ロイヤル・フォーチュン(アズールレーン)
あずれんのろいやるふぉーちゅーん
注意:このキャラクターは現在極めて情報が少ない存在であり、かつゲームアズールレーンの極めて重大なネタバレを含む可能性があります。閲覧は自己責任でお願いいたします。
ふふん、嫌な子はみんな、サメのエサになっちゃえー
概要
2022年10月21日に公開された謎の新陣営「テンペスタ」所属のKAN-SENであり、同時に今までに無かった『風帆』、つまり帆船タイプのKAN-SEN。
帆船故に魚雷や対空兵装(及び応急修理設備や消火装置を除いた殆どの機械的設備)が装備できず、大砲やマスト等を装備する形になる。
容姿
元ネタを意識して海賊風の姿。
背中が大きく開いた服の上から黒いコートを羽織り、ストッキングはボロボロになっている。
更に海賊帽子には赤い蛸の足が目立ち、艤装も巨大な蛸の足と大砲と、元ネタの時代を反映したシンプルな物になっている。
人物
暢気で自由奔放、日々の生活を満喫する等海賊らしい性格。
一方で時代錯誤でドライな発言をする事もあるらしいが、表情差分を見ると青ざめた顔等感情豊かであり、よく見るとギザ歯。
また、初期衣装を含む全ての着せ替えスキンにおいてアルコールを少量でも摂取するとすぐに気持ち悪くなる体質が描写されている。コップ一杯どころかウィスキーボンボンでもアウト。
余談
蛸の触腕を従える姿や、着せ替えスキン『ディープワン・デリシャス』の名称から、クトゥルフ神話の要素も入っている。
これが彼女のみの要素なのか、テンペスタの特徴なのかは現時点では不明。
また、彼女は瞬間移動能力を持っていることも判明している。アズレン史上最も神出鬼没な存在であり、最も謎に包まれた存在である。
そもそも本当にKAN-SENなのか?という疑問も出てくるが、艦船擬人化キャラのため現時点ではKAN-SENに分類されている。
「手強いやつと鉢合わせてゲームオーバーになっちゃったな~」「もぉー!スワローなんて大っ嫌い!どっか行ってってばぁ!」というセリフがある事から、後述する4代目ロイヤル・フォーチュン号が特に強くモデルになっていると思われる。
史実
元ネタの船はアズレン史上初となる日露戦争よりも前に退役した艦船。そして艦船擬人化ものでも極めて珍しい(というよりおそらく史上初と思われる)海賊船である。
1720年6月にニューファンドランド島を襲撃した「最後の海賊」バーソロミュー・ロバーツは、ここで10隻前後のスループ船を鹵獲しており、そのうちの1隻に26門の大砲を載せて、この船を「グッド・フォーチュン号」と命名、以降バーソロミュー・ロバーツ海賊団の旗艦になった。ロバーツに鹵獲される前の名前などは不明。9月に「ロイヤル・フォーチュン号」に改名した(「初代」ロイヤル・フォーチュン)。
以降、ロバーツ海賊団は北大西洋の海上輸送をほぼ完全に麻痺させた。その後、二代目グッド・フォーチュン号を副旗艦に、ロバーツは初代ロイヤル・フォーチュン号の船長としてカリブ海や西アフリカなどで猛威を奮ったが、1721年4月に初代ロイヤル・フォーチュン号に水漏れが発見され、カーボベルデで初代ロイヤル・フォーチュン号は破棄され、新たに艦隊の古参(と言っても「初代」ロイヤル・フォーチュン号より4ヶ月前に海賊モンティニー・ラ・パリス艦隊の旗艦としてロバーツ海賊団に加入した程度)シーキング号を「ロイヤル・フォーチュン号」に改名し、「初代」の大砲を載せ変えた(「二代」ロイヤル・フォーチュン)。
その後、さらに三代ロイヤル・フォーチュン号が存在したはずだが、詳細は不明である。実際にはここで「初代」ロイヤル・フォーチュン号よりも前に、別の「フォーチュン号」という船があり、実はこれが本当の「初代ロイヤル・フォーチュン号」だった可能性がある。もしそうなら、「初代」ロイヤル・フォーチュン号が二代目で、「二代」ロイヤル・フォーチュン号が三代目だった可能性もある。
海賊船の艦名には確かな文献が少なく、非正規の軍艦のため記録が少ないのが実情であり、実際この「ロイヤル・フォーチュン」という船に関しても、ウィキペディアにすらページが存在しない。
1721年8月、ロバーツ海賊団はリベリアで「オンスロー」というフリゲートを鹵獲した(もう一隻フリゲートを鹵獲しているが記録がほとんどない)。これはロバーツ海賊団の艦隊として最大最強の軍艦であり、当時の奴隷貿易の輸送船でもあった。ロバーツはオンスローを改装し、ロイヤル・フォーチュン号と改名して艦隊の新たな旗艦にした(四代ロイヤル・フォーチュン)。
1722年2月、イギリス海軍の大型フリゲートスワローは、ガボンのロペス岬沖で停泊中のロバーツ海賊団と会敵した。スワローは艦隊から一隻誘い出して撃破する作戦により、ロバーツ海賊団の「レンジャー号」(空母レンジャーとは無関係)を鹵獲。いつになってもレンジャー号が帰って来ないことを不審に思ったロバーツ海賊団はロペス岬から立ち去ろうとしたが、レンジャー号を連行して戻ってきたスワローの奇襲を受け、ついにロバーツが戦死した。
