概要
アフリカ大陸中央部(カメルーン、コンゴなど)に分布するクワガタムシの一種。本属(Homoderus)に属するクワガタは2種が確認されている。
体色は黄色~黄褐色で、前胸背板の左右に2つまたは4つの黒い模様があり、それが人の顔やお面に見えることからメンガタの名前がある。雄は頭が大きく、大きな頭楯("とうじゅん"、頭にあるでっぱり。「トサカ」と呼ばれることもある)を持つ。この頭盾は大型のものほど発達し、雄同士の闘争の際に文字通り盾になると言われている。また、クワガタムシとしては触角が長いのも特徴。
また、ツヤクワガタ属やマルバネクワガタ属、ネブトクワガタ属のように繭玉状の蛹室を形成し、その中で蛹になる。
自然界では標高300m〜800mの低地に生息し、日本では冬である10月〜1月に成虫は活動する(本種の生息地は南半球のため季節が反対)。
産卵・幼虫飼育共に容易で大型個体にしやすいが、羽化後の休眠期間が長い(半年ほど)。
種類
メリーメンガタクワガタ(H mellyi)
一般的にメンガタクワガタと呼ばれる種で、張り出した大きな頭部と内歯がギザギザの大顎が特徴。頭楯は前に突き出す。
日本ではカメルーン産の個体とコンゴ産の個体が流通しており、前者のオスは体色が薄いクリーム色で前胸背板の黒い模様が小さい、後者のオスは体色が濃いオレンジ色で前胸背板の黒い模様が大きい、といった違いがある。
雄だけでなく雌の体色も、前者は黒地でクリーム色の筋が走る、後者は全身オレンジ色、と違っている。
ちなみに、カメルーン産のものでもニョイーラ産として流通している個体は外見がコンゴ産のものに準じている。
グラディアトールメンガタクワガタ(H gladiator)
全体的にシャープな外見をしており、メリーより頭が小さく大顎の内歯が少ない。頭楯は反り返り、口元の部分はまるでひょっとこのように突き出す。
日本ではカメルーン産の個体が生体として流通している。
コンゴには本種によく似るが、頭楯のひょっとこ部分が三角に尖り、裏側が黒いジョンストンメンガタクワガタ(H Jhonstoni)という種もいるが、本種の亜種とされることが多い。
こちらも少ないながらも流通が確認されているが、2021年現在日本に輸入されてから年月がかなり経過しているため、近親交配が進んでいると思われる。
甲虫王者ムシキングでのメンガタクワガタ
初期シリーズ~3億枚突破記念まで登場。肩書きは「神秘のクワガタ」。強さ100のバランスタイプ。必殺技はグー、「(スーパー)ダンガン」。
『新甲虫王者ムシキング』には2015セカンドより登場。階級はN。肩書きと必殺技は旧作と同じ。
参戦当初は鳴き声が旧作に登場していたメンガタカブト(『新ムシキング』未登場)のものになっていたが、2016ファーストでは修正されて旧作と同じ鳴き声に修正された。
旧『ムシキング』のグラフィックは小型個体がモデルであり頭楯が目立たないが、5周年コレクションカード以降からカードイラストが頭楯の大きな大型個体モデルになった。
ゲーム内ではアダー完結編以降から大型個体モデルで登場している。
関連タグ
- タランドゥスツヤクワガタ(タランドゥスオオツヤクワガタ) : アフリカ最大のクワガタムシ
- ゴホンヅノカブト : 旧ムシキングでの必殺技が同じ