概要
宇都宮市と芳賀郡芳賀町を結ぶ路面電車路線「宇都宮芳賀ライトレール線」(愛称は「ライトライン(LIGHTLINE)」)を営業している栃木県の鉄道事業者。出資は地元自治体である宇都宮市・芳賀町と地元のバス事業者・関東自動車が中心となり、第三セクター方式で運営される。地上設備は宇都宮市・芳賀町が保有。
宇都宮市東部の清原地区には就業人口1万人以上の大きな工場団地「清原工業団地」があり、通勤時間帯の道路渋滞が慢性化していた背景から、宇都宮駅を中心とした公共交通ネットワークの一環として新たな公共交通機関を導入するプランが1990年代に浮上。その後約20年間は進展が見られなかったが、2013年に入りLRT方式での営業形態を行う方針が定められた。
また、宇都宮市から芳賀町の芳賀工業団地(本田技術研究所などがある)への通勤路線としても使われている。
「宇都宮芳賀ライトレール線」のうちJR宇都宮駅東口と芳賀町下高根沢を結ぶ区間については、2023年8月26日に開業。栃木県内では1968年に廃止された東武鉄道日光軌道線以来55年ぶりの軌道線。既存の鉄軌道路線の延伸・改良を伴わない全くの新路線として建設される軌道線としては、1948年の富山地方鉄道伏木線(現:万葉線高岡軌道線)以来実に75年ぶりの路面電車の新線である。
また、宇都宮駅から西側方面への(2030年代開業を目安にした)延伸構想もある。
停留所(電停)一覧
- 直流750V電化、軌間はJR在来線と同じ1067mm。
- 電停名は専用軌道区間について灰色背景。
- 快速列車の設定・運転も考慮し、平石およびグリーンスタジアム前に追い越し設備が設けられる。
- 宇都宮駅東口以外は全て無人駅である。
- 定期券は宇都宮駅東口と車両基地(平石そば)で買うことができる。
番号 | 電停名 | 乗り換え・備考 |
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01 | 宇都宮駅東口 | JR東日本新幹線・各在来線乗り換え |
02 | 東宿郷 | スーパーマーケット「かましん」本部最寄 |
03 | 駅東公園前 | 栃木銀行宇都宮東支店最寄 |
04 | 峰 | |
05 | 陽東3丁目 | |
06 | 宇都宮大学陽東キャンパス | 宇都宮大学、ベルモール最寄 |
07 | 平石 | 車庫(車両基地)併設 |
08 | 平石中央小学校前 | |
09 | 飛山城跡 | |
10 | 清陵高校前 | 作新学院大学最寄 |
11 | 清原地区市民センター前 | (※道路に隣接する専用軌道区間) |
12 | グリーンスタジアム前 | (※道路に隣接する専用軌道区間) |
13 | ゆいの杜西 | |
14 | ゆいの杜中央 | |
15 | ゆいの杜東 | |
16 | 芳賀台 | |
17 | 芳賀町工業団地管理センター前 | |
18 | かしの森公園前 | |
19 | 芳賀・高根沢工業団地 | 本田技術研究所最寄 |
駅の設備
設備 | 設置されている駅 |
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窓口、定期券売り場 | 宇都宮駅東口、平石(車両基地)、芳賀町工業団地管理センター前(JRバス関東宇都宮支店) |
バス停 | 宇都宮駅東口、宇都宮大学陽東キャンパス、清原地区市民センター前、芳賀町工業団地管理センター前 |
トランジットセンター | 宇都宮駅東口、宇都宮大学陽東キャンパス、平石、清原地区市民センター前、芳賀町工業団地管理センター前 |
トイレ | |
無料駐車場 | 平石、飛山城跡、清原地区市民センター前、芳賀町工業団地管理センター前、かしの森公園前 |
エレベーター | 宇都宮駅東口 |
エスカレーター | 宇都宮駅東口 |
使用車両
開業時までに新製・用意された車両。福井鉄道F1000形と同規模の3車体連接車となった。新潟トランシス製。
路線内に60‰の急勾配区間が含まれており、同区間を登ることができるほどの性能を持つ。
関連イラスト
外部リンク
関連タグ
雷:栃木県の名物であり、今市や宇都宮も古くは「雷都」と呼ばれていたり、日光市などにも雷獣伝説があったり、ご当地ヒーローの「雷様剣士ダイジ」のモチーフになっている。ライトレールの名称とカラーリングも、この「雷都」と「雷」に由来しているのではないかとする声もある。