イブキ(仮面ライダー響鬼)
いぶき
概要
本名:和泉伊織(いずみ いおり)。
人々を喰らう妖“魔化魍”たちと人知れず戦う“鬼”と呼ばれる音撃戦士の1人で、その中でも吹奏楽器のような武器「音撃管」を用いた射撃戦を得意とする仮面ライダー威吹鬼に変身する。
また、大型バイクである竜巻の運転もこなす。
1986年3月15日生まれ。年齢はテレビ朝日公式サイトでは20歳となっているが、生年月日を元に計算すると(最終回を除いた)本編内で20歳になることは不可能であるため年齢に矛盾が発生している(計算上での年齢は18歳→19歳)。
住所は「〒150-0013 東京都渋谷区広尾6-5-1 グランマルニエ広尾102」であり、本籍は「奈良県奈良市高畠町橘113」(高畠町は実在する自治体である)となっているが、作中ではもっぱら敬語か標準語で話す。
“猛士”関東支部所属の天美あきらの師匠を務める若き戦士で、“猛士”の総本山である吉野の里で代々組織の中心を担ってきた家系である和泉宗家出身(ちなみに彼は三男坊で、自分と同じく“鬼”として活躍していた2人の兄がいたが、次兄は魔化魍との戦いで命を落としている)で、父親も吉野の実質的なリーダーを務めている。
しかし本人はそれを鼻にかける事なく誰にでも気さくに話し合って打ち解けることの出来る心優しい性格をしている。
ただしその一方でヒビキの知人である安達明日夢と初めて会った際は、彼をヒビキの知り合いというだけで彼の弟子と思い込んでしまうなど少々天然ボケな一面を持っている。
その後、ヒビキに会うために山中を彷徨っていた明日夢を保護したことがきっかけで弟子のあきらにも良き変化が訪れ始めている。
また、当初はあきらの師匠ではあるものの幼き頃より“鬼”になる為の厳しい修行を積み重ね、十代の頃から一人前の“鬼”として活躍してきた(高校生活と両立して活動)という経緯や、その家柄から家業を継いで活動する事が当たり前の事として受け入れていた事実から、あきらが心の奥底に秘めている悩みが理解できずに弱音を吐いたり思い悩む等、師匠としてはまだまだ未熟な部分事もあった(ただしあきらは彼を師匠として誰よりも尊敬している)。
しかし物語が進むうちに彼女と自分の境遇の違いを受け入れ、次第に彼女の気持ちも理解しようとする師匠らしい一面も見せるようになっていった。
幼馴染である立花香須実に強い信頼と想いを寄せており、魔化魍が無秩序に大発生する “オロチ現象”が発生した時は、それを鎮める役割を代々宗家の鬼が担ってきたことから、自身も犠牲になる事を承知の上でその役目を果たそうと決心する一方で、香須実にだけは自身の本当の気持ちを覗かせていた。
もっとも彼女からは弟のような存在と認識されているようだが。
なお、結局未登場のままとなったが、彼の父親はかつて導鬼(ミチビキ)という名の音撃戦士として活躍していたらしい。
戦国時代のイブキ
かつて音撃戦士としての力を存分に発揮して戦を勝ち抜いてきた功績をたたえられ大名の地位を得るが、退屈な城での暮らしに飽きたという理由でその地位をかなぐり捨て、戦国時代最強と謳われる魔化魍・オロチの退治に協力する。
現代で活躍しているイブキと瓜二つの容姿だが、真面目だが融通が利かず不器用だった現代とは性格が180°違っており、遊び人のような軽い性格で、今の地位を捨てると宣言した時は家臣たちが城主が乱心したと思い慌てて止めようとしていた。
ちなみに家臣は彼によって一人残らず叩きのめされていたが、経緯は不明ながらも無事にオロチを撃退した後は再び殿様に戻って沢山の女性たちを侍らせていた。
「響鬼の世界」にて、同名の人物が登場。
音撃道の流派の1つである“威吹鬼流”の若き師範を務める青年で、「IBUKI LESSON STUDIO 威吹鬼」という道場で女性向けの音撃戦士としての修行を執り行っている。
原作と同様に威吹鬼に変身して魔化魍と戦っており、容姿も瓜二つだが、あくまでも並行世界における同姓同名の全くの別人なので悪しからず。
なお、甘いマスクとルックスからなのか、何故か彼の流派の弟子たちは全員が女性ばかりとなっている。
また、彼の流派は顔立ちの良い若者が相応しいらしく、士を自分の流派に入る事を勧めていた。
自分の流派を音撃道の頂点に立たせようと考える野心家で、音撃弦を主体としている斬鬼流と激しく対立しており、当初は音撃道を一つにまとめて魔化魍と戦おうとは微塵も考えていなかったが、ある出来事を切っ掛けにその考えを改める事となる。
本作では年のころ15、6歳の少年という設定で、先代が早逝したことを受け、音撃戦士たちの総本山である吉野の里の若き頭目を務めており、口調も異なる。
作中の表現によれば義経に例えられる程の端正な容姿の持ち主で、常に冷静沈着で泰然した態度の持ち主であり、名張のタツマキから幕府の要請で自分たちの力を貸すようにと受けた際も、一族が持つ力の恐ろしさを十分に熟知していた事から話を断ったり、鬼十絡みの事件の事件にも何か裏がある事を真っ先に感づいたりなど鋭い洞察力も持ち合わせている。
その一方で吉野の里を束ねる家柄出身という理由から里の者たちからは尊敬と畏怖の念を抱かれていた事もあり、頭目の息子だからといって特別扱いせずに分け隔てなく接してくれるヒビキの人柄を大変気に入っており、サキと並んで里では煙たがれている彼の数少ない理解者にして友人の1人でもある。
現代と同様に威吹鬼という名の音撃戦士として活躍しており、戦闘時には(時代背景や外界との接触を拒んできた土地柄という設定から)音撃笛という横笛型の武器を用いて戦闘を行う。
その実力は折り紙付きで、10歳のころには既に変身術を身に付け、八体ものヤマビコを秒殺したらしい。
なお、ヒビキとサキの2人がお互い想い人である事も察していたようで、物語の終盤では様々なしがらみに縛られてなかなか進展しない2人の背中を押す行動を取っていた。