概要
一年戦争後に地球連邦軍が、自軍の主力戦艦であるマゼラン級戦艦を改装して性能向上を図ったもの。
但し時期によって2種類存在する。
0083年
デラーズ紛争に投入されたタイプ(メインイラストがそれに該当)。
一年戦争後に就役したマゼラン改。
見た目はカラーリングが白くなっただけで殆ど変わっておらず、艦自体も対空砲を実弾砲タイプからレーザー砲タイプに換装した程度であり、この頃の防空型サラミスと同じくモビルスーツ搭載能力は無い。
ただ一部の艦にはカタパルトらしい部分もあるので一応の運用能力がある模様。
どうやらMS運用に関してはペガサス級強襲揚陸艦やトラファルガ級およびアンティータム級等の専用艦に任せる方針に変わったようで、一年戦争の後でも連邦軍が大艦巨砲主義に取りつかれている事が窺い知れる。
ただこれはバーミンガムの記事でも触れられているように、MS母艦の能力は随伴艦に任せ、本艦は砲撃戦など火力支援や艦隊指揮に徹するなどといった役割分担の方針が取られていた可能性もある。
同型艦
- ツーロン
『0083』に登場。
コンペイ島守備艦隊の旗艦。
デラーズ紛争時はコンペイ島鎮守府司令官のステファン・ヘボン少将が座乗し、核攻撃を受けた後に残存艦艇を再編してデラーズ・フリートに奪取されて月面に落下するコロニーを追撃したが、レーザー照射によてコロニーがコースを変更した為に麾下の艦隊共々推進剤切れに陥ってしまう。
その後は補給を完了し、地球軌道艦隊と合流してデラーズ・フリートの敗残兵掃討に参加した。
0088年
グリプス戦役頃に運用されていたタイプ。
こちらはサラミス改同様に本格的なMS運用能力が付与されたタイプで、艦首最前部の砲塔2基をオミットし、カタパルトデッキを上面と下面にそれぞれ一面、そしてMS格納庫を設置している。
搭載機数はアレキサンドリア級重巡洋艦と同じ12機。
これによって全体的に砲火力こそ低下したものの、原型艦から引き続き上下360度を射界に収めているのは変わっておらず、更に本格的なMS運用能力を獲得したため相対的な戦力としては向上している。
作中では地球本星艦隊や連邦軍に反旗を翻したティターンズシンパ勢力ニューディサイズが運用した。
恐らくではあるがグリプス戦役ではエゥーゴとティターンズの双方で運用されていた可能性がある。
また第1次ネオ・ジオン抗争でサイド1のブリカドーンを襲撃したヨハン・ウィステリア大佐が座上した。
同型艦
- キリマンジャロ
ニューディサイズの艦隊旗艦。ニューディサイズ第1突撃隊の母艦。
エアーズ市攻防戦において新討伐艦隊と砲撃戦を展開したが、α・β両任務部隊の集中砲火を浴びて大破・放棄される。
- フッド
キリマンジャロの僚艦。こちらはニューディサイズ第2突撃隊の母艦。
- ブル・ラン
連邦軍地球本星艦隊X分遣艦隊(エイノー艦隊)旗艦で、同艦隊司令のブライアン・エイノー提督の座乗艦。
艦隊を率いてニューディサイズ討伐に向かっていたがエイノーが艦隊の大半と共にニューディサイズに寝返った為、先発部隊のα任務部隊や新たな討伐隊として出撃した本星艦隊と交戦する。
エアーズ市攻防戦後も損傷しつつ生き残り、ニューディサイズ残存部隊が計画する地球降下作戦のために宇宙ステーション「ペンタ」を制圧して立て籠もる。
- マレンゴ
エイノー艦隊所属艦でブル・ランの僚艦。
- ナガト
本星艦隊旗艦。
エイノー艦隊がニューディサイズ側に寝返ったことを受けて急遽新編成された討伐隊本隊の旗艦として出撃し、α任務部隊と合流してニューディサイズ及びエイノー艦隊と交戦する。
- シャルンホルスト
本星艦隊所属艦。
ナガトと共に新討伐艦隊の一艦として出撃し、α任務部隊と合流してニューディサイズ及びエイノー艦隊と交戦する。