『野郎・・・ ぶっ殺す!』
概要
本体:ナランチャ・ギルガ
【破壊力 - B / スピード - B / 射程距離 - B※ / 持続力 - C / 精密動作性 - E / 成長性 - C】
※アニメより。原作では直接「数10m」と記載されている。
自由に操作できる小型の逆ガル翼型プロペラ戦闘機と、本体の片目に追従するレーダーの2部分からなる遠隔操作型スタンド。 発進と収納の際は、肩から背中を滑走路代わりにする(時には殴るモーションを利用して発進させる)。
レーダー部分では二酸化炭素を検知することができ、ナランチャが目視できない場所でも二酸化炭素レーダーを通して位置(敵が呼吸している場所)を確認し、機体下部に装備された機銃による攻撃や爆弾による爆撃が可能。
これらの武装は小型ながら威力抜群で、素の状態でBという遠隔操作型としては破格の破壊力評価を受けている。
その上、攻撃手段自体も遠距離攻撃である上にスピードも中々速い為、格闘戦を主体とする近距離パワー型スタンドにとっては手ごわい相手である。
そうしたスペックの代償か、精密動作性はEという最低判定を受けてしまっている。が、仲間に食いついた敵スタンドをフレンドリーファイアを避けて狙い撃ちした事もあるため、恐らくはナランチャ自身の技量でその点はある程度カバーできていると思われる。
人型ではないため格闘性も苦手な分野であるが、エアロスミス自体が大の大人一人を持ち上げられるほどのパワーを持つうえ、プロペラを利用して敵を切り刻む事も出来る為侮れない。
スタンドの射程距離がチームメンバーのなかでも特に広いため、二酸化炭素レーダーの能力も相まって護衛チームの索敵や警戒を担っている。
欠点としては遠隔操作型でありながらスタンドと視界の共有が出来ず、索敵を100%レーダーに依存しているという点が挙げられる。
またレーダーは大小の点や丸でしか表示されないため、誰が呼吸をしているか、そもそもその点(二酸化炭素)が呼吸によるものかを見分ける事が難しく、大量の二酸化炭素があるところ(火災現場や人ごみなど)だと混乱してしまう場合もある。
ただし、呼吸の変化でその人物の体調などの変化を察知できるほか、目では見えない敵や隠れている敵を探し出せるというレーダーならではの長所もあるため、一概に視認に劣っているとは言えない面もある。
また、レーダーは探知の精度を任意に切り替えられるといった機能も備える。作中ではごく僅かな呼吸をしている敵を見つけ出すため、カエルや野ネズミの呼吸レベルまで二酸化炭素の探知精度を上げることもあった。
ラッシュ時の決め台詞は
「ボラボラボラ……ボラーレ・ヴィーア(飛んで行きな)」
実は暗殺チームの最初の刺客と最後の刺客を倒したスタンドである(ただし後者は別の二者の戦いに利用され介入させられた形ではあるが…)。※ある意味では、暗殺チームの戦いはエアロスミスに始まりエアロスミスで終わったと言えよう。
元ネタは言わずと知れたアメリカのロックバンドAerosmithから。実は彼らの名を国内中でも有名にした「ミス・ア・シング」は丁度5部連載真っ只中にリリースされた曲だったりする。
海外では、【Li'l Bomber】という名称に変更されている。
余談
上記のようにエアロスミスは遠隔操作スタンドらしからぬ攻撃力を有しているため、老化ガスや殺人カビなどを無差別に撒き散らす難敵をも苦も無く仕留められうる力を持っていると言える。
その為か、荒木先生もこうした敵相手の戦いではナランチャを真っ先に戦闘不能状態にしており、射程と攻撃力の両立というシンプルな強さが如何に攻略し難いものなのかを物語っている。
(これに限らず、シンプル故に隙が少ない強さを持つ、というのはジョジョではまま見られる事である)
よく勘違いされるのだが、遠隔操作型のスタンドではあるが自動操縦型では無いため、通常のスタンド同様エアロスミスがダメージを負うとナランチャも負傷する。
また、エアロスミスは戦闘機そのものが自立して動いているわけではなく、中にパイロットが乗っている(原作、アニメともにホルマジオ戦で特に強く描写されている)。作者の荒木氏によれば、このパイロットの名前は「スミスさん」と言うらしい。名前の由来は言うまでもなく「エアロスミス」だろう。
また、原作カラーやゲーム(ASB)版とアニメでは配色が異なる。
アニメ版は全体が赤と白のボディに黄色のプロペラだったが、ゲームや原作カラーでは水色に近い青に紫がメインカラーになっている。(プロペラは同じ色)