概要
通称ザーン。
人類が最初にスペースコロニーを建設し、宇宙移民を開始した宙域で月と同じ軌道で月より後方のラグランジュ5付近にある。
一年戦争開戦時の一週間戦争にてジオン軍の攻撃により、大きな被害を受け、またジオン軍の宇宙要塞ソロモンが置かれた。戦後は復興している。
ザンスカール戦争の後の宇宙世紀160年代では住人のほとんどが生存していくのに精いっぱいで、政治に参加するほどの余裕が無く、仮に選挙をしたところで票がまとまらず、誰が当選しても文句が出る状況なため、すべての権限を委任した(要するに出来そうな者に丸投げ)「行政執行機関代行官」によって統治されている。
コロニー一覧
- 1バンチコロニー・シャングリラ
『機動戦士ガンダムZZ』に登場。
史上初のスペースコロニーで楽園と言う意味の名前が付けられた。
外殻には「1」という数字が大書されている。
ジュドー・アーシタ達の出身地で宇宙世紀0088時点ではジュドーの両親が出稼ぎしなくてはならないほど経済状態は悪化しており、行政についても自転速度に遅れが生じたままであったり、気象コントロールをほとんどせず何ヶ月も雨を降らせないなどサービスのレベルが低下している。
ジャンク品を取り扱う中小企業やその下請けの個人のジャンク屋が多く存在し、コロニー内部はスクラップの山が列を成している。ジュドー達もそのジャンク屋の一つとして生活していたがエゥーゴのアーガマがシャングリラに来た時からその運命が変わった。制圧に来たネオ・ジオン部隊との交戦があったがその度にアーガマとジュドーらの活躍で撃退されている。
当時はダマールが市長をしていたが0096年には当時の部下であったチマッターに代わっている。非合法のMSによる賭け試合「バトレイヴ」がおこなわれているが、黙認する見返りにその主催者から収益の一部を受け取り、コロニー活性化のための財源としている。
- ネオ・1バンチ
『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』に登場。
宇宙世紀0169年におけるサイド1の首都。密閉型コロニーだが、難民対策もあって建設中に地表が3重の多層コロニーに設計が変更されており、9千万人が居住可能となっている。各層の境界部や建造物は重量軽減も兼ねてエアマットの様な素材と構造になっている。構造的に上層域は重力が軽くなる。サイド1を統治する「行政執行機関代行官」が住んでいる。
宇宙世紀の滅亡を標榜して滅び去るその時まで生き延びるための略奪を肯定した独裁者・首切り王率いる「讃美歌の国」の標的とされた。逃げるにしても立ち向かうにしても資源を浪費して限界に達する状態だったが、アッシュ・キングの発案によってコロニーごと地球に降下して生き延びるという「DUST計画」を実行。多数の犠牲が出たが住民のほとんどが生き延びて地球に降下し、新たな国家としての宣言を行う。
- 3バンチ・エデン
『機動戦士ガンダムUC』に登場。
バナージ・リンクスの生まれ故郷。
- 7バンチ・ケルン
『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』に登場。
宇宙世紀0122年にこのコロニーで連邦軍第13討伐隊とオールズモビル部隊の戦闘が繰り広げられた。
- 13バンチ
『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』の映像特典「宇宙世紀余話」に登場。
連邦軍情報将校ローゼンバーグが住んでいたが宇宙世紀0079年1月3日8時2分にジオン軍の核攻撃で破壊された一年戦争で最初に犠牲となったコロニー。
ローゼンバーグが最後に残した言葉は「角を生やした亡霊が飛んでくる」と言うもの。
- 25バンチ
『ティターンズの旗のもとに』に登場。
連邦軍の補給基地や演習場があり、このコロニーでジオン残党のキルマイヤー隊がヘイズルの奪取を図るが失敗に終わる。
余談だがファ・ユイリィの出生地らしい。
- 30バンチ
『機動戦士Zガンダム』に登場。
宇宙世紀0085年7月31日にこのコロニーで大規模な反連邦抗議デモが行われたがティターンズのバスク・オムがこのコロニーに毒ガスG3を注入して全住民1500万人を虐殺した30バンチ事件を起こした。
事件後はティターンズによって封鎖され、内部はミイラ化した住民の遺体が散乱している。
- 107バンチ:バーラト
『機動戦士ガンダムF90FF』に登場。
工業コロニーであり、大気汚染が顕著になっている。このコロニーにおいて行われた市長とコロニー公社の汚職に怒ったエゥーゴOB達がモスボールしていたネモやメタス、ガンキャノン・ディテクターなどで暴動を起こしたがファテスト・フォーミュラ隊によって制圧される。建物にも被害が出たため、ガサ入れも行われる可能性がある。しかしこの暴動は何者かの扇動によるものでここの工場にはとあるものが隠されていた。
- アイランド・イーズ
『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場。
