度も金塊の運搬作業以外では他のピクミンとあまり差が出なくなっている。
また同作では一部モード限定な上シロポンガシグサが必須のステージも多く、上記ナーフを加味するとそこまで手間をかけ運用する必要があるかは微妙なところ。
『ピクミン4』での活躍
本作ではかなり久し振りにストーリーモードでのプレイアブルキャラクターとして使用可能。
本作では『3』感知能力が消滅(厳密に言えば白特有ではなくなったと言った方が正しい)や攻撃力のナーフは引き続き取り入れられており、使用感はぶっちゃけ『2』よりもやや扱い辛い傾向にある。
特にプレイヤーがオッチンにピクミンごとライドするのがザラな『4』においては、足の速い白ピクミンの特性があまり活きないという逆風も被っている。
それでも、本作の毒属性の敵にはおったまダケやカビコチャッピー、ドクナメコとそれなりに厄介な者も多く、決して優位性が完全に消滅しているわけではない。特にそこかしこでネバリカビや毒属性の原生生物が跋扈する「追憶の原生林」ではオッチンだけだと処理にかなりの時間が掛かるため、白ピクミンを効果的に活躍させることができる。
ただ、やはり通常の敵相手だと攻撃力の低さがやや心許ないので、赤ピクミンや紫ピクミンの様な攻撃力の高いピクミンとセットで戦うのがベターか。もっとも、本作は歴代でも随一レベルでゲキカラスプレーの収集が簡単なので、面倒な場合はスプレーで手軽にパワーアップさせるのも一つの手。
また、ダンドリチャレンジなどではその足の速さから高いスコアを稼ぐのに重宝する。シザイ集めや金塊といった細かいアイテムも本作では多いので、これらを手早く収集できるのは明確なメリットと言えよう。