路線データ
路線名 | 日光線 |
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ラインカラー | 茶 |
区間 | 宇都宮〜日光 |
路線距離 | 40.5km |
軌間 | 1,067mm |
駅数 | 7駅 |
最高速度 | 95km/h |
電化区間 | 全線(直流1,500V) |
単線区間 | 全線 |
保安装置 | ATS-P |
閉塞方式 | 単線自動閉塞式 |
運転指令所 | 宇都宮CTCセンター |
大都市近郊区間 | 東京近郊区間:全線 |
ICカード乗車券エリア | Suica首都圏エリア:全線 |
第一種鉄道事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
概要
宇都宮駅(栃木県宇都宮市)と日光駅(日光市。メイン画像)を結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線で地方交通線。全線栃木県内を走行する。
かつて国鉄時代は東武日光線と乗客の争奪戦を繰り広げていた。いわゆる日光競争である。
発着駅こそ浅草駅からの東武に比べ、上野駅の国鉄が優位ではあったが、東京方面からくる列車は宇都宮駅で方向転換する必要があり、ダイヤ上のネックとなっていたため、所要時間的にはほぼ互角だった。
1959年(昭和34年)に国鉄は当時の特急並みの設備の157系を日光線準急→急行用に導入するが、翌年には東武も新型特急1720系(DRC)の運行を開始。その後国鉄の車両は一般的急行形車両の165系となり、次第に国鉄劣勢となった結果、1982年(昭和57年)のダイヤ改正で最後まで運転していた優等列車(急行)が廃止され、首都圏からの輸送は同年開業の東北新幹線乗り換えにシフトするようになった。
JR化以降は特急などの臨時列車が走ったこともあったが、2006年(平成18年)に長年ライバル関係であった東武日光線とJR(湘南新宿ライン)の相互乗り入れが開始。以降は優等列車の運転は完全になくなり、現在は全列車線内折り返しの普通列車のみ運転となっている。但し現在でも首都圏各方面からの主に修学旅行臨時列車は乗り入れている。
現在は主に「上都賀地方から宇都宮市への通勤・通学」の需要が多い。
なおJRの日光駅の上を東武日光線を跨いでおり、そこを前述の相互乗り入れで東武に乗り入れるJRの車両が走るという光景が見られる。
沿革
- 1890年(明治23年)6月1日:日本鉄道の路線として宇都宮駅〜今市駅間開業。
- 1890年8月1日:今市駅〜日光駅間延伸により全線開通。
- 1906年(明治39年)11月1日:日本鉄道が国に買収され国有化。
- 1909年(明治42年)10月12日:国有鉄道線路名称制定により日光線となる。
- 1959年(昭和34年)9月22日:全線直流電化。
- 1984年(昭和59年)2月1日:鶴田駅〜日光駅間の貨物営業廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴いJR東日本が第一種鉄道事業者、JR貨物が第二種鉄道事業者として継承。
- 2003年(平成15年)4月1日:JR貨物の第二種鉄道事業廃止。
- 2008年(平成20年)3月15日:東京近郊区間及び交通系ICカード乗車券「Suica」首都圏エリア拡大に伴い、全線がエリア内に設定される。
- 2022年(令和4年)3月12日:E131系導入に伴い全列車でワンマン運転開始。
運行形態
普通
前述の通り現在は定期列車はワンマン運転の普通のみの運行で、毎時1〜2本程度全線通しで運行される他、朝夕ラッシュ時は宇都宮駅〜鹿沼駅間の区間列車が運行される。
基本的には他線との直通運転を行わないが、6時台の下り1本のみ小金井車両センターからの出庫便の為東北本線(宇都宮線)小金井駅始発で運行される。
臨時列車
繁忙期には首都圏各地から臨時列車が設定されているが、近年は東武日光駅発着で設定される事が多く、JR日光駅に乗り入れる列車は減少傾向にある。この他に修学旅行シーズンには専用団体列車が運行される。