「イーズ」は「安楽土」の意。宇宙世紀0083年11月10日、コロニー再生計画によりサイド1からサイド3へ移送中のところをデラーズ・フリートのシーマ艦隊に制圧され、コロニー落としに使用される。
ジャブローへ落とされるのかと思われたが北米の穀倉地帯へ落下させられた。
- アイランド・ブレイド
『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場。
アイランド・イーズとともに移送中のところをシーマ艦隊に制圧される。ミラーを1枚失ったことによる重心の変化で「イーズ」と衝突、「イーズ」は月へ落ちる軌道に乗るが、こちらは宇宙の深淵に向かって宛もなく漂うようになった。
- アルカディア
プラモデル『1/144ドライセン』説明書が初出で、漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝ジオンの幻陽』にて言及される。
ネオ・ジオンのラカン・ダカランのサンドラ隊の侵攻で38時間で制圧される。
- アルバニアン
『機動戦士Vガンダム』に登場。
マリア・ピァ・アーモニアの出身地。
- エリュシオン
漫画「皇女陛下のレジェンドラ号」に登場。
生花の生産で有名なコロニー。宇宙世紀0088年にネオ・ジオン軍のベルク・スレイ隊が無血平定を図るが、駐留する連邦軍の警備隊が市長のベン・ロストクを殺害してクーデターを起こした為に交戦、鎮圧するも隊員や住民に犠牲者を出したため撤退する。
- エルドラド
『ジ・アニメ』1986年9月号掲載の「第1回「ガンダムΖΖ」ここまで書いていいのかな?」が初出で、漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽』でも言及されている。
宇宙世紀0088年にネオ・ジオン軍のキャラ・スーンのランドラ隊によって23時間で制圧される。
- スウィート・ウォーター
『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』に登場。
それまでの大戦で発生した難民を収容する為の密閉型と開放型を組み合わせ急造された不安定なコロニー。
シャア・アズナブル率いるネオ・ジオンがここを制圧し、宇宙難民の不満を背景に連邦へ宣戦布告した。
小説版Zガンダムでも登場しているがこちらはサイド7のトーラス型コロニーでここでシャアはクワトロ・バジーナとしてブレックス・フォーラ達エゥーゴのメンバーと秘密裏にコンタクトをとっている。
- ブッホ
『機動戦士ガンダムF91』に登場。
ブッホコンツェルンの密閉型私設コロニー。軍事関連産業のほか職業訓練学校があり、同社の私設兵団「クロスボーン・バンガード」の兵の養成が秘密裏に行われていた。
『機動戦士ガンダム クライマックスU.C. 紡がれし血統』ではシュウ・タチバナが父親カムナと喧嘩した後にここの職業訓練学校に留学し、そこでクロスボーン・バンガードの存在を知り、入った。
- ブルッツホルツ
小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』に台詞でのみ登場。
ここでケネス・スレッグが武器調達のために何十枚もの書類にサインした。またここでキルケー・ユニットが秘密裏にペーネロペーのテストをおこなったらしい。
- ブリガドーン
『ジオンの幻陽』に登場。
大戦以前からナノテクノロジー産業で名を馳せていた工業用コロニー。
だがグリプス戦役の影響で不景気にあえいでいたが宇宙世紀0088年にフェアトン・ラーフ・アルギスによって無血平定されてネオ・ジオンの占領下に置かれ、巨大太陽光発電システム「ラーフ・システム」建設の中心地となる。市長はコーナー・オコーナー。バーン・フィクゼスもここの駐留部隊だった。
『機動戦士ガンダムΖΖ』および、漫画『機動戦士ムーンガンダム』『機動戦士クロスボーン・ガンダム DUST』に登場。
詳細は該当記事へ。
- ロンデニオン
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場。
連邦軍の外郭新興部隊ロンド・ベルの拠点が置かれたコロニー。サイド1の中でも最古参のコロニーで、英国人を中心に移民が行われ、19世紀ロンドンを模した街並みを形成している。人口は約500万人。ニックス・オックスフォード大学が置かれている。
宇宙世紀0093年に地球連邦軍とネオ・ジオン軍の秘密和平会談の会場ともなった。しかし、このロンデニオンでさえ連邦軍の武威は基地の外には及んでいなかったらしい。その名は、古代ローマ時代のロンドンの名称で「荒れた土地」を意味する。
小説『F91』でも登場しており、ハウゼリー・ロナの結婚式が行われたりコスモ・クルス教の神殿建設の予定地に挙げられるなどしている。
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