終電……なくなっちゃった……
概要
作中で実在するパチンコ台をモチーフとしている(というよりパチンコそのもの)。保留玉、シャッター、疑似連による攻撃が予告演出となり、予告が終了するとリーチ。展開中は周囲にパチンコの演出が発生するが干渉は出来ず、結果が出るまで見守るか、その前に術者を倒す必要がある。
リーチアクションには期待度が設定されており、「大当たり」を引くことが出来れば、秤にはあるボーナスが与えられる。
乙骨憂太には「ムラッけがあるがノッてる時は自分より強い」と評されており、実際そのボーナスは評価に違わぬ強力なもの。
大当たりの確率は1/239。確変確率は75%。領域展開時に必中効果で相手の脳内にルールが流し込まれ、パチンコのルールを強制的に理解させられる。が、9割方は演出とキャラ設定に関する何の意味もないゴミ情報の上、肝心の大当たりの内容は「当たってからのお楽しみだ!」とバッチリ隠蔽されているというクソ仕様。
ものすごく分かりやすく言うなら、『領域内で秤がパチンコを打つのに強制的に付き合わされる状態』であり、秤が大当たりを引くまでに秤を倒すことが求められるが、ゲーム内の効果(予告演出など)を利用して秤は時間稼ぎを行う。
上記のゴミ情報に関しては、術式の開示にあたるので術式効果の底上げに貢献しており、演出も相手を混乱させる効果があるなど、合理的な理由もあったりする。
これに加え領域の特性上、当たりを引くのを防ぎたい相手にとって揺さぶりや油断を与え駆け引きを生むこのゴミ情報や可視化される派手な演出は戦術として非常に理にかなっており、自ずと己のペースに持っていける為あながち無駄とは言い切れない。
まとめると、対戦相手にゲームを強制するのではなく、秤がただゲームをする領域展開である。
予告演出
秤の攻撃手段であり、「CR私鉄純愛列車」にリーチをかけるトリガーたる要素。
特に保留玉、シャッターの2つは緑、赤、金の順に色分けされており、色が上がるほど期待度が上がり、虹色は大当たり濃厚。
- 保留玉
前述の4つに色分けされたピンポン玉大の球を具現化する。あまり威力はなく、牽制に使うようだ。
- シャッター
前述の4つに色分けされた、電車のシャッターを具現化する。相手をドアのあいだに挟んで攻撃する、視界をふさいで目くらましする、足を狙って相手を空中に追い込むなど、汎用性が高い。
- 擬似連
「補足」を参照。
リーチアクション
秤が予告演出を発生させると、領域はリーチアクション専用のステージへと移行する。リーチアクションはあくまで演出であり、それそのものを妨害することは出来ない。
リーチアクションの種類は以下の通り(☆の数が期待度の高さ)。
- 交通系ICカードリーチ ☆★★
遅刻の危機に瀕した主人公の夕輝が改札を通り、定時に出社することが出来れば大当たり。
改札に引っかかった場合はハズレとなる。
- 座席争奪通勤リーチ ☆☆★
未登場。
- うっかり特快便意我慢リーチ ☆☆★
キャラクターが何事もなく、新百合ヶ丘までたどり着いてトイレを済ませられれば大当たり。作中では空のバージョンが披露された。
- 華金終電リーチ ☆☆☆
期待度80%超えの激熱リーチ。終電間際で夕輝と別れた夢が、終電に乗らずに向かいのホームにいれば大当たり。いなかった場合も、大当たりに変わる激熱演出があるらしいが……?
チャンスアップ
リーチアクションの期待度が低くとも、以下のチャンスアップを拾うことが出来れば、大当たりの可能性が上がる。
- 夢背景
リーチ発展時にメインヒロイン朝霧夢のスペシャルグラビアが発生!??
- 天ノ川カットイン
リーチ演出中に天ノ川先輩が助太刀!??
- 群予告
電車以外なら大当たり濃厚!??