また2022年(令和4年)3月12日ダイヤ改正以降、それまで運行されていた205系の観光列車「いろは」に代わり、臨時快速が設定されている(停車駅は宇都宮、鹿沼、今市、日光)。
貨物列車(廃止)
2003年(平成15年)3月31日まで宇都宮駅〜鶴田駅間においてJR貨物が第二種鉄道事業者として貨物列車を運行していた。これはかつて鶴田駅から富士重工業(現・SUBARU)宇都宮工場への専用線が伸びており、同社で製造された鉄道車両を輸送する為であった。同社が鉄道車両事業から撤退した為貨物輸送も廃止された。
駅一覧
駅の設備
設備 | 設置されている駅 |
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自動改札機 |
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みどりの窓口 | 宇都宮、日光 |
指定席券売機 | 宇都宮、鶴田、鹿沼、今市、日光 |
エレベーター | 宇都宮、鹿沼、日光 |
エスカレーター | 宇都宮 |
売店(NewDaysなど) | 宇都宮 |
観光案内所 | 日光 |
使用車両
現在の使用車両
- E131系600番台・680番台
小山車両センター所属。3両編成でワンマン運転を行う。
後述の205系600番台(4両編成)を置き換えたが、ラッシュ時における減便・減車により積み残しが発生。
JR東日本大宮支社は、下野新聞社のインタビューにおいて「全く乗れない程ではない」と回答。増車・増発の考えが無い事を明らかにした為批判が続出した。この問題は宇都宮市議会においても取り上げられている。
大宮車両センター東大宮センター所属の特急形電車。
修学旅行列車等で使用される。
- E653系K70編成
勝田車両センター所属の交直流両用特急形電車。
常磐線方面からの臨時列車で使用される。
勝田車両センター(E491系)・秋田総合車両センター南秋田センター(キヤE193系)所属の検測車。
仙台車両センター所属の建築限界測定車。通常は「East i-E/D」に連結されて運用されるが、2018年(平成30年)に入線した際はキヤE193系がわたらせ渓谷鉄道わたらせ渓谷線内で脱線し修理中だった為、EF81形電気機関車に牽引され単独で入線した。
過去の使用車両
ここでは国鉄民営化後の車両のみ記載。
- 107系0(画像)・100番台
小山車両センター(0番台)・高崎車両センター(100番台)所属。通常は0番台の運用だが、代走で100番台を使用する事があった。
高崎車両センター所属。国鉄時代及び民営化直後は定期運用が存在したが、その後は主に107系の代走で使用された。定期便から撤退後も臨時便での乗り入れは平成10年ごろまで続き「ホリデー快速日光号」として上野から直通運行した。(宇都宮までは定期列車の快速ラビットとして運行し11両中上野側4両が直通した)
- 205系6000番台
小山車両センター所属。Y3編成は観光列車「いろは」に改造されて運用された。
新前橋電車区(現・高崎車両センター)所属の急行形電車。
国鉄時代は急行や普通での運用が存在したが、民営化後は主に臨時列車や修学旅行用で使用された。
田町電車区(現・東京総合車両センター田町センター)所属の急行形電車。主に修学旅行列車で使用された。
田町車両センター(現・東京総合車両センター田町センター)・幕張車両センター所属の特急形電車。
主に修学旅行列車で使用されたほか115系に代わってホリデー快速日光号改め「やすらぎの日光号」にも専用車「彩野」が用意された。
川越車両センター所属の事業用車。2009年(平成21年)と2015年(平成27年)に試運転の為入線した。
- キハ40形1000番台
宇都宮運転所(現・宇都宮運輸区)所属の烏山線用気動車。
間合運用で宇都宮駅〜鹿沼駅間で使用された。
その他
- 211系3000番台
高崎車両センター所属。試運転で日光線を走行した事があるが、定期運用される事は無かった。
関連タグ
日光宇都宮道路(並走する高速道路)