概要
1990年にクインテットが製作、エニックスより発売されたスーパーファミコン初期のアクション&シミュレーションゲーム。
プレイヤーは地上を見下ろす神となり、地上にある神の石像に乗り移って、魔王サタンに乗っ取られた世界を救う戦いを繰り広げる。
この戦いは、「アクションモード」「クリエイションモード」の2つのパートに分けられており、アクションモードで神像に受肉し各地を支配する悪魔を討ち滅ぼし、その後のクリエイションモードで人間たちを導き土地に良き人々を根付かせ、全ての魔物の巣を封印して次なる悪魔の地へと旅立つ、という流れとなっている。
アクションモードにおける神の掛け声は古代祐三氏が担当。
その多彩なアクションと奥深いクリエイションモード、そして古代祐三氏による優れたBGMから神ゲーとの評価も高い。二重の意味で。疑似人間界に傍観者のプレイヤーが手を下すという、「神視点」作品の走りのゲームでもある。
要するに「神となって悪魔と戦い人間界を復興させる神ゲー」である。
余談だが、古代氏が手がけたBGMはファイナルファンタジー4の音楽スタッフを愕然とさせ、すべての音楽を作り直させるに至った(そして発売は遅れた)という逸話がある。
その後、2012年のFINAL FANTASY展にて、植松伸夫により大げさな表現であると訂正され、実際には音源のサンプリングをやり直した程度としつつも「当時は勝てなかった」と評価している。
この事から、ソフトのリリース時期を加味すれば、優れた表現を実現していたといえる。
さらに後年の2016年のニコ生にて、
「『アクトレイザー』の曲、久々に聴いたんですよ。音色、大したことないんですよ」
「ボクは何にショックを受けたかというと、たぶん音色じゃなくて音楽にショックを受けたんですね。でも今から全曲書き直すわけにはいかないから、音色だけでも変えようと思って……正直に白状すると」と語っている。
それから3年後の1993年には続編の「アクトレイザー2 沈黙への聖戦」が発売されているが、こちらは海外向けに制作した為、純粋なアクションゲームとなっており、難易度もより一層高くなっている。
しかしながら日本国内ではクリエイションモードが廃止されたのと凶悪な難易度が不評だったせいか、前作ほどの人気を集めるには至らなかった。世界観もグロ…(文章はここで途切れました)。
なお、クリエイションモードが削除されたのは海外では不評だったのが主な理由。
またクリエイションモードの意義的には前作以後繁栄している2でやれないのはストーリー的には妥当と言える。
両作品でグラフィックを担当した、古代彩乃氏は古代祐三氏の実妹である。
さらに1年後の1994年には加藤元浩によって『月刊Gファンタジー』(当時エニックス)にて1993年11月号より1995年3月号まで連載されたものを単行本化され、漫画版が出版された。
内容は主人公が神から人間の青年に変更されたり、ヒロインも人間の少女として登場したり、天使がねずみとして具現化されたり、人類が滅んでいなかったりなどという大幅な変更があった。
第1巻では主人公が盗賊の青年ダーツで、第2~3巻ではビルトラン王国の王子フィルだった。
現在では絶版。
2021年9月24日、フルリメイク作『アクトレイザー・ルネサンス』が発表と同時に配信開始。
二次創作
海外では有志がアクトレイザーを『アクトレイザー黙示録(ActRaiser Apocalypse)』としてリメイクした事があったが、完成日はまだ未定。
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天穂のサクナヒメ…ちょうど30年後の2020年発売のアクション&シミュレーションゲーム。和風テイストながら、主人公が神で何よりシステム周りが近い事から『和風アクトレイザー』と揶揄される程(メインではないが、アクトレイザーにも日本神話風のアイトス、稲作文化が出ている)。