上記いずれも現時点では未登場。
補足
まず秤が1回以上演出で攻撃する度にリーチがかかり、1/239の確率で「大当たり」となり、「確変」か「時短」のステージに移動する(秤の「30回ハマったことがない」とは、このリーチで30回以上連続でハズしたことがないという意味)。
- 「確変」とは大当たりの確率が高まった状態。
- 「時短」とはいわゆるチャンスタイム。「70 or 30回転の間のチャンスタイム」であると予想される。
そしてどの攻撃(扉の攻撃や玉の攻撃)を使用しても当たりの期待度は変わない。
- 擬似連
リーチ予告が起きてもリーチにならず、また予告が起きてもリーチにならず、3回目の予告で激アツリーチの演出が出て、4回目で当たり確定という演出が全て1つの攻撃(実際のパチンコでは保留玉)で起きること。簡単にいえば実際は1回分の攻撃を複数回分に見せる演出。
この擬似連を使った場合、秤の対戦相手には秤が保留玉やシャッターを使った演出を使っていないように見える。しかし実際にはリーチに入っており、「擬似連に入ると演出が最初に戻る」というパチンコの仕様がこの領域では秤の受けていたダメージが一連の攻防の前に戻るというものになっている(劇中ではガラスが割れたような描写で奥から無傷の秤が現れる。この時秤が回復していたのは反転術式ではなくこの擬似連の効果。)
- 時点潜伏
時短に見せかけて実は確変に入っている状態。
大当たりには確変と時短の2種類が存在し、攻撃を見ただけでは判別が付かない。実際のパチンコはセグ・ランプを見ればわかる。
- タイプ
私鉄純愛列車はどの図柄で揃っても確変に入るSTタイプではなく、確変ループタイプ。
つまり偶数柄が時短、奇数柄で確変となる。
大当たり
「坐殺博徒」で大当たりを引くと、ボーナスとしてラウンド中(大当たり直後、私鉄純愛列車主題歌『あちらをタてれば』が流れている4分11秒間)秤には無制限に呪力が溢れ続ける。
膨大な呪力量と出力が相手の呪力特性による攻撃をほぼ無視し、肉体が壊れぬよう無限に溢れる呪力が反射で反転術式を発動する(秤自身は反転術式を習得していない)ため、主題歌が流れている4分11秒間、秤は完全な不死身となる。
そして、ラウンド中に呪力と焼き切れた術式が回復するため、曲が終わると同時にすぐさま領域を展開できる。
つまり、大当たりを引き続ける限り何度でも連続して領域展開が可能となる。
最初に大当たりを引く確率がかなり低いことが縛りとなっているためか、大当たりボーナス後の領域展開は前回の領域展開時の状況を引き継ぎ、おそらく確変か時短の状態でスタートできるようだ。
※ちなみに作中で四肢欠損状態から即座に再生するレベルの反転術式を披露した人間は、秤を除けば宿儺・五条・日車(作中最強の2人と天才)のみ。対峙した裏梅はその再生速度を「その一点のみなら宿儺様や五条悟を凌駕する!!」と評していた。
余談
- 以前より原作者から秤の術式はコンプラ的にヤバいなど情報が明かされており、恐らくギャンブル関係だろうと予想はされていた。領域名の判明でその予想は確定となったが、まさかパチンコそのもの(正確にいうと演出の強制)とは誰も思っていなかった。そのため、18歳未満の読者やギャンブルをしない人にとってはルールの説明をされても何が何だか分からないという事態を引き起こした。
- 『私鉄純愛列車』という漫画(を元にしたパチンコ)が劇中に実在している事から、秤の術式は「様々なギャンブルの再現」もしくはそれに類するものなのかもしれないと予想されている。
- 日車寛見の誅伏賜死同様に、領域展開の「必中必殺」の「必殺」の効果がないため、領域の押し合いに強い上に恐ろしく発生が早い。その速度は、黒閃でゾーンに入っていた渋谷事変での真人以上。これまで語られてきた『相手の領域展開に対して自分も領域展開を行う』『簡易領域の展開』といった領域への対抗策もあまり意味を成さず、上述した通り秤を倒すか終了まで耐え切るかまでゲームに付き合うしかないという、対戦相手からすればかなり厄介な性質も持っている。(ただし前者に関しては、漏瑚の領域を五条悟が完全に上塗りした例があるため、圧倒的な呪力差があれば秤のゲームを強制終了させられる可能性もある)
- 『私鉄純愛列車』のキャラクターは「嶽辻円盤(がくじゆーふぉー)」氏がアシスタントとして描いたものであるとジャンプ巻末コメントにて明かされている。芥見先生はこんな可愛い女の子を描けたのか!と読者を驚かせたのは束の間であった。