本作では「オーガノイドシステム」について紹介する。
もしかして→オーガノイド
『ゾイド新世紀/ZERO』の場合は→アルティメットX
概要
本項では「インターフェイス」と、ゾイドに搭載される特殊なシステムである「オーガノイドシステム」について解説する。
バトルストーリー
「OS」と略した表記も多く見られる。作中では西方大陸北部のオリンポス山に所在する古代遺跡から発掘された、古代ゾイド人が遺した未知の技術として初登場。発掘したガイロス帝国がデスザウラーを復活させるために使用していたが、ヘリック共和国軍部隊により阻止された際に、共和国にも技術が流出。帝国・共和国双方でゾイドの強化策として活用されていく。
その概要はゾイドの心臓部であるゾイドコアを活性化させ、戦闘力・敏捷性・回復力その他を向上させるというもの。代償としてゾイドは凶暴化し、操縦系統を介しパイロットにもその感情が流れ込み影響を及ぼす。出力を制限すればパイロットへの負担と凶暴性をある程度抑えられるものの、当然戦闘力は低下する。
と、思われていたが、実体は「ゾイドコアを凶暴化させる事で活性化させる」と言う凶暴化が前提のシステムであり、凶暴化を解消する事は不可能。OSを搭載されたゾイドは意図的に心を曲げられた事からシステムを憎悪しており、その感情がさらにOSの効力を増大させる。後にインターフェイスと呼ばれる小ゾイド(ジオラマで使われたプロップはシャドーのフィギュアであった)にパイロットへの負担を肩代わりさせる技術が確立し、帝国陣営(正確には後にガイロス帝国に反旗を翻すゼネバス帝国残党(ネオゼネバス帝国))は完全なコントロールを得た。
劇中ではこうした事情からある日を境にOS搭載型から野生体のゾイドへとシフトされていき、OSはデスザウラーで活用されたように絶滅した(しかけている)強力なゾイドを復活させる技術として扱われていく。ウオディックによってこの運用法が確立されたあと、当時の帝国側では最強ゾイドであったデスザウラーの完全復活に成功。バトルストーリー内では主にゾイドの強化とそのデメリットにまつわるドラマ、そして旧来ゾイドの復活劇のために使われたガジェットとなる。
『リバースセンチュリー』では、古代ゾイド人の技術とキングゴジュラスをコントロールするシステムから「ダイレクト・リンク・システム(DLS)」という機構が開発されており、後のオーガノイドシステムの礎になったとされている。その後、ダークネシオスなど一部の非オーガノイドシステム搭載型ゾイドにも応用された。
アニメ
『ゾイド新世紀/ZERO』では、ライガーゼロとバーサークフューラーが「アルティメットX」と呼ばれているが、これは「オーガノイドシステム」という「特殊な学習装置」を積んでいるからとされており、バトルストーリーとも異なる。
スティーブ・トロスが「オーガノイド」と略していた場面もあった。
本作では、OS搭載機とされるバーサークフューラーやジェノザウラーが古代遺跡から発掘されている。起源を考えるならば、後述するAI「ビーク」のように、オーガノイドをモチーフにした「オーガノイドシステム」が開発されたが技術としては後世に伝わらず、その効果や概念だけが伝承されているようだ。劇中の扱いから、搭載機の発見後もその詳細は解明されていない模様。劇中ではライガーゼロとバーサークフューラーがアルティメットXとして搭載を許されたゾイドであり、劇中で見られたゾイドコア部分は他のゾイドとは異なった形状であり、内部構造も判然としていない。また、搭乗者の一人であるベガは「ゾイド-ZODS-」のレイヴンにも似た容姿であるが、この関連も不明。
OS搭載と目されるアルティメットXの1機、ビット・クラウドのライガーゼロに関しては、フューラー同様の数百年から数千年前の発掘機だったのか、稼働状態のまま保存されていた機体だったのかなどは明らかになっていない。
少なくとも一介の個人チームが手を出せるレベルの値段で売られており、気難しくて乗れるパイロットがいないかったと言われているため悪の組織(バックドラフト団)に目を付けられることもなく、専用装備(CAS)のレプリカ品を造るためのデータも簡単に入手可能だった事を考えると、まったく未知のゾイドになっていたという訳ではない模様。
オーガノイドシステムを搭載する機種の例(一部)
オーガノイドシステムを使って培養された機種の例(一部)
オーガノイドシステムによって生まれた特殊個体の例
- コマンドウルフ⇒ウォルターウルフ、サーベラス・エボルブ
- シャドーフォックス⇒ファイアーフォックス
- ゴジュラス⇒ゴジュラス・ジ・オーガ
その他
- アニメ『ゾイド-ZOIDS-』に登場した4つのオーガノイドのうち、アンビエントとヒルツは「ダークカイザー」に変貌したプロイツェン(これも既にデスザウラーのゾイドコアと一体化しており、最後は完全に吸収されてしまった)と完全に融合し、オリジナルのデスザウラーのコアとして取り込まれ、メカ生体と融合した人外になり果てていた。
- トーマ・リヒャルト・シュバルツは、オーガノイドを参考に特殊AI「ビーク」を完成させている。後の時代にはジャッジマンやベンジャミンやセバスチャンなど妙に高性能というか人間臭い人工知能が生み出されているが、彼らとの関係性は不明。