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マジックワードの編集履歴

2023-10-21 01:49:44 バージョン

マジックワード

まじっくわーど

直訳的には「魔法の言葉」という意味。転じて「どんなものにも該当する可能性のある言葉」「曖昧で都合良く使える便利な言葉」「相手を都合良く動かす力の有る言葉」のような意味で使われている。

概要

マジックワードとは、直訳すると「魔法の言葉」となるものであるが、ネット上におけるマジックワードの意味は以下に分けられる。

  1. 何にでも使える魔法の言葉。(「定義が曖昧で都合良く解釈できる」「どんなものにも該当し得る」など)
  2. 宣伝や説得、煽り叩きなど、他者の思考や感情を誘導・支配したい場面で力を発揮する言葉。
  3. MediaWikiにおける、特定の動作を表す「{{」と「}}」で囲まれた文字列。

1と2は悪徳商法や詐欺、デマゴーグプロパガンダにも使われ、経済面や安全面、信用面での被害を受ける者も加害側に取り込まれる者も後を絶たない。


様々なマジックワードの例。

「○○してください」編

英語圏でいえば「please」、日本語でいえば「お願いだから」「良い子だから」「誠に恐縮ですが」など。

下手に出たり誠意を見せたり切実さをアピールしたりすることにより、話を断りづらい雰囲気を作る。

このように相手をコントロールするという意味では、「皆さんもう始めていますよ」「規則ですから」「やれば皆のヒーローですよ」といった相手の価値観を刺激するものや、「期間限定のお得なキャンペーン! 申し込むなら今!」といった時間制限で焦らせるものもマジックワードである。


要素編(箇条書きマジック)

印象操作の手法の一つとして、箇条書きを利用して発話者にとって都合の良いポイント(要素)だけを相手に印象付け、それ以外の部分を意識から弾こうとする論法を俗に「箇条書きマジック」と称する。

オタク界隈では「実質○○」というギャグや「○○のパクリ」という言いがかりに使われやすい。


例:サンタクロース布袋は同一存在。

サンタクロースの特徴布袋の特徴
サンタのおしごと
  • 太めの男性
  • 陽気な笑顔
  • 大きな布の袋を担いでいる
  • 良い子には贈り物をくれる
  • 太めの男性
  • 陽気な笑顔
  • 大きな布の袋を担いでいる
  • 良い子には贈り物をくれる

「これ程一致度が高いからにはサンタクロースが布袋のパクリであるか、両者が同一のルーツから生じた存在であるかのどちらかだろう(キリッ


このように、大雑把に要素を拾い上げて一覧化した結果、一見根拠の正しい主張に見える。これが箇条書きマジックである。

対象の実態を知っていれば、挙げられた要素の裏やリスト外の要素から主張を否定する根拠を見いだし鼻で笑うことができるが、知らずにこの論法を突き付けられると何となく納得して乗せられてしまう危険性が十二分にある。


文章編

例1:曖昧表現

占い師が客の境遇として、「あなたのお母様は、亡くなって、いませんね」と言ったとする。

この表現は「客の母は既に亡くなってこの世に居ない=死んだ」とも「客の母はまだ亡くなってはいない=生きている」とも取れる構造になっており、どちらに転んでも客が「自身の境遇を言い当てられた」と解釈できる。

客が冷静に「それってどちらの意味で言ってます?」と相手に確認できればいいのだが、実際には客自身の精神状態やその場の雰囲気に呑まれて相手にとって都合が良い方に転がされてしまうことも少なくない。

このように曖昧表現を提示して相手に解釈を委ね、手のひらの上で勝手に踊ってもらうのもマジックワードの一種である。


例2:文章の切り抜き

「Aはようやっと復讐を終えた。家族を殺したBに絶望を味合わせたのだ」という文章があるとする。

その文章の「ようやっと」から「殺した」までの文章を抜き取り、「AはBに絶望を味合わせたのだ」と書き換える。

編集後の文章だけを見ると、Bの落ち度が隠されAが犯罪的思考の人物のような印象になる。

マスメディア偏向報道や、アフィリエイトブログYouTube収益動画の閲覧数稼ぎタイトルにありがちな手法で、自身の主張や目的に合わせて事物の印象を操作し閲覧者の感情を誘導するという意味でマジックワードに含められる。議論の場で使えば詭弁の手法であるストローマン論法の一種にもなる。

また、SNSなどでもこのような形で他者の言動や作品を受け取り、自身の主張をぶつけるユーザーは多い。これは事実や相手の意図を捉えることよりも自己投影などの防衛機制が優先されている可能性がある。


創作バッシング編

近頃のネット社会において、このマジックワードと呼ばれる代物は多用されている。

既存の言葉をマジックワード的な意味合いで使うだけではなく、新たなマジックワードを生み出す場合も多々見受けられる。

しかし、やはりマジックワードなので、定義などは存在せず、ただ自由に使えるだけの言葉となってしまう為、自分の嫌いな作品やキャラクター、人物に対する呼び方として使用される場合も見受けられる。

例えば、「自己愛に基づいた下手くそな二次創作にありがちなオリキャラ描写」を意味した「メアリー・スー」は、原義からその逆張り、更にはオリキャラの居ない二次創作における特定の原作キャラの扱いへの適用など使用者の主観による意味の拡大が行われ続けた結果マジックワードの一種になった。

比喩表現がマジックワードになってしまう場合もある。例えば「Aは狼のような奴だ」という言い回しを用いた場合、「狼」は時代や地域、個々の作品によって「強く気高い」という意味でも「残忍で野蛮」という意味でも用いられるため、閲覧者によって解釈が分かれ、「反論」しにくくなったり誤解から対立が生じたりする可能性がある。

似た言い回しに「Bは漫画の『不人気キャラ・ネタキャラの名称』に似ている」などがあり、そのキャラクターは原作では悪役、ギャグキャラの設定ではなかった場合、読者の間でよく聞く意見と二次創作での扱いを知らない人には悪口だと気付きづらい。

発言主の性格(第三者から見た印象)、場面と場面の前後関係、発言主が別の人物にかけた台詞との違い、発言主と相手の関係を長い間隔で見た時の印象(普段相手が好きなのが分かる言動ばかりしている人が、相手が冗談で受け止めると知りつつ、毒のある台詞を言うこともある)も関係してくる。


関連タグ

魔法 言葉 魔法の言葉 呪文

叙述トリック 同音異義語 言葉の綾 先入観 ニュアンス

パワーワード レッテル貼り 論より証拠


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