ロバーツの死で海賊団は統制が取れなくなり、スワローに敗北。海賊団員はガボンやガーナで処刑され、四代ロイヤル・フォーチュン号の積み荷や財宝はイギリスに持ち帰られ、四代ロイヤル・フォーチュン号は破壊された。
こうして彼女と共に、北大西洋を舞台に暴れまわった、いわゆる「パイレーツ・オブ・カリビアン」の時代は終わりを告げた。
「テンペスタ」とは何者なのか
彼女が所属する陣営「テンペスタ」は、既存のいかなる陣営にも(METAやセイレーンにすらも)与していない未知の勢力である。今のところロイヤル・フォーチュンしか確認されていないが、この謎の勢力がたった一人だけで運用されているとは思えないため、今後他にもロイヤル・フォーチュンのような存在が現れる可能性は高い。
(現に、10月19日から同陣営関連のイベントの前哨戦が始まっており、その翌週の10月26日からイベントの本戦が行われる予定になっている。また、テンペスタ陣営関連の更なるイベントが2023年の年末に行われる旨が予告されている。また、ロイヤル・フォーチュン自身、イベント内で「仲間」の存在を仄めかすシーンが見られる)
敵なのか?味方なのか?
前述の通り、ロイヤル・フォーチュンは瞬間移動能力を持っている。これはあらゆるセキュリティーを完全に無効にしてしまうとんでもない能力であり、セイレーンや余燼よりも高い機動力を有することをも意味する。他の所属メンバーが同じような能力を持っているかどうかは不明だが、万が一敵対すれば、METAでも後手を取ることになることは確実視されている。
しかし現在ロイヤル・フォーチュンがプレイアブル化しているため、いきなりテンペスタと敵対する可能性は今のところ低いだろう。
モデル
テンペスタの所属メンバーは今のところロイヤル・フォーチュンしか確認されていないため、モデルについて確かなことは何も言えないが、おそらくテンペスタのモデル艦は「どこの国にも所属していない軍艦」つまり海賊船ではないかと思われる。
今後の展開について
前述の通り、ロイヤル・フォーチュンはアズレン史上初の、日露戦争よりも前に退役した艦船である。アズレンはあらゆる艦船擬人化ものでも特に対象艦種、対象国籍、対象期間が広く、特に対象期間は日露戦争時の現役艦(三笠など)~ポツダム宣言調印式までに進水(ヴァンガードなど)とかなり広い。しかし艦船擬人化ものが対象としている期間は、伝統的に20世紀前半に集中しており(例外的に、今は無きアビス・ホライズンは20世紀後半から21世紀前半の軍艦も含まれている)、対象艦種も内燃艦に限られていた。
しかし、ロイヤル・フォーチュンは18世紀前半の軍艦であり、艦船擬人化ものとしてこれまで最古級の存在だった三笠(起工は1899年)から見ても遥か大昔の存在である。その上ロイヤル・フォーチュンは内燃機関が発明されるよりも前の帆船であり、風力と人力だけで航行していた。
このようなイレギュラーな艦船が実装されたことにより、アズレンは対象期間が史上最大の艦船擬人化ものとなった。そしてこれにより、これまで擬人化は叶わないだろうと思われてきた、18世紀以降に登場した様々な歴史上の名艦たちが、時を超えてアズレンに大集結する可能性が出てきた。
具体的にどんな軍艦が考えられるかというと
・航行する伝説、帆走フリゲートコンスティチューション
・日本で初めて正式に太平洋を渡った船、機走コルベット咸臨丸
・横浜の象徴、機帆船日本丸
…といった面々である。
もちろん、これらの船がこの後すぐに実装されるという訳ではない。しかし、今まで艦船擬人化もので扱われたことの無かった軍艦が、アズレンをきっかけに再度脚光を浴びる可能性が出てきたことは、今後の方針的にも非常に大きい。
また、過去方面だけでなく、今後は未来方面にも対象艦が増える可能性がある。エセックス級の方と融合したヨークタウンなどがいるため、今後原子力空母やイージス艦の力を継承した既存同名艦IIキャラが出てくる可能性がある。実際、各国の現役軍艦の中にも、第二次大戦期と近い艦種の、同じ名前を継承した艦船が多数知られている。政治的に難しいところがあるかもしれないが、可能性はゼロではないだろう。
関連タグ
バーソロミュー・ロバーツ:史実でロイヤル・フォーチュンの船長であった大海賊。彼が飲酒を避けていたという記録も彼女のキャラ付けとして取り込まれていると思われる。
古代花騎士、ピュエラ・ヒストリア:劇中世界から遥か大昔の存在たちが、時空を超えて参戦してきたつながり。
フォーチュン(アズールレーン):名前はよく似ているが全く関係ない。