概要
「もしもスリザリン(蛇寮)にハリー・ポッターが入ったら?」というif世界の作品に付けられるタグである。
ドラコ・マルフォイやセブルス・スネイプ、そしてトム・リドルと絡んでいる作品が多い。腐向けや女体化もあるので注意。
解説
ハリーの中にあるスリザリン性
作中で組み分け帽子から「スリザリンに行けば偉大な魔法使いになれる可能性」を示唆されていたハリー。アルバス・ダンブルドアからも、「野心、機転、そしてややルールを無視する傾向」というスリザリンの資質をハリーは全て兼ね揃えていると評されている。
実際ハリーは我の強さや身内への愛、狡猾さといったスリザリン的な性質を持っている。またハリーはスリザリンの継承者であるトム・リドルに似ているらしく、更にその魂の一部が入り込んでいるためサラザール・スリザリンの血統に受け継がれる特殊能力である蛇語を操ることができる。
スリザリンとグリフィンドールの近似
また、そもそもスリザリンとグリフィンドールはベクトルが真逆なだけで似たような性質を持っていることが作中では示唆されている。
サラザール・スリザリンとゴドリック・グリフィンドールも思想の違いが顕在化して決裂するまでは親友同士だった。
フィニアス・ナイジェラス・ブラックによればスリザリン生はグリフィンドール生と負けないくらい勇敢であるが、自分自身を救うために動くと語っている。
ハリーはグリフィンドールを選択
といっても、組分けは「資質」だけでなく「選択」も重視しており、本編のハリーはスリザリン入りを拒否しグリフィンドールを選び取った。グリフィンドールの剣を抜いたことからも、ハリーが獅子の寮に相応しいことには異論の余地はない。
リドルの魂によるスリザリン補正
また、原作者の発言によれば、組分け帽子が彼に強くスリザリンを薦めたのも、実はリドルの魂が彼のスリザリン入りを望んだから。
もしリドルの分霊箱でなければ、ハリーはもっと早くグリフィンドールに組み分けられていたのかもしれない。
それでも残るスリザリンの可能性
だが振り返ってみれば、ハリーがスリザリンに忌避感を感じたのは、「両親の仇であるヴォルデモート(トム・リドル)がスリザリン出身だから」「嫌味なドラコ・マルフォイがスリザリン志望で、親しみを感じたロン・ウィーズリーがグリフィンドール志望だったから」といった事前の印象論も大きい。
例えば初対面時にドラコがハリーに失礼な態度を取らずに誠実に振る舞っていた場合、スリザリンに入寮した可能性もあり得る。その場合ハリーの精神的な成長・変化は本編とは異なるものになっていただろう。
ちなみに、ハリーの瞳の色はスリザリンのシンボルカラーと同じ緑である。
ハリーがスリザリンに入った世界
本編ではハリーの足を引っ張っていたドラコと同寮になり、セブルス・スネイプが寮監としてまとめ役。
ミネルバ・マクゴナガルの贔屓はないのでクィディッチの選手になれるかは不明。1年生の採用は特例なのです。
しもべ屋敷妖精など社会的弱者への同情やイジメへの反感は変わらないだろう。それが蛇寮とどう反応するのだろうか?
ルビウス・ハグリッドやシリウス・ブラックの反応も気になるところである。
徐々に復活への歩みを進める闇の帝王ヴォルデモート。そしてヴォルデモートと対立する運命にあるハリー。
グリフィンドールであればロンとハーマイオニーがいてくれたが、スリザリンでは…?スリザリンの生徒の実家は闇の帝王との関係がある家も多い。しかしその実、恐怖によって帝王に従っていた者たちもおり、ハリーはそんな彼らからすれば、ある意味であの人から解放してくれた英雄でもある……。
余談
おジャ魔女カーニバルのインドダンスMADでお馴染みの映画「探偵ジャッガ」の主人公の外見が「スリザリンに入った世界線のハリー・ポッター」「スリザリンに入った方がみんなとはっちゃけていて楽しそう」等としばしばネタにされている。
実際、スリザリンはよそ者に冷たいだけで同族間での絆は人一倍強いとされる(仲間や家族を想う一面はハリーにもドラコにもある資質でもある)。上記のように「恐怖で闇の帝王に従っていたスリザリン生にとってはハリーは英雄」であることも相まって、案外友達には困らないのかもしれない。