概要
栃木県日光市にある市街地から中禅寺湖方面(奥日光)をつなぐ国道120号の大規模なつづら折りの坂道区間で、標高差は約440mもある。
上下線が分離した一方通行となっており、名前の由来は下りの第一と上りの第二のカーブの数を足した「48のカーブ」に「いろは48音」をあてた事によるものである。
周辺に棲むニホンザルが日中でもよく出没する事でも有名で、観光道路や後述する漫画作品の舞台としても日本中に知られている。
行楽シーズンは相当な渋滞が発生する為、トイレ等は事前に済ませておくのが望ましい。
歴史
街道としての起源は奈良時代からあり、山岳信仰の聖地「男体山」を参拝するための登山道として整備されていった。
昭和中期の1954年には自動車専用道路としての整備で日本で2番目の有料道路となる。当時は片側一方通行であり、48あったカーブを30まで減らし、交通量が増大した。
1965年に「第二いろは坂」が開通。第一と合わせ「日光道路」となった。第二には20のカーブがあったため、第一のカーブを2つ減らし今の「合計48のカーブ」とした。
1984年に一般道路として無料開放化。
1986年には「日本の道100選」に選ばれた。
頭文字Dの舞台として
北関東の走り屋たちを描いた漫画作品頭文字Dでいろは坂が舞台として登場した事もあって、世界的知名度を誇る。
作中では下りの第一がランエボ集団「エンペラー」とカート経験者でMR2使いの「小柏カイ」のホームコースとなっている。
なおカイは「インベタのさらにイン」というコーナリングでのショートカット技をいろは坂で繰り出しているが、これはガードレールが途切れていた箇所をカースタントレベルで飛び越えるというぶっ飛んだ荒技である。
この技はゲーム版やアニメ版でも描かれた事からファンの間では大変有名となり、とうとう実際にやってみようと真似をして事故を起こした者も出てくる始末であった。
現在は自治体の対策でガードレールが途切れている箇所が無くなっているため再現は不可能となっている(ちなみにゲームでは再現可能)。
当たり前のことだが、現実世界では常に安全運転を心掛けていただきたい。
また、一帯は野生動物の生息域であり、餌付けされて人に慣れたキツネが轢かれたり、スピード狂の来客が鹿を轢き殺したりするなど、野生動物への被害も続出してしまっている。
関連項目
モンキーマジック:2023年から、下りのいろは坂の降り口にて、とあるシステムが導入されてこの曲が運転者に聞こえる様になっている。おそらくは、三猿といろは坂の周辺にいるニホンザルを含めた「猿繋がり」だと思われる。