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アヴニールの編集履歴

2024-11-15 20:04:42 バージョン

アヴニール

あゔにーる

「ロストキャンバス」外伝の登場人物。ふたつの時代の聖戦で活躍した牡羊座(アリエス)の聖闘士。

概要

聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話」外伝の13~14巻に登場。本編には登場しないゲストキャラである。

牡羊座のシオンより250年前に戦っていた牡羊座(アリエス)の黄金聖闘士スターダストレボリューションならびにスターライトエクスティンクションの(元祖)使い手でもある。

若き日(17歳前後)の祭壇星座のハクレイ、ならびに蟹座のセージ兄弟と懇意だった人物。しかし、16世紀生まれと推定される彼らと全く異なり、おそらく20世紀終盤から21世紀初頭ごろの未来世界出身の異世界転生者である。

双子兄弟を通じてジャミール一族と縁があり、後年、シオンムウ貴鬼と師弟三代続くアリエスの聖闘士の系譜の祖となった。


「外伝」16巻巻末のデータによると、4月19日生まれ。血液型B型。身長187センチ体重89キロ。褐色がかった肌と整った眉目を持つ美丈夫。作中では厳しい表情に描かれることが多いが、戦友たちに対して微笑む顔はあどけなく穏やかで、元来は気の優しい性格であることが覗える。

髪はおそらく金色の長髪。だが聖闘士星矢世界によくある、しなやかに風になびくような髪質ではなく、どことなく羊を連想させるモフモフした独特のヘアスタイルをしている(どうやってカットするんだろう…?)。


出生した時代、牡羊座の黄金聖闘士として冥王ハーデスとの聖戦に参戦したものの、(おそらくタナトスヒュプノスの双子神の猛威による)アテナ軍の完全敗北に直面し、何人かの部下とともにかろうじて生き残った。

冥王軍の蹂躙によって滅びゆく世界を見ながら悲嘆に暮れていたところ、時を司る大神クロノスの神力で、部下たちと共に過去へとタイムスリップさせられ、セージ、ハクレイ兄弟の時代にやってきた。(元いた時代は、星矢達が生きていた時代とは異なる平行世界のようである)。

クロノスが彼を過去へ飛ばした理由は、アヴニールが過去の世界に現われることによって、その後継者となるシオンが有能な人材として育つことを期待したからである。そのシオンが教皇となることで、またさらに後世の時代に「神殺しのペガサス」である星矢を出現させ、未来世界に訪れる滅亡を回避させるのが最終目的であったようだ。

いかにも時を司る神らしい遠大な計画だが、アヴニールはいわば神の身勝手によって運命を弄ばれてしまったことになる(さらにこの一件には、クロノスに遺恨のあるもっとややこしい奴までもが暗躍し、アヴニールは自身が与り知らないところで、死後も魂を翻弄された)。


上記の事情により、二度目の人生を得た過去の世界では、なかば自嘲的に「死に損ねた男」を自称している。元の時代の聖戦において、冥王ハーデスにむざむざアテナならびに教皇を殺されながら、黄金聖闘士である自分が生き残ってしまったことに深い心の傷を抱えており、そのためか過去に飛ばされてからの戦いぶりはハクレイが見かねるほど命知らずで、冥王軍の真っ只中に単身切り込むなど、まるで死にたがっているかのように無謀な行動ばかりを繰り返していた。

だが冥王軍の殲滅に命を懸けるその姿勢が、次第に戦友たちからの信頼を勝ち取っていき、元々の誠実な性格も理解されて、最初は出自の怪しさから彼を警戒していたハクレイ・セージ兄弟とも絆を深めた。元いた時代で経験した悲劇も、双子兄弟には詳細に打ち明けたようで、兄弟はのちのちまでアヴニールの魂の安らぎを気に懸けることになる。


元の時代で仕えた幼少のアテナに対し、聖闘士として以上の愛情があったようで、冥王ハーデスによって処刑された彼女の首級を抱いて、雨に打たれながら絶叫する悲痛な場面がある。

満身創痍のまま、わけもわからず過去に飛ばされてなお冥王軍と戦い続けた理由も「アテナ様の無念を晴らしたい」からだった(それを過去のアテナの前で言ってしまっているのはどうかと思うが…)。

忠誠を捧げたアテナに似た面影を持つ、過去世界のアテナとも心を交わしており、最期は彼女を庇って戦死を遂げたようである。


ハクレイならびにセージに看取られて死去したのち、その遺骸は彼らの故郷ジャミール地方の一角に葬られた。これはジャミール一族が、今は滅んでしまったムー大陸由来の高度文明を伝えており、隠されたそれが発動すれば再び時を超えられるかもしれないと聞いたアヴニールが、せめて魂だけでも元の時代に帰りたいと願ったからである。

彼のたどった人生が、悲しみと苦難の連続であったことを知る兄弟は、その魂が未来へ帰れたかどうかを案じていたが、そもそもアヴニールが過去に現われた時点で未来はだいぶ改変されているはずで、彼が生まれた世界それ自体が消滅している可能性が高い。アヴニール自身も生前、「仮に未来を変えられたとしても、(本当に再会したかった)元の時代のアテナにはもう会えないだろう」と予感していた。

残酷な神の思惑によって弄ばれながらも毅然と生きた誇り高い戦士にして、愛した女神と隔てられる孤独に苦しめられた悲劇の男でもあった。

また、「牡羊座(アリエス)の黄金聖闘士は、十二宮第一宮の守護者として、一番初めに盾となって死ぬのが役割」という信念の持ち主で、この姿勢は後継者のシオンムウにも引き継がれ、彼らの生き様に影響を与えていく。


なおアヴニールを元の時代で苦しめた双子神タナトスとヒュプノスは、過去の時代でも猛威を振い、ハクレイ・セージ兄弟の同志たちを多く死に至らしめた。この怨念はさらに二百数十年後の次の聖戦に持ち越され、双子神は兄弟それぞれの命と引き換えに封印されることとなる。

またアヴニールの死後、その魂を彼の部下たちの運命もろとも玩弄した神もどきの男も、聖戦のさなか双子座のアスプロスに倒され、最終的に教皇となったシオンの手によってアテナの裁きに委ねられ、消滅した。


下記の技は2つとも後世の牡羊座に伝わっており、結果論ではあるが、多くの聖戦を牡羊座の聖闘士が生き抜くための術を伝えたと言えるかも知れない。


技:スターライトエクスティンクション、スターダストレボリューション(聖衣に残っていた記憶としてシオンとともに放った)


関連タグ

聖闘士星矢 冥王神話 ロストキャンバス

異世界転生

冥王異伝:シリーズ全体で異世界転生を大々的に銘打っている聖闘士星矢の派生作品であり、アヴニールはその先駆けと言える。

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