概要
学名「タイタヌス・スキュラ」。英名は「シラ」。
PVでクモや甲殻類を思わせる六本の脚が確認された怪獣の正体。
日本東宝ゴジラシリーズのクモンガや『髑髏島の巨神』に登場したバンプースパイダーを思わせるクモによく似た形態を持つ。
一見すると硬い甲殻で覆われた節足動物のようだが、生物学的にはむしろ頭足類獣とされており、口には牙の代わりに無数の触手を垂らしている(頭足類には共通して「カラストンビ」と呼ばれるクチバシが備わっているが、スキュラにもこれが当てはまるのかは不明)。
水中でも活動可能な上、脚の可動域もかなり広いらしく、海中を進む際は姿勢を流線型にして実際のイカのように遊泳移動するとされ、その遊泳スピードはゴジラよりも速い。
劇中では目立った能力は見せなかったが、設定によると液体窒素のようなものを身体から分泌して南極の氷が解けるスピードを下げ、海面レベルを安定させているらしく、冷凍系の能力を持っているのではないかと推測されている。
食性は腐肉食性であり、怪獣の死骸を食べるとその栄養分を致死性の水性バクテリアに変換するという厄介な生態をしており、他の怪獣が死んだ場合はスキュラが来る前に解体する必要があるという。それ以外にも『ゴジラ:ドミニオン』での描写を見ると、ゴジラやMUTOと同じく放射性物質も餌としているらしい。
また、イースター島の神話との関連性も発見されているほかかの悪名高き邪神クトゥルフの原型と言われており、伝承通りならばかなり高い知性を持っていると思われる。
活躍
アメリカ・アリゾナ州の油田奥部でMONARCHに発見され、周囲に第67前哨基地が建設され、監視下に置かれていた。
2019年に復活したキングギドラの咆哮に呼応して覚醒し暴れ回ったが、ゴジラがギドラとの戦いに勝利を収め、王座を奪還すると、ゴジラの下に現れて恭順の意を示した。
その後はエンドロールにて流れる記事でギリシャに拠点を変えるも、人間に追われて湖に姿を消したと報じられている。
後日談となるアメコミ『ゴジラ:ドミニオン』では、空腹のあまりジョージア州・ティビー島沖に不発弾として沈んでいた核弾頭を食べに現れた。
だが、これが爆発して自然が穢されることを良しとしないゴジラと衝突、空腹のあまりゴジラの警告を無視し戦うも、最終的にはその圧倒的な力に敵わず敗走した。なお、これ以前にもゴジラに挑戦していたことがあったらしく、この時はゴジラも「また性懲りもなく挑戦してきた」と呆れていた。
更にその後を描いたアメコミ『Godzilla x Kong: The Hunted』では、ゴジラへの下剋上のために世界各地の原子力施設を襲撃、大量の核物質を接種してパワーアップを図る。第5作『ゴジラxコング:新たなる帝国』にて赤みを帯びた体色へと変貌し、ローマにてゴジラと激突。
触手でゴジラの口を抑え、放射熱戦を発動させないようにしたが、そんなことで抑えられるはずもなく無理やりこじ開けて放たれた放射熱戦をゼロ距離で浴びてしまい爆散した。
余談
- マイケル・ドハティ曰く「生態系を広げるために追加した怪獣」とのこと。
- 名前の元ネタに当たるギリシャ神話ではテュポーンの娘だとされているが、移転先のギリシャでは同名の怪獣が暴れていたらしく、その関係性が注目されている。
- 実はモスラと同じく数少ない雌の怪獣でもある。
関連項目
ゲゾラ…先輩イカ怪獣。極端に低い体温により海水を冷却する能力がある。