曖昧さ回避
- 賃貸住宅、分譲住宅、貸しビルなどで前の所有者、居住者が死亡している物件。本稿で解説。
- 「事故物件住みます芸人」松原タニシによるノンフィクション書籍。およびそれを原作とする中田秀夫監督、亀梨和也主演のホラー映画。
概要
マンション、アパートなどの集合住宅や、貸しビルなどでその物件の本体や共有スペースで前の居住者や使用者が死亡している物件のこと。
主に殺人、自殺、火災等の刑事事件に該当しうる事柄や事故や急病が原因で居住者がその物件内で死亡(孤独死など)したものを特に事故物件と呼ぶ。
一般に、事故物件になった後は家賃が大幅に引き下げられる(通常半額)。カズレーザーのように、それを狙って意図的に住んでいる人物もいる。
近年は事故物件専門の不動産屋もある。リノベーションする際、手掛ける前にお祓いもしている模様。
俗にいう心理的瑕疵(精神的にキツい)に当てはまるが、この心理的瑕疵という言葉は近隣に暴力団とか怪しい団体の事務所がある、或いはそういう関係者が居住している、騒音が酷いなども該当するので注意が必要である。
告知義務
宅地建物取引業法に定められた重要事項説明においてはシロアリ被害や雨漏り、地震や地滑り被害などの物件そのものの物理的瑕疵などに並んで告知すべき事項とされている。さらに、建て替えや更地にしても告知を怠ってはならないと規定されているが、その遡及(さかのぼり)期間に明確な規定は存在しない。
事故物件だらけ?
仮に遡及期間が無条件だった場合、長い歴史で疫病や戦災などで多くの死者を出したところ、軽く見積もっても空襲を受けた大都市(東京、横須賀市、名古屋市、神戸市、大阪府、広島市、長崎市...etc)は全部そういう物件だらけになってしまう(一般的には戦災被災地は事故物件に含まないのが慣例ではあるが)。
日本では建物の寿命が短いうえに、木造なので災害や戦災とかに遭うと燃えて無くなってしまうことが多いが、石造りの建物を手直しして使う文化の国の場合、その家は高確率で事故物件。
「見えない幽霊よりも生きている人間のほうが怖い」というジョークは有名。
一部のミステリー作品だと、あまりにも人が死にすぎているのでもはや事故物件だらけになってしまっているというネタ設定になってしまっている街もあったりする。
幽霊が出てくる場合
逆に毎晩幽霊や飛んでいる人魂がバッチリ見えまくる事故物件があるなら、「世界で初めて幽霊の存在を観測」と世紀の大発見、バズりまくるので、怖がるどころか一躍時の人になる大チャンスでもある。
よほど自分好みの可愛い幽霊が出てきて懐かれる場合はこの限りではないが。