日光見ずは結構と
いふなといひし諺も
おもひしらるゝ宮の樣
花か紅葉か金襴か
―― 鉄道唱歌(奥州・磐城篇)十二番より
概要
人口は約78,000人(2020年現在)。面積は約1,450平方キロメートルで関東地方の市町村では一番、日本全国の市町村の中でも三番目の広さである。
ただし、旧・今市市以外は過疎化が著しい。高齢化率は約35%である(栗山地区や足尾地区などはもっと高い)。
ちなみに2006年に大規模な合併を行った時点では人口が9万人を超えていた。
地名の由来は「補陀落」⇒「二荒山」⇒「にこう」⇒「日光」とされている。
もともと男体山を始めとした修験者たちによる日光連山信仰は存在していたのだが、江戸時代初期に徳川家康の墓所となる日光東照宮が置かれた事により、権現様信仰が始まり、全国から物見遊散も兼ねての参拝客が訪れ、日本屈指の観光地となった。そして、この時期に日光街道や日光例幣使街道、日光杉並木などが整備された。
また、明治時代になると、日光東照宮の他、中禅寺湖や華厳の滝、日光湯元温泉などの景勝地を外国人が多数訪れるようになり、日本のみならず、海外でも有数な国際観光地となっていった。
そしてこの時期に日本駐在大使館や領事館の別荘が多数建てられたため、数々の著名な建築家たちの洋風建造物が多く存在する。
2006年、今市市、日光市(旧)、足尾町、藤原町、栗山村が合併して新たに日光市が発足。その面積は栃木県一、関東地方一、そして日本全国でも三番目の広さとなった。(ちなみに日光市より広いのは岐阜県高山市と静岡県浜松市)
また、これにより、鬼怒川温泉、川治温泉、湯西川温泉、足尾銅山などが「日光の観光地」となり、今市市などの日光市周辺に存在していた「日光江戸村」などの「なんちゃって日光観光施設」も、正式に「日光市」となった。
大半の地域は鹿沼市と同じ旧・上都賀郡に属していたが、一部、旧・河内郡(宇都宮市などと同じ)や旧・塩谷郡(矢板市やさくら市などと同じ)だった地域を含む。
山間部は冬季は雪が積もり、関東の中でも寒さが厳しい地域となる。
鉄道は、JR東日本の日光線、東武鉄道の東武日光線、東武鬼怒川線、野岩鉄道、わたらせ渓谷鐵道のわたらせ渓谷線。
有料道路として日光宇都宮道路がある。
また、自然の冷気で凍らせた天然氷も名物である。
日光市の地区
旧・日光市
世界遺産として登録された「日光の社寺」:「日光東照宮」、「日光二荒山神社」、「日光山輪王寺」を中心として、多数の寺社仏閣や景勝地、建築物、温泉が存在する。
「いろは坂」を登った先の「中禅寺湖」や「華厳の滝」、そして「戦場ヶ原」や「男体山」の景勝地。
「霧降高原」や「霧降の滝」、「日光アイスバックス:H.C. TOCHIGI」のホームである「日光霧降アイスアリーナ」がある「霧降地区」。
など、とにかく見所たくさんである。
ちなみに平成の大合併以前の人口は2万人を下回っており、栃木県内の市の中で最も人口が少なかった。(旧・西那須野町や壬生町の半分程度)
今市地区
日光市の南部にあった、元・今市市。
今の日光市役所や労働基準監督署、ハローワーク、今市健康福祉センター、日光市消防本部、今市特別支援学校(養護学校)、県西環境森林事務所、下今市駅、コジマ日光店、イオン今市店などがあり、日光市の行政、教育、交通、商業の中心地となっている。
「日光杉並木」はこのエリアにある。
「日光ワンニャン村」もこのエリアにある。
あとこの方の出身地、というか住んでるエリアがこちらである模様です。
大沢地区、豊岡地区など一部の地域は旧・河内郡だった。
新・日光市が誕生する直前では人口約6万人程度だった。
鬼怒川地区
旧・藤原町。
「鬼怒川温泉」は藤原町に存在していた。
また、「日光江戸村」、「日光猿軍団」(現・日光さる軍団)などの「なんちゃって日光観光施設」や、「東武ワールドスクウェア」、「鬼怒川花いちもんめ」「とりっくあーとぴあ日光」などのレジャー施設。
そして「鬼怒川秘宝殿」があったのもこちら。
あと「五十里湖」がある「三依地区」が近くにある。
栗山地区
旧・栗山村。
栃木県で最後まで「村」だった場所。
旧・藤原町と同様に合併前は旧・塩谷郡だった。
2005年に那須塩原市が誕生するまでは県内で最も面積が広い市町村だったが、逆に人口は県内で最も少なかった。勿論、人口密度は県内で最小である。
足尾地区
「足尾銅山」から端を発した「足尾鉱毒事件」が起こり、「田中正造」がその活動をした。
鉄道で日光地区や今市地区などに行けない代わりに桐生市方面に行けるため、群馬県との結び付きが比較的強い地域でもある。
かつては県内で宇都宮市に次いで人口が多かった時代もあったが、近年は栗山地区と並んで過疎化が著しい。
警察署
今市警察署と日光警察署がある。
前者は今市地区と鬼怒川地区と栗山地区を、後者は旧・日光市と足尾地区を管轄する。
主な駅
数が多いので一部の主要駅のみ記載。
JR日光線における日光市の代表駅。日光市役所などの最寄り駅。
宇都宮方面に向かう場合はJRが便利。
JRにおける旧・日光市の玄関口。
東武日光駅に比べて小さいが、ジャパンレールパスのおかげで外国人観光客は多い。
東武鉄道における日光市の代表駅。JR今市駅からは徒歩圏内であり、10分くらいかかる。
特急も停車する。
東武鉄道における旧・日光市の玄関口。
JR日光駅より規模が大きく、売店も充実している。
かつては西部劇をモチーフとしたテーマパーク「ウエスタン村」も近くにあったが、現在は閉鎖されてしまっている。
東武ワールドスクウェアの最寄り駅。
できたのは2017年で結構新しい。
旧・藤原町の代表駅。
東武特急の多くはここが始発・終点となる。
東武鬼怒川線と野岩鉄道会津鬼怒川線の境界となる駅。
龍王峡の最寄り駅。
旧・栗山村の代表駅。
わたらせ渓谷鐵道の駅。
市役所足尾支所(旧・足尾町役場)の最寄り駅。
こんな名前だが、足尾地区の中心部へは通洞駅のほうが近い。
ここからJR日光駅方面への市営バスもある。
わたらせ渓谷鐵道の終